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モビリティへのアーキテクチャ アプローチ


2014年2月12日



Sujai Hajela
この記事は、Sujai Hajela によるブログ「An Architectural Approach to Mobilitypopup_icon(2013/11/14)を意訳したものです。

多くの企業が、モビリティに関する情報収集に努めています。モバイル テクノロジーの日進月歩と個人ユーザへの急速な普及に対し、IT 部門が受け身で意思決定を行うという悪循環を断ち切ることが難しくなっています。多くのお客様にとって、企業のモバイル化は予期していなかった事態で、当初の構築したアーキテクチャはビジネスのニーズに対応するために急ごしらえされたものでした。混乱を鎮めるためには必要なアプローチでしたが、継続的な変化やモビリティという新しい流に対応できるようにすべてを整えるまでにはいたりませんでした。以下に例をあげます。

  • 多くのユーザが、ラップトップ、タブレット、スマートフォンなど、3 台以上のデバイスをネットワークに接続しています。結果としてワイヤレス インフラストラクチャが複雑化し、ネットワークにボトルネックが生じています。
  • 有線および無線ネットワークに一貫する管理ツールとポリシーがないため、 ネットワーク管理者の負担が大きくなり、管理コストと複雑性は悪化しています。
  • 従業員は、社内だけでなく、ファイアウォールの外にあるデバイスからもアクセスすることを求めています。
  • 企業データの保護に関する規定があります。

IT 部門は、生産性とセキュリティのバランスを保ちながら、様々な事業部門と調整を進める必要があります。単なる現状維持という受動的な連鎖を断ち切るには、一歩下がった視点から、将来を考えなければなりません。どんな変化が起ころうとしているのでしょうか? 自社のネットワークに影響はあるのでしょうか?そして、従業員のニーズに対応するために自社ネットワークをいかに活用すべきなのでしょうか?

「なぜネットワークが重要なのか – Why the Network Matters」 第 2 回となるこの記事では、将来発生するであろうニーズに対応する、モビリティへのアーキテクチャ アプローチについて解説します。新しいワイヤレス ネットワーク ソリューション、デバイス管理ツール、モバイル アプリケーション、クラウドの導入へのアプローチに注力する必要があります。これらはモビリティの未来を推進するものであり、アーキテクチャ アプローチが必要不可欠です。

Network Matters - Sujai - Post 2

モビリティの普及には、統合されたインテリジェント ネットワークが必要

シスコでは、インテリジェント ネットワークの力について話すことがよくあります。ネットワークは単なる配管とみなされることもありますが、シスコではネットワークを、接続されたすべてのデバイスに多種多様な機能を提供するユニファイド ファブリックと考えています。インテリジェント ネットワークは、企業における様々な課題に対する取り組みを支援する資産なのです。変化にすばやく適応し、ビジネスの俊敏性を高め、広範なセキュリティ、充実した可視性、プログラムによる制御を実現します。チップからデータプレーン、ネットワーク管理とポリシーのユーザ インターフェイスまでもモビリティのために構築されており、モバイル世界の急速な進化に対応します。

もう少し具体的に説明しましょう。インテリジェント ネットワークを導入することで、支社においても訪問者用のゲスト ワイヤレス アクセスを提供できます。その際、ゲスト インターネット アクセス トラフィックが、その支店の WAN リンクに負荷をかけたりすることはありません。また、インテリジェント ネットワークによって、モバイル デバイスやアプリケーションに屋内の場所に応じた拡張モバイル エクスペリエンスを提供できます。ユーザが有線環境からワイヤレス環境、さらにモバイル デバイスに移動しても、インテリジェント ネットワークがユーザに追従するため、ユーザは業務に必要なアプリケーションやサービスに途切れなく安全にアクセスできます。インテリジェント ネットワークでは、あらゆるレベルでモジュール方式が採用されており、お客様はすべての機器を入れ替えることなく既存のネットワークを強化できます。本社から支社まで、あらゆる環境に適合する導入オプションが用意されています。

インテリジェント ネットワークは、モビリティの課題を解決するために必要な機能が組み込まれ、ネットワークの運用に緊密に統合されており、既存のネットワークが所在する場所であればどこにでも構築できるのです。

もちろん、特定の問題しか解決しない「最上級」のソリューションを際限なく積み上げていく方法もあります。この方法ではモビリティに新たな進化が起こるたびに、新たなつぎはぎを施す必要があります。しばらくすれば、その複雑さと相互依存性によって組織の動きは鈍り、いずれは完全に身動きがとれなくなり、新しいモバイル機能も活かせなくなります。このような事態は生産性に悪影響を与えます。長引けば、最新テクノロジーの迅速な導入を期待していた従業員が離れてしまいかねません。

シスコは、企業がインテリジェント ネットワークを基盤とした、モビリティに対する戦略的なモジュール型アプローチを活用することで、これまで以上に多くの人、モノ、情報に対応できるネットワークが構築できると考えます。モビリティは単発の現象ではなく継続的なプロセスです。アーキテクチャ アプローチが欠かせません。

「なぜネットワークが重要なのか – Why the Network Matters」シリーズの次回のブログ記事では、モビリティへのアーキテクチャ アプローチを通じて、サービスプロバイダーがどのように IT のコンシューマライゼーションを推進し、新しいカスタマー エクスペリエンスを創出できるかを解説します。

ぜひ以下のコメント欄から、取り上げてほしいトピックのご要望をお寄せください。

 

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