この記事は、Evelyn de Souza によるブログ「What Next-Generation Wi-Fi Models Could Mean for Secure Mobility」(2013/12/19)を意訳したものです。
Internet of Things(モノのインターネット) と Internet of Everythingの普及に伴い、モビリティと次世代 Wifi は高速化し、信号品質と接続の信頼性も高まっています。また、802.11ac Wi-Fi 標準の 2 つの波が承認予定となっています。本ブログでは、次世代 Wi-Fi エクスペリエンスを形作る新しいセキュリティ機能についてご紹介します。
次世代 Wi-Fi モデル
5 GHzの 802.11ac への移行は現実のものとなっています。シスコの Wireless Networking グループの製品マーケティング担当バイス プレジデントである Chris Spain が、802.11ac への移行が、モバイル デバイスの対 5 GHz サポートを推進することについて解説した記事の中で、「デュアルバンド機能を提供するモバイル デバイスの割合が増えており、輻輳が少ない 5 GHz 帯域が好まれている」と述べています。
以下に示すような新しい Wi-Fi モデルが、モバイル デバイスの 5 GHz 帯域への移行を促します。
- ビームフォーミング:信号を広範にブロードキャストするのではなく、特定のユーザやエリアに照準を合わすことができます。このタイプの Wi-Fi モデルを使うことでワイヤレス帯域利用率を改善し、ワイヤレス ネットワークの範囲を広めることができます。ビームフォーミング、ビデオ ストリーミングや音声品質などの帯域幅や遅延の影響を受けやすい伝送の改善にも役立ちます。
- Wi-Fi Direct:
このテクノロジーの仕組みは Bluetooth に非常によく似ています。オブジェクトを相互接続することで、中央集中型の接続リポジトリに接続することなくデータを同期、印刷、共有することができます。コントローラを使用して Wi-Fi Direct クライアント ポリシーを WLAN ごとに設定、または Wi-Fi Direct クライアント ポリシーそのものを無効にできるため、より多くの人、プロセス、データ、モノを安全につなぐ手段を提供できます。
安全な Wi-Fi の価値
スマートフォンやタブレット、ラップトップを使って有線、ワイヤレス両方のネットワークに接続する人が増えており、セキュリティは今後も大きな課題となります。デバイスの種類が増え、データやビデオ トラフィックも急増しており、ネットワークに対する期待も大きくなっています。これに対応するためには、戦略的なセキュア モビリティアーキテクチャに基づいたアプローチが必要不可欠です。
次世代 Wi-Fi によって高速接続とメディアリッチな公開用プラットフォームが実現すれば、モビリティの未来はより明るいものとなります。例えば、ロケーションベースのサービスやマーケティング情報は、新たな収益創出のチャンスを生み出します。セキュア Wi-Fi が提供する価値の例をいくつか示します。
- セキュアでリアルタイムなストリーミング情報を医療関係者に提供できる。
- スポーツ試合において、観客が座席からクレジット カードを使って安全に買い物を楽しむことができる。
- 学生はカフェに居ながら、教師やクラスメートとつながることができる。
これらが Wi-Fi の価値であり、これらを可能にしているのはモビリティの向上です。シスコのセキュリティレポート 2014年版では、貴社のセキュリティ戦略の更新や強化に役立つ実データと分析を提供しています。ぜひダウンロードしてご一読ください。