この記事は、Michael Fuhrman によるブログ「As Mobile Social Usage and Constant Connectivity Increases, Security A Top Concern」(2013/10/10)を意訳したものです。
IDC による調査で、コミュニケーション ツールとして、スマート モバイル デバイスを利用する人が急増していることが明らかになりました。
Facebook がスポンサーしているこの調査では、モビリティに関して以下の結果が報告されています。
- 米国の総人口の半数がスマートフォンを使用
- モバイルでソーシャル メディアを利用する第一の理由は、「つながっている感覚」を維持すること
- スマートフォンを使って行う活動は、電子メール(78 %)、Web 閲覧(73 %)および Facebook(70 %)
私たちは毎日、メールやショッピング、仲間との関係の維持のためにモバイル デバイスを活用しています。IDC の調査によると、朝目覚めて15分以内にスマートフォンを手にする人の割合は、80 %近くにのぼるそうです。(私もその 1 人です)。
モバイル デバイスとソーシャル メディアが拡大を続け、仲間と対話し、社会とつながる新たな方法が生まれる一方で、新たなセキュリティ上の懸念も生まれています。ソーシャル メディアのニュースフィードに大量の個人データが表示され、スマートフォンにショッピングの購入履歴に残ってしまう状態で、個人情報を安全に確保するにはどうすればよいのでしょうか。個人用デバイスと仕事用デバイスの境界があいまいになるにつれ、個人用デバイスが、企業ネットワークの脅威にならないようにするには、何をすべきでしょうか。モバイルの未来は、機密データとプライバシーを保護する包括的アプローチの開発にかかっています。
モバイルを安全に利用するには、ポリシーの規定、教育、技術の 3 つが重要です。これらは、従業員のニーズに十分に対応し、効率性を維持し、ビジネス目標の達成を十分に支援できるものである必要もあります。
一例として、Cisco Connected World International Mobile Security に関するホワイト ペーパーを紹介します。このホワイト ペーパーでは、ユーザがセキュリティに対しての意識が低い理由を紹介しています。最大の理由は、「懸念するほどの大きなリスクがない」と思っていることです。また、「自社の IT 部門からセキュリティの脅威について情報を得ていない」という回答もありました。セキュリティに関する教育が企業レベルで必要であることがお分かり頂けると思います。
さらに、常時接続に対するニーズに応えるためにセキュリティ モデルを進化させることや、業務利用のアプリケーションやデバイスへのアクセスを要求する従業員との折り合いをつける努力も必要です。多くの IT 上の課題を解決しながら、利用ポリシーや行動規範を再評価し、データ損失防止の取り組みに注力し、セキュリティの確保を最重要事項に位置付けなければなりません。
結局のところ、簡単に「安全なモビリティ」を実現する道はありません。現在の CIO は、前例のない大きな役割を果たそうとしているのです。ただし、セキュリティ保護は、企業にとって戦略的に重要であり、セキュリティ や IT 部門だけに任せておける問題ではありません。リーダーは、全社的にセキュリティ保護に注力する姿勢を示す必要があります。ユーザに分かりやすい利用条件を示すことも大切です。あらゆる企業が、モバイル デバイスを業務に組み込む過程で発生するセキュリティ上の課題を後回しにせず、誠意を持って取り組む必要があるのです。