はじめに
5G は私たちの生活のあらゆるところに進化と革新をもたらすと言われています。一般ユーザにとっては超高速通信の実現によるこれまでにはない体験が提供され、非常にスケーラブルで低遅延対応のアプリケーションによって、様々な業界の企業にとっても新しいビジネスモデルを創造する機会となるでしょう。また、5G サービスを提供するサービスプロバイダーにとっても、これまでにはないサービスを一般ユーザや企業に提供することによって新たな収益源を確保する機会となるため、世界中のあらゆる業界で 5G の商用サービスに向けた取り組みが始まっているのです。
サービスプロバイダーにとっては、5G サービスを実現するためには課題があります。今後トラフィック需要が爆発的に増加することが予測されており、eMBB(超高速)、URLLC(低遅延・高信頼)、mMTC(多数同時接続)といった 5G の厳しいサービス要件も満たす必要があるので、ネットワーク設備を大幅に増強する必要があります。また、接続されるデバイスが増大するとともにネットワーク上の脅威の対象も増大するため、サイバーセキュリティへの対策もこれまで以上に考慮する必要があります。一方で、収益性の観点から、設備投資と運用コストを抑制しつつ、サービス検討から収益化までの時間を短縮する必要性にも迫られています。従来のネットワークアーキテクチャと運用方法では、これらの相反するニーズを同時に実現することはできません。そのため、これまでにはない技術革新が必要不可欠です。サービスプロバイダーの通信インフラは、無線アクセス、トランスポートネットワーク、分散データセンターなど、複数のドメインがあります。各ドメインで革新的なテクノロジーを採用することはもちろん必要ですが、それだけではドメイン毎に異なるテクノロジーが採用されて、全体として効率的で一貫性のあるサービス提供ができなくなってしまいます。サービスプロバイダーが 5G サービスを実現するためには、ドメインを跨ったエンドツーエンドでのネットーワークアーキテクチャに基づいた通信インフラを構築することが重要なのです。
このブログでは、シスコが考えるエンドツーエンドでのサービスプロバイダー ネットワークアーキテクチャと、それを支える 5G を中心としたテクノロジーについて、テーマごとに 9 章に分けてご紹介していきます。
Part 1 シスコ 5G SA パケットコア製品のアプローチ
Part 1 5G のアーキテクチャ変化に対応したテレコムクラウドの展開
第5章 5G時代のエンドツーエンド ネットワークスライシング
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第5章 「5G時代のエンドツーエンド ネットワークスライシング」を公開しました。
Part 1 ネットワークスライシング概要
Part 2 ネットワークスライシングの今後の展望
Appendix
このブログの目次から、公開済みの各章について、ページごとにご覧いただけるようになりました。
第4章 「5G時代のデータセンタファブリックアーキテクチャ」を公開しました。
2回にわたってお届けします。
第3章「5G コアのクラウドネイティブアーキテクチャ」を公開しました。
各章は、2回から3回にわたってお届けしています。
第2章 「5G におけるトランスポートテクノロジー」が公開されました。
このブログの目次からも公開された各章のページをご覧いただけます。
本日から第1章がスタート。
第1章「5G 時代の無線アクセス」が公開されました。