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これからのモビリティによる収益化

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Jared Headley
この記事は、Jared Headley によるブログ「An Architectural Approach to Mobilitypopup_icon(2013/10/28)を意訳したものです。

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モバイル接続されるデバイスの台数は、世界の人口を超えると予測されています。モバイル デバイス数が世界中で指数関数的に増加するに従って、The Internet of Everything(IoE)によって接続数はさらに加速し、新しい方法で人々やプロセスにアプローチしています。

サービス プロバイダーは、モバイル データ トラフィックやスマート モバイル デバイス、ネットワーク上で接続されたさまざまなモノの急増に対応する新たな方法を模索しています。モバイル デバイスの増加は、サービス プロバイダーにとっては、顧客に優れたネットワーク接続の体験を提供することで、顧客との関係を強化する機会が増える、ということでもあるのです。

Cisco Visual Networking Index (Cisco VNI:全世界のモバイル データ トラフィックの予測」を見れば、私たちは、顧客の新たなモバイル エクスペリエンスと収益を生み出す方法についてやっと知り始めたばかりだ、ということがわかります。今後 5 年間の、いくつかの主要な成長予測を見てみましょう。

  • 2013 年末までに、モバイル接続されるデバイスの台数が世界の人口を超える
  • 2017 年には 1 人あたりのモバイル デバイスの台数が約 1.4 台になる見込み
  • モバイル ネットワークの接続速度は 7 倍になる
  • 全世界のモバイル データ トラフィックの 3 分の 2 がビデオになる

これらの予測と、ネットワーク上を行き交うモバイル データ トラフィックの爆発的増加を考慮すれば、サービス プロバイダーがモビリティを意識する必要性が生じてきます。問うべき質問はもはや、「サービス プロバイダーは Wi-Fi から利益を上げることができるのか」ではなく、「何を重視し、いつ展開するのか」ということに移行しつつあります。

モバイル ネットワークの収益化の将来は、モビリティを前提にして構築されたネットワークを活用することにより、ビデオの可用性や、より高速な通信速度への要求の増大にサービス プロバイダーがどううまく対応するかにかかっているといえます。

場所、時間を問わないビデオの視聴

モバイル ビデオの爆発的増加により、サービス プロバイダーは、動的でリアルタイムにビデオを提供するための大きな一歩を踏み出しています。ビデオは単に説得力に優れているだけではなく、視聴者に行動を促す効果があることが研究でわかっています。Invodo によると、モバイル ビデオの視聴者の 92 % が、ビデオを他の人と共有しています。また、Cisco VNI によると、iOS および Android のユーザは、段階的価格設定のもとで、2012 年の最終四半期に 800 MB/月以上のデータを消費しており、データの大部分は(スマートフォンで 45 %、タブレットで 50 %)はビデオの視聴で占められています。

これはユーザの視聴行動を個別に分析し、考察するデータが増大したことを意味します。ビデオの個人設定と共有をサポートするセキュアなネットワークを活用することで、小売業者やホテルなどのサービス業は、コンテンツのカスタマイズや価格調整を行って、より広範に顧客にリーチし、直販と合わせて効果的な広告を掲出することも可能になります。

また、ネットワークが有線、Wi-Fi、携帯電話のいずれであっても、ネットワークに影響を与えずに、個々のユーザに合わせたエクスペリエンスを提供することができます。インテリジェント ネットワークは、きめ細かでリアルタイムな最新機能を提供し、こうした機能によって、ビデオは時間や場所に関係なくその潜在能力を発揮できるようになります。

より高速なモバイル ネットワークとデバイスの処理速度

ネットワークの収益化を推進するもう一つの要因は、モバイル デバイスとインターネット、ネットワークの通信速度、およびデバイス間のデータの転送速度です。最近の調査によると、2012 年の全世界のモバイル ネットワークの平均通信速度は 526 kbps でした。平均速度は年 49 % の割合で成長し、2017 年までに 3.9 Mbps を上回ると予想されています。さらに、2017 年までに大幅に増加するのはネットワークの速度だけではありません。スマートフォンの速度は 3 倍になり、6.5Mbps の速度に達すると予想されているのです。

ネットワーク速度や処理速度が向上すると、サービス プロバイダーは「Data in Motion(活動するデータ)」によって、きわめて優れたユーザ エクスペリエンスを実現しつつ、収益化と最適化という最優先事項に取り組むことができるようになります。Data in Motion(活動するデータ)とは、個人的なバックグラウンドや特性に合ったエクスペリエンスやサービスを、より高い価値(価格、ビット)で実現する、リアルタイム、またはほぼリアルタイムの情報のことです。インターネットの利用履歴、アプリ使用データ、場所などのデータ ポイントを、高度にプログラム可能なネットワークを介して、リアルタイム、またはほぼリアルタイムで、ユーザやネットワーク レベルのポリシー、分析ツールに結びつけることができます。このシステムが確立されると、ターゲット広告などによる収益化機会が大幅に効率化します。たとえば、Turbo Boost popup_icon などのサービスを提供するサービス プロバイダーは、オンラインゲーム(高速なダウンロード速度が必要)などのアプリケーションを収益化できます。

これは Data in Motion を実証し、混雑したビッグ データ領域でモバイル事業者を差別化するためのアクティビティです。これらの情報はさまざまな階層で抽出でき、また組み合わせ、相関させることで、Business-to-Business および Business-to-Consumer サービスにおいて高い価値を持つ情報にアクセスできるようになります。

これからのモバイル ネットワーク収益化は、皆さんのビジネスにどのような影響を与えるでしょうか。詳細は、こちらのホワイト ペーパーpopup_iconを参照してください。

Authors

Cisco Japan

シスコシステムズ合同会社

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