この記事は、Cisco Consulting Services の Dave Evans によるブログ「New Video Collaboration Robot: TelePresence Gets Moving」(2013/6/11)を意訳したものです。
離れた場所にいても同じ部屋にいるようなフェイスツーフェイスの会議や、世界中の専門家へのアクセスを可能にする Cisco TelePresence は、コラボレーションの方法を変革してきました。この機能をロボット テクノロジーと組み合わせて、物理的な距離を感じさせない自然なコミュニケーション、例えば廊下で誰かと出くわしたり、工場の中を見て回ったりできるようにしたらすごいと思いませんか?
シスコと iRobot のエキサイティングな共同プロジェクトが、これを実現しました。新たに開発されたモバイルの Cisco TelePresence ユニットが、人にコラボレーションを届け、また逆に、人をコラボレーションが必要なあらゆる場所へと連れていきます。iRobot Ava 500 という名の高解像度のビデオ コラボレーション ロボットは、Cisco TelePresence と iRobot のモビリティとセルフ ナビゲーション機能を組み合わせて、移動の自由と、数千キロ離れた場所にいる相手との自然なインタラクションを実現します。
たとえば、商品を世界各地へ出荷する新しい物流パートナーの選定をあなたが任されているとします。各地域のマネージャたちを主な都市のパートナー企業に派遣して、能力を視察させることもできますが、あなた自身がバーチャルにパートナー企業を訪れることもできます。iPad の画面をタップして、パートナーの施設の充電ステーションで待機しているロボットを起動し、地図上の行きたい場所へと移動させます。離れた場所で動き回るロボットの画面に自分の映像を表示して、管理職と会議をしたり、従業員と話したり、施設内を見て回ることもできます。このすべてを、オフィスや自宅、ホテルの部屋など、必要なときにその場所から実行できるのです。
現在、地球上にはおよそ 1,900 万台のロボットがあり、この数字は約 18 ~ 24 ヵ月ごとに 2 倍に増えています。これまでロボットといえばまず思い浮かぶのは、車を組み立てたり、爆弾を起爆させるといった、産業または軍事的な用途のものでした。しかし、コンピュータの性能とネットワーク接続、クラウド、センサーなどのテクノロジーの進化に、ベビーブーム世代の定年退職も重なって、今後は「ホワイト カラー」の仕事をするロボットが活用されるようになるでしょう。ロボットが人間の仕事を奪ったりすることはありません。むしろ、人間の守備範囲を広げ、人間が知識や専門技能を身につけるのを助けてくれます。iRobot Ava 500 は、すぐに集まることのできない遠く離れた場所にいる人たちを ひとつのテーブルに座らせることができますが、これは始まりにすぎません。
前にも述べたように、The Internet of Everything の本当の価値は、人、プロセス、データ、モノをつなげることにあります。新しいビデオ コラボレーション ロボットは、この価値を実現しています。人を接続することで臨場感のあるリッチなインタラクションを実現し、ワイヤレス ビデオ ストリーミングによるデータの作成と共有を可能にし、多数のネットワークがつながった ひとつの大きなネットワークに高度なスマート機能を備えた「モノ」を接続し、仕事やインタラクションにこれまで考えもしなかったような方法をもたらしてプロセスを変革します。
距離はもはや障害になりません。好きなときに顔を見ながら会議を行うことができるのです。大規模なイベントでも小さなイベントでも、iPad を接続できる環境と標準ベースのビデオ会議機能があれば、どこからでも参加できます。Ava 500 があれば、世界のどこにいようと「そばにいる」ことができる時代に一歩近づくことができます。
The Internet of Everything で世界はどう変わるのか、詳しくご説明します。http://cs.co/IoE_IBSG をご覧ください。