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新しいシスコ API による資産管理の統合


2021年7月6日


この記事は、Cisco Solution and Support MarketingのLeaderである Frank Lynn によるブログ「Integrated Asset Management with new Cisco APIspopup_icon」(2021/4/28)の抄訳です。

シスコの API が、資産管理における「信頼できる唯一の情報源」として既存インフラで活躍します

資産管理は決して楽な作業ではありません。ならばインフラ管理を自動化すればよい、という話になりますが、自動化にも多大な労力が必要です。しかし資産管理コストの削減やリスクの軽減、IT 投資全体の最適化という点で、自動化にはそれだけの価値があります。

私自身は ServiceNow でも勤務した経験があるため、シスコの資産管理ソリューションにおける技術革新や、採用される IT 管理のベストプラクティスが進化する様子を独自の視点から眺めてきました。ServiceNow で勤務する前は、ちょうどシスコが Smart Net Total Care を完成させたときでした。シスコ製デバイスの契約と権限をお客様自身で管理できるネットワークコレクタが最初に導入されたタイミングとも重なります。そして ServiceNow での勤務は、IT 資産管理について全般的に学べるよい機会となりました。資産管理システムについて、あるいは資産管理システムの欠如や管理上の課題などについて、お客様と有意義な会話をするチャンスにも恵まれました。そこで悟ったのは、資産管理システムが一種の「触れてはいけないトピック」である点です。いったんこの話題に触れると、複数の人が複数のスプレッドシートを管理するといった資産管理戦略上の課題や、実際に有用で従業員にも気に入ってもらえるソリューションを探すことの大変さなど、不満が噴出するからです。資産管理を真に自動化し、自動化ソリューションに投資する価値のある環境を整えたいのであれば、そうした複雑な状況は明らかに解消すべきです。

そこでシスコは最近、簡素化と統合に向けた新たな一歩を踏み出しました。ServiceNow などのサードパーティ製資産管理ソフトウェアやお客様独自の(スプレッドシートよりも高度な)ソリューションを統合する際に、シスコのネットワークコレクタを使用するか、API を使用するかを選択できるようにしたのです。資産管理では、ソリューションの独自構築であれ、サードパーティ製ソリューションの導入であれ、多大な労力を要します。シスコもそのことをよく理解しているため、「信頼できる唯一の情報源」となるデバイスとソフトウェアをお客様に提供できるよう努めてきました。

この努力が結実した Smart Net Total Care API は、情報の双方向転送を可能にし、業界標準 API ゲートウェイ(MuleSoft など)により API 要求を制限し、セキュリティとレート制限を提供します。これにより、Cisco Smart Net Total Care ポータルのインスタンスにインベントリを自動的にアップロードできます。マウスをクリックするだけでインストール済みのベースデータを表示できるため、シスコ製デバイスの管理が容易になり、運用効率が向上するメリットもあります。

こうしたスマートな機能により、インフラに導入済みのシスコ製機器が最新状態に保たれているかリアルタイムで把握可能です。またサポート対象・対象外の機器リストも含めて、サポート契約を包括的に把握できます。さらに別のスマート機能としては、広範なインベントリ・契約管理機能と、シスコ製品に関するアラートなどが含まれます。Smart Net Total Care ポータルには、お客様のネットワークに関連する製品とセキュリティのアラートのみが表示されるため、時間を節約できるほか、最も重要なアラートを見逃すことを防げます。

ポータルではすでに、デバイスのシリアル番号、製品 ID、契約番号をすべて自動的に関連付けて収集できる機能をご利用いただけます。スプレッドシートを使った資産管理に比べて問題解決が飛躍的にスピードアップし、情報を探す時間を大幅に節約できるなど、多くのメリットがあるのが特徴です。問題が発生した場合は、ポータルから直接 Technical Assistance Center(TAC)のケースをすぐに作成することもできます。こうしたオプションにより、問題解決までの時間をさらに短縮できます。

エンタープライズ向けソリューションサポートをお使いの大手企業の一部は、すでにこれらの API を駆使して、シスコ製のインストールベースを管理してきました。そうした一社がシスコパートナーでもある IBM 社です。同社のクラウドインフラは 120,000 台を超えるデバイスから構成されますが、そこでサービス API を使用してインベントリを同期することで、顧客の利用権限の問題を解決しているのです。その結果、アップタイムの向上と、更新・管理作業の人件費の抑制に成功しています。

 

「シスコの API は、これまで手作業だったライフサイクル管理タスクを自動化できます。お世辞ではありませんが、他社製品とは完全に一線を画しています。シスコの製品は、はるかに進んでいるからです。他社にもぜひ見習って欲しいと思います」

— IBM 社クラウドチーム Dora Fonseca-Blount 氏

サービス API の詳細については、http://developer.cisco.com/service-apis/ をご覧ください。

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