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「ワーケーション体験会」に参加して~休暇と仕事を両立する新しい働き方の形~


2018年2月23日


2017 年 1 月 17 日(水)~ 1 月 20 日(土)の 3 泊 4 日で和歌山県が主催する「ワーケーション体験会」に参加してきました。新しい働き方である「ワーケーション」と体験会の模様についてご紹介します。

ワーケーションとは?

「ワーケーション(Workation)」とは、仕事(Work)と休暇(Vacation)を繋げた造語で、リゾート地等の環境のよい場所で、休暇や研修を兼ねつつ、リモートワークを活用して仕事を行う取り組みです。働き方改革が進む近年では、メディアでも注目され始めています。ワーケーションを実施することにより、ワークライフバランスの改善や生産性・業務効率の向上につながるだけでなく、自己研鑽や普段の仕事で構築できない人脈の形成につながるほか、CSR 活動にじっくり取り組むことが可能など、様々な効果が期待できます。

和歌山県様では、以下の理由で白浜町を中心地としてワーケーションを実施することを提案されています。

  • 羽田から白浜まで空路直行便を用いれば約 70 分でいけるアクセスのしやすさ
  • 世界遺産に登録されている熊野古道のほか、ジャイアントパンダ 5 頭を飼育しているアドベンチャーワールド、良泉質の温泉、白砂の海岸、海産物等、自然環境や観光資源に恵まれていること
  • ブロードバンド回線が敷設されたコワーキングスペースが複数あり、仕事をするのに十分な環境
  • 首都圏の ICT 企業がサテライトオフィスを開設するだけでなく、本社を移転した企業まで出てきており、ICT 企業の集積地であること。

今回の体験会では、和歌山県立情報交流センター「Big・U」をワークスポットとして利用させていただきました。館内には県立図書館や大学のサテライト、カフェなどが併設されており、休日はもちろんのこと、平日も多くの利用者がいるようでした。

「体験会」ということで、体験メニューが豊富に用意されており、通常どおりの業務とはいかない部分はありましたが、業務時間中は、PC を使用するための電源やフリー Wi-Fi が完備されているので、VPN クライアント ソフトウェア Cisco AnyConnect を使って社内システムと接続し、メールチェックや Cisco WebEx で利用したリモート会議への出席が特に不便なく可能でした。

     

体験会での体験をいくつかご紹介します。

ポンカンの収穫体験

和歌山県田辺市の「秋津野ガルテン」ではポンカンの収穫体験を行いました。平成 20 年 11月に地域住民が出資し誕生させた、「都市と農村の交流を目指したグリーンツーリズム施設」でだそうで、廃校になった小学校の建物を改装し、校庭内には地元のお母さん方がつくるスローフード バイキング料理を提供する農家レストランや宿泊施設、お菓子体験工房や旧木造校舎を活かした体験棟、また地域のみかん作りの歴史を紐解いたみかん資料館などもあります。

今回の体験では、食べ頃のポンカンを収穫して、その他安藤みかんを始めとして様々なもぎたての柑橘類を味わうことができました。お土産に収穫したポンカン等をビニール袋いっぱいに詰めて東京に持ち帰ったのですが、家族にも大変好評だった。

余談ではありますが、帰りの飛行機でポンカン入りのビニール袋を抱えていたところ、CA さんに頭上の収納スペースに入れられないかと提案されましたが、柑橘類と分かるや否や隣席でシートベルトが着用させされ晴れて「VIP 待遇」となりました。

     

世界遺産登録された峰の湯温泉の「つぼ湯」

当初の予定では、川湯温泉の仙人風呂の入浴体験する予定だったのですが、あいにく前日の雨で増水しており、急遽予定が変更されました。2012 年に観光で川湯温泉を訪問した際にも、増水で渡り橋が流されたとのことで入浴できず、このときに引き続き残念でした。

代わりに和歌山県様の紹介で近くの湯の峰温泉で「つぼ湯」の入浴体験をさせていただきました。元々は熊野詣の湯垢離場で世界遺産にも登録されたとのことで、温泉好きには大変人気の高い秘湯です。日に何度か色を変える事から「七色の湯」と呼ばれています。入浴は一組だけが 30 分毎に入れ替わる貸し切り風呂のシステムで、大抵は何時間も待たされるようですが、今回は幸運にも 30 分待ち時間でした。

秘湯とのことで、吹きさらしの野湯も覚悟しましたが、脱衣所もあるこぢんまりとした屋内で、硫黄の匂いのする良質な泉質の温泉で入浴を満喫しました。

入浴後には地元の方オススメの温泉水で煎れた「温泉コーヒー」をいただきました。(冷たい飲み物やソフトクリームだけではなく、)温泉後のコーヒーもまた格別なことを新たに発見できました。

     

熊野古道でのマインドフルネス体験

熊野古道や熊野本宮大社は、和歌山県内のみならず、全国的にも有名なパワースポットですが、今回、熊野本宮大社周辺の熊野古道でのマインドフルネス体験をすることができました。マインドフルネスとは「今現在において起こっている内面的な経験および外的な経験に注意を向ける心理的な過程」(Wikipediaより引用)とのこと。要するに普段意識していないことに注意を向けることにより、脳や身体をリセットし、活性化させようということのようだ。研修プログラムにも取り入れている企業もあるそうですが、今回初めての経験でした。

幸い前日の雨から一転し、快晴で温暖な気候に恵まれ、熊野古道はもちろん、森林に入って(空気清浄機やエアコンにより生成される人工ものではない、)天然のマイナスイオンを浴びることで気分をリフレッシュすることができました。

ワーケーション体験なので、仕事を忘れて目の前の行動に集中するのが、若干躊躇するところではありますが…。

     

 

ワーケーションの課題と提案

今回のワーケーション体験会では和歌山県白浜町・田辺市というベストな地でワークライフ バランスについて考えるよいきっかけとなりました。

今後、働き方改革の一環としてワーケーションの取組を拡げるにあたって必要となるのは、当然、ICT のツールやブロードバンド環境などのリモートワークが可能な環境ですが、それだけではありません。このような働き方を受容する職場の理解(社風)と就業規則などの制度面でのバックアップも欠かせません。

まずは、第一歩としてリモートワークが可能な環境を整備した上で、年末年始、大型連休やいわゆる「飛び石連休」等を利用し、一日程度の平日ワーケーションを実施するのが比較的ハードルが低いのではないかと思います。これは、行き帰りの渋滞や交通機関の混雑を避け、身体的疲労を低減できるメリットの他、観光需要のピークからずらすことで交通費や宿泊費などの費用的なハードルを下げることにもつながります。

和歌山県白浜周辺には今回ご紹介したスポットのほか、「三段壁」や「円月島」など絶景が楽しめる景勝地もあります。こちらも満喫しました。

みなさんもICTツールを活用し、休暇と仕事を両立する新しい働き方の形、ワーケーションを実践してみてはいかがでしょうか。

最後に、今回、体験会でお世話になったスタッフ・関係者の皆様、体験会に一緒に参加した皆様、また体験会を企画し、熱心にご案内いただいた和歌山県情報政策課の皆様に心から感謝いたします。ありがとうございました!

 

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