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Cisco Spark 新しいエンタープライズ管理機能


2017年9月13日


Jens Meggersこの記事は、Cloud Collaboration Technology Group(CCTG)バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャーである Jens Meggers によるブログ「Introducing New Enterprise Controls for Cisco Sparkpopup_icon(2017/8/21)の抄訳です。

 

不可能を可能に

昨年、私の同僚の 1 人が、2 千人規模のスタートアップカンファレンスに参加しました。カンファレンスでは、どれくらいの参加者がコンシューマ アプリケーションに関わっているか尋ねられたそうです。ほとんど全員が手を上げました。次に、エンタープライズ アプリケーションに関わっているか尋ねられると、3 人しか手を上げなかったそうです。そう、たった 3 人です。

ユーザに好まれるような、新しくてクールなアプリケーションはコンシューマ向けに集中しているようです。逆にエンタープライズ分野で残っているのは、電子メールなどの古典的なツールです。それらのツールについて IT チームはよく知っており、ポリシーやセキュリティ ニーズに沿って管理・監視する目的で信頼して使用してきました。今日の電子メール アプリは新しく見えますが、ツール自体は、誕生した 20 年以上前からほとんど変わっていません。

ユーザと IT との間の橋渡し

新しいデジタル ビジネスでは、他社との競争に欠かせない俊敏性と効率性の面で常にプレッシャーがかかっています。だからこそ、新しい次世代のコンシューマ向けコラボレーション アプリが職場でも活躍しているのです。

ただし、これによりユーザと IT 部門との間に摩擦が生まれることも珍しくありません。業務に携わるユーザは、コンシューマ アプリにより効率と生産性を向上させようと考えます。一方で IT 部門は、コンテンツ保護、データ損失対策、e ディスカバリ、データ保持、コンプライアンス、知的財産保護などを懸念しています。

シスコでは、こうした対立を解消し、ユーザおよび IT 部門の双方から 支持されるような製品を開発すべく努めてきました。

シスコでは、こうした対立を解消し、ユーザおよび IT 部門の双方から 支持されるような製品を開発すべく努めてきました。不可能だと言われたこともありました。それでも、不可能を可能にすべくチャレンジを続けてきました。

その結果が、ユーザと IT 部門双方に向けた単一ツールとして開発された Cisco Spark です。Cisco Spark は、常設チャットや、充実した内蔵ビデオ会議、ホワイト ボード、ファイル共有など、強力なコラボレーション機能を備えています。最新の職場環境をふまえて構築されており、直感的で容易に使用できます。IT 部門に対しては、企業規模での導入コントロールと、エンドツーエンドの暗号化を通じた必要水準のセキュリティを提供します。

Cisco Spark の新機能の紹介

本日、Cisco Spark に関していくつか発表いたします。発表の全容については、プレス リリース [英語] をご確認ください。ここでは、Cisco Spark のプラットフォームに追加された高度なエンタープライズ機能と、そのイノベーションを中心にご紹介します。

  • エンドツーエンドでのメッセージの暗号化と、エンタープライズ レベルのコンプライアンス機能:法的要件や、データ損失を防止して秘密情報を安全に保持するなどの理由により、企業には e ディスカバリなどのツールが必要です。また、チームの秘密アイデアを漏らさないため、エンドツーエンドでのメッセージ暗号化機能も必要となります。Cisco Spark は、企業向けのメッセージング製品としては史上初めて、その両方を実装しました。
  • オンプレミスのストレージと同等のデータ セキュリティ:4 年間にわたる研究開発の成果として、業界初の機能がもう 1 つ実現されました。それは、Cisco Collaboration Cloud への攻撃に対して、企業が自身を保護できるようになったことです。お客様側でオンプレミスのキー サーバを実行することで、Cisco Spark に送付されたすべてのコンテンツの暗号化と復号が可能になりました。このオンプレミス キー サーバにより、オンプレミスのデータ ストレージと同等のデータ セキュリティが確立されます。これらの新機能を備えた Cisco Spark は、オンプレミスのキー ストアを活用する業界初のエンドツーエンド クラウド暗号化ソリューションです。
  • 必要な分析を簡素化できる画期的なフルード アナリティクス:通話品質が悪化しているユーザの把握、グローバル ロケーションの特定や、問題範囲の確認を、数回クリックするだけで実行できます。非常にシンプルにデータを処理できるため、管理者のブラウザにクラウド データベース全体が格納されているような間隔で操作できます。シスコでは、この高度な機能を「フルード アナリティクス」と呼んでいます。

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  • 管理対象でない端末のモバイル端末セキュリティ:職場に持ち込まれる個人の PC や携帯電話は、IT 部門にとって脅威です。このためシスコでは、Cisco Spark に、主要な端末とアプリケーションの管理機能を追加しました。新しい機能は次のとおりです。
    • グレースフル PIN ロックにより、ユーザの利便性を損なうことなく、あらゆる端末で端末レベルの PIN ロックを適用
    • Web スマート タイムアウトにより、Cisco Spark の Web アプリが企業ネットワーク外で実行された場合にはそれをアプリ自身が把握し、そのユーザを自動的にログアウト
    • エンタープライズ証明書ピンニングにより、悪意のあるホットスポット プロバイダーから保護し、ユーザが VPN クライアントを利用していない間でもネットワーク アクセスを実現

Cisco Spark では、コラボレーション アプリのシンプルさと利便性を損なうことなく、これらのエンタープライズ向け機能をコラボレーション市場に導入できます。つまり、不可能を可能にしたのです。

ぜひ Cisco Spark を実際にお試しいただき、ご意見を @jensmeggers までお寄せください。

 

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