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問題作成・検証から運用まで!学生が構築するトラブルシューティングコンテスト(4) ―トラコン本選レポート


2015年3月27日


去る 3月13日(金)から15日(日)、「クリエーションライン杯第3回 ICTトラブルシューティングコンテスト」の本選が、帝塚山大学東生駒キャンパスにて実施されました。昨年11月から始まった準備出場チームの応募約1週間の現場での検証と準備を経て、いよいよ本選となったわけです。

今回の参加校は、以下の12校です。(上段・チーム名、下段・所属)

トラコン2015年  ISL(明治大学)

ISL
(明治大学)

トラコン2015 にせつむり(ゆかいな仲間たち) (大阪情報コンピュータ専門学校)

にせつむり(ゆかいな仲間たち)
(大阪情報コンピュータ専門学校)

トラコン2015 チームコバゼミ(関西大学)

チームコバゼミ
(関西大学)

トラコン2015 専門学校穴吹コンピュータカレッジチーム(専門学校穴吹コンピュータカレッジチーム)

専門学校穴吹コンピュータカレッジチーム
(専門学校穴吹コンピュータカレッジチーム)

トラコン2015 Wiresharkers(大阪工業大学)

Wiresharkers
(大阪工業大学)

トラコン2015 Aチーム(近畿大学)

Aチーム
(近畿大学)

トラコン2015 東北電子専門学校(東北電子専門学校)

東北電子専門学校
(東北電子専門学校)

トラコン2015 たけだ軍団(ECCコンピュータ専門学校)

たけだ軍団
(ECC コンピュータ専門学校)

トラコン2015 電子計算機研究会(近畿大学)

電子計算機研究会
(近畿大学)

トラコン2015 専門学校穴吹情報公務員カレッジ(専門学校穴吹情報公務員カレッジ)

専門学校穴吹情報公務員カレッジ
(専門学校穴吹情報公務員カレッジ)

トラコン2015 チームヒロコン(広島コンピュータ専門学校)

チームヒロコン (広島コンピュータ専門学校)

トラコン2015 WCDI(日本工学院八王子専門学校)

WCDI (日本工学院八王子専門学校)

今回から、トラコンは、シスコ ネットワーキング アカデミー校以外からの参加も可能になったことから、過去最高の参加校数となりました。

初日:協賛企業社の方による講演と、参加者全員による NTT コミュニケーションズ株式会社の IT 資格「ドットコムマスター(.com Master)」試験の後、練習問題を通して、トラコンの流れを理解してもらいました。

2日目:あいにくの雨模様の中、朝 9時からコンテストが開始されました。各チームと運営チームの連絡はIP Phoneで行われます。問題は次のようなものでした。

  • ネットワークの再設定と対外接続のお願い!
  • 答えを探して、報告してください!
  • DHCP サーバ構築のお願い
  • アクセスできない?
  • 僕だけ認証できません!
  • 答えを探して,報告してください!part2
  • 試験運用中の支社用redmineの移行

3日目:無線LANのアクセスポイントが登場し、無線環境の構築問題が出題されます。

この日の問題は次のとおりです。

  • 無線環境の構築
  • 大きなトラフィックが止まらない
  • ネットワークアクセス障害発生!
  • ブートができない
  • Web サーバの調子がおかしい。
  • 新規子会社に対するトンネルの構築(ラスボス)
トラコン2015 会場

コンテスト開始当初
比較的落ち着いた様子の参加チーム

トラコン2015 ネットワーク構成図

会場のネットワーク構成図

 

トラコン2015 アクセスポイント

アクセスポイント登場

トラコン2015 攻撃中

リアルタイム攻撃中の運営チーム

3日目にはハプニングもありました。急に通信が遅くなり初め、ライバルである他チームに状況を確認しに行く選手まで現れるほど、会場がざわめき始めました。実は、これは運営チームが仕掛けた「大きなトラフィック」という出題だったのです。こうした運営チームからのリアルタイムでの攻撃は初めての試みでしたが、トラブルシューティング問題の今後の発展を感じさせるアイデアでした。

コンテストの結果は次のようになりました。

最優秀賞

チームコバゼミ(関西大学)

トラコン2015 最優秀賞

優秀賞

にせつむり(ゆかいな仲間たち)(大阪情報コンピュータ専門学校)

トラコン2015 優秀賞

さて、最後に5か月間、運営チームでリーダーを務めた大阪工業大学の上野洋太郎くんからのコメントを紹介します。

トラコン2015 大阪工業大学・上野洋太郎

「プロジェクトの運営に関して、チーム全体としてとてもよい結果を出せた」(大阪工業大学・上野洋太郎)

チームをまとめ上げるまでの苦労話

運営チームメンバー全員が、トラコンに参加する目的を満たせるよう、仕事の割振りに気を配りました。

遠隔メンバー同士のコミュニケーションに関する新しいアイデア

運営メンバーは、大阪,奈良,東京の3拠点に大きく分かれ、さらに学校や住まいも違うため、運営メンバー全員が常に集まることはできませんでした。その中で、連絡事項の徹底を図るために、新たに、連絡手段としてslackを,タスク管理ツールとしてredmineを導入しました。結果、サーバ・ネットワーク・仕様書作成など各分野で、チームに安心して任せることができました。

難題作成の面白さ
今回の運営チームは精鋭揃いでしたので、問題はとても難しく、初見で解けた人はいなかったのではと思います。それくらい難易度の高い充実した問題を作りだせました。今回初めて、トラコン開催中に、リアルタイムで攻撃を加えるという挑戦もしましたが、そういった状況でも解いてくるチームがあり、次回に向けて問題の幅がさらに広がったのではないかと実感しています。

また、会場を提供してくださった帝塚山大学経営学部の日置先生は、当コンテストを通じて、ICT 業界人に怠りがちな、人的ネットワークの重要性について、以下のようにおっしゃっています。

会場校として

第1回は大阪で、第2回は東京で開催された当コンテストの第3回目が奈良で開催されたことをとてもうれしく思っています。

開催期間が大学の春休みだったこともあり、3月9日(月)からメイン教室を確保することができたことは、準備に十分な時間をかけることができたという意味でよかったと思います。運営メンバーはそれ以前から大学に集まり、他の小教室で夜遅くまで準備をしていたようです。

第1回大会にも関わりましたが、さすが3回目というくらい、準備が十分にできていたと思います。細かい点は除くと、大成功であったと感じました。出場の 12チームの学生たちも難問題に格闘しつつも満足したのではないでしょうか?

人的ネットワークの重要性

懇親会では他校の学生と懇談すること、という条件を付けましたが、積極的に話しかけるなど、まさに人的ネットワークの構築の重要性に気付いてくれたのではないかと思います。まさに同じ会場に集まって、リアルなコミュニケーションを取るこのタイプのコンテストは今後も必要になってくるでしょう。

シスコは、こうした実機を使ったコンテストにシスコ機器を提供することで、学生のスキル向上の手助けをし、次世代の ICT 業界を担う人材育成の一旦を担っています。

トラコン2015 運営スタッフ

トラコンの準備から当日の流れ、運営スタッフの紹介を YouTube でも紹介しています。

 

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