2022 年 8 月 24 日は、ウクライナの独立記念日でした。この日、Cisco Talos は、ウクライナに対する継続的なサポートに関する動画をライブ配信しました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってから 6 か月。脅威インテリジェンスの上級研究員である Dmytro Korzhevin、Talos の国家情報部門主任である JJ Cummings、戦略的情報部門リーダーである Ashlee Benge が、この数か月の間にウクライナで実施した取り組みについて語りました。
話の中心となったのは、サイバーセキュリティ機能を変革するため、長年にわたってたゆまず取り組んできたウクライナ人のレジリエンスでした。ウクライナのインフラの大部分は稼働を続けていて、ほとんどが予想を上回っています。これには識者らも驚いたようです。ただ、ウクライナで長年働いてきた人たちにしてみれば、重要インフラを破壊者から守るべく身を挺するのは当然のことです。
他にも、数年前に構築された基盤が戦時中にどう役立っているかを取り上げています。また、GoMet バックドアの展開など Talos で確認されているサイバー脅威の種類について、最新情報も紹介しています。
動画の冒頭で Korzhevin が、ウクライナの独立記念日が自分にとってどういう意味を持つのか語っています。
「独立記念日は単なる休日ではありません。祖国ウクライナの全国民の利益のために活かすべき価値、それが独立なのです」。そして、次のように続けました。「独立とは志です。独立は、あらゆる人の中に息づいています。独立しているということは、すなわち自由であるということ。単に存在しているのではなく、生きているということです。国家にとっても同じです。ウクライナが独立しているということは、相手の言いなりになるのではなく、自分たちの望みどおりに国家を発展させていけるということ。ねじ曲げられた歴史ではなく、自国の本当の歴史を持っているということ。敵の言葉ではなく、母国語を話すということです。ウクライナで戦争が起こっている今、私たちウクライナ国民の最も重要な任務は、独立を維持することです。私たち、私たちの子供たち、孫たち、そして将来のすべてのウクライナ人の子孫たちが、国家の伝統と核となる民主的価値観に基づいて生き、国家を建設できるようにするためです。独立はそもそも手段であり、条件ではありません。独立を維持することであらゆる困難を克服できると私は考えています」
それを受けて Bengee が、支援を必要とするウクライナの組織に対し、シスコと Talos がリソースを提供していると述べ、次のように呼びかけました。
「Talos の支援に関心があり、脅威ハンティングプログラムに参加したいというウクライナの組織は、ソーシャルチャネルからご連絡ください。ウクライナの組織に対しては、セキュリティ製品を無料で提供しています。紛争の期間中、ずっとウクライナを支援し続けることが重要だと私たちは考えています」
配信の録画は、こちらまたは上のリンクでご視聴いただけます。
ウクライナを支援する継続的な取り組みの一環として、次のブログ記事がウクライナ語に翻訳されています。
- ウクライナで進行中のサイバー攻撃に関する現在のエグゼクティブガイダンス
- ウクライナ情勢の進展に関する Talos の見解
- ウクライナのお客様とともに歩むシスコ
- 脅威アドバイザリ:抜かりなくウクライナ侵攻に便乗するサイバー犯罪者
- 脅威アドバイザリ:親ウクライナ派のサイバーツールを装って利用者の情報を狙うマルウェア
- 脅威アドバイザリ:Cyclops Blink
- 脅威アドバイザリ:CaddyWiper
- 脅威アドバイザリ:DoubleZero
- 脅威アドバイザリ:HermeticWiper
本稿は 2022 年 08 月 24 日に Talos Group のブログに投稿された「Ukraine Independence Day: Talos update」の抄訳です。