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DevOps、SRE、CloudOps チームが CEO から学べること

この記事は、AppDynamics Team によるブログ「What DevOps, SRE and CloudOps teams can learn from CEOs」(2022/09/15)の抄訳です。

 

IT チームは、今日大きな成功を収めている CEO 諸氏から何を学べるでしょうか。そしてもっと言うと、IT プロフェッショナルが CEO と同じような考え方をして DevOps、SRE、CloudOps の各チームのレベルアップを図るには、どうすればよいのでしょうか。答えを知りたい方は、この記事をご覧ください。

ジェフ・ベゾス氏は、全員がピザ 2 枚でお腹いっぱいにならないような大人数の会議は行いません。ウォーレン・バフェット氏は平日の 80% を読書に費やしています。イーロン・マスク氏は、1 日を 5 分ごとに区切っています。

成功を収めている CEO たちの習慣は、興味深い研究対象です。

リーダーシップに関する本がたくさん書かれていますが、今日のトップレベルの CEO たちから私たちが学べることは何でしょうか。そして何より、IT プロフェッショナルが CEO と同じような考え方をして DevOps、サイト信頼性エンジニア(SRE)、CloudOps の各チームのレベルアップを図るには、どうすればよいのでしょうか。

CEO を成功に導いている特徴は、あなたの成功の原動力にもなり得ます。この記事では、成功を収めている CEO の条件は何か、そして CEO と同じような考え方をして IT チームのレベルアップを図るにはどうすればよいのかをご紹介します。

CEO のように考える 5 つの方法

では、特に大きな成功を収めている CEO たちの 5 つの特徴を見ていきましょう。McKinsey 社は、『優れた CEO の考え方と実践』という記事(原題は The mindsets and practices of excellent CEOs)で、優れた CEO が平凡な CEO と一線を画している特徴について詳細に考察しています。技術者がこの記事から学び取れることを、以下でご紹介していきます。

  1. 大局を見る

    優れた製品を製造するだけでは、企業はもはや立ち行かなくなっています。消費者が企業に求めるレベルが上がっていて、製品の購入や投資を行う前に、環境、社会、ガバナンス(ESG)基準を全体的に満たしているかを考慮するようになっているのです。

    もちろんCEO にとっての大局は、IT技術者のそれよりもやや広いかもしれません。ただ、IT 業界においても大局を踏まえたマインドセットへの移行が進んでいます。プロジェクトが ESG に及ぼす影響について技術者が語ることはありません。その代わりに、技術者は個々のデータポイントのモニタリングよりも、フルスタック オブザーバビリティを実現できるような統合ソリューションを重視するようになってきています。

    オブザーバビリティという考え方が身につけば、テクノロジースタックのあらゆる部分に関してさらに深い洞察を得られるようになります。この考え方には、モニタリングという考え方に比べて数多くのメリットがあります。モニタリングの場合、既知のあらかじめ収集しているデータを基にした指標に依存することになります。一方、オブザーバビリティという考え方に立てば、大局を把握できます。IT エコシステム全体に目を向けて、アプリケーションのパフォーマンスの詳細を外形的に把握できるようになるからです。

  2. チームワークを優先する

    優れた CEO は、チームの活発さが成功を測る有効な指標であることを知っています。同時に、各チームの多様性、スキル、規模は、究極的には CEO である自分の責任であることも認識しています。パフォーマンスの低いチームを調整する際には難しい判断が必要になりがちですが、そうした判断を下すだけの価値はあります。というのも、共通の目標に向けて協力して取り組んでいるチームの場合、平均以上の実績をあげる可能性が 1.9 倍高いからです。

    チームが有能で機能的であることは、技術者にとってもプロジェクトの成功にとっても重要です。チームが目標を達成するうえで、管理プロセスはチームの支えになっているでしょうか?上級管理職は支えになっていると考えがちですが、個々のチームメンバーも同様に感じているとは限りません。効果的な DevOps プロセスを最優先にすれば、サイロを解消し、開発チームと運用チームのコラボレーションを強化できます。

    効率を高め、コラボレーションを促進する方法はもう 1 つあります。それが、フルスタック オブザーバビリティです。すべてのアプリケーション コンポーネントを幅広く概観できるため、「とりあえずネットワークが悪いことにしよう」といったことはもうできません。すべてのアプリケーション コンポーネントの状況を詳細に把握できれば、チームがインフラストラクチャとパフォーマンスのバランスを取れるようになります。

  3. バイアスから身を守る

    成功を収めている CEO は、バイアスが構造化するとビジネスの効率やチームの力学に影響が及ぶ可能性があることを認識しています。また、人はみな無意識のうちにバイアスの影響を受けているということを十分自覚しています。バイアスに対抗する方法の 1 つは、バイアスが存在することを前提として何らかの対応をとることです。具体的には、プロジェクトが失敗してしまった場合を想定して事前に分析を行う、ミーティングの構成に注意を払って率直でオープンな議論ができるようにする、といった戦略が考えられます。CEO にとっても技術者にとっても重要なのは、多様性のあるチームを作ることです。

    DevOps の場合、共有データソースを使えば、客観的でバイアスのない情報を得られるようになります。これにより、何か問題が起きた場合に当て推量や責任の押しつけが発生するリスクは低下し、ミスや失敗の根本的な原因を特定しやすくなります。この戦略は、対処の手順に優先順位を付けて修復をうまく進めるのにも役立ちます。

  4. 危機に見舞われる前にレジリエンス(回復力)を構築する

    特に優れた CEO は、危機に備えた計画は、実際に危機に見舞われてからではなく、見舞われる前に立てるものだと知っています。レジリエンスを備えた事業の開発は、成功を測る重要な指標となります。危機対応計画がなかったり、危機を予測していなかったりする企業と比較して、市場で大きな優位性を持てるからです。

    コロナ禍をきっかけに、多くの企業でデジタル トランスフォーメーションが加速しました。それだけでなく、能動的なレジリエンスの重要性が再認識されるようにもなりました。これは成功を収めている多くの CEO が集中して育もうとしているものであり、技術者にとっても無関係ではありません。

    AppDynamics が調べたところでは、セキュリティ侵害の 43% がアプリケーションを標的にしています。セキュリティ侵害が起こると、運用コストに影響するだけでなく、社会的信用が棄損されビジネス上の損失につながる恐れもあります。SRE および DevOps チームは、可視性、インサイト、アクションを自動化することによって、より優れたビジネスレジリエンスを構築できます。また、コンバージョンなどの主要なビジネス指標をフルスタックのパフォーマンスと関連付けるというのも良い方法です。そうすれば、収益に影響が及ぶ前に問題をすばやく特定して解決できます。これもまたチームワークに関係します。最高のパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを提供できるよう、監視担当者だけではなく誰もがアプリケーション パフォーマンスのモニタリング機能にアクセスできるようにするとよいでしょう。

  5. 自分の時間とエネルギーを管理する

    もはや燃え尽き症候群は耳慣れない概念ではなくなりつつあり、このたび世界保健機関(WHO)が職業上の現象に分類しました。McKinsey 社が明らかにしたところでは、多くの CEO が慢性的なストレスに加え、孤独感、疲労、苛立ち、失望感、欲求不満の影響も受けています。当然ですが、こうした問題は技術者にも影響を及ぼす可能性があります。ただ、どう管理するかによって影響には差が出ます。

    AppDynamics の『変革のエージェント 2022』レポート(原題は 2022 Agents of Transformation)によると、技術者の 56% が燃え尽き症候群になっています。心身の健康を維持するには、イノベーションを創出することと自分の時間やエネルギーを守ることのバランスを取ることが重要です。

    燃え尽き症候群につながる可能性のある感情を完全に取り除くことは不可能です。有能な CEO は、それよりも、しっかりとした業務体制を構築して影響を管理した方が効果的であることを知っています。技術者の場合は、イノベーションを創出することと自分が今こなすべき仕事を優先することのバランスを取ればよいでしょう。また、人に任せたり自動化したりといった対応が可能ならば、ぜひそうしましょう。

    たとえば自動プロビジョニングを有効にすれば、アプリケーションが自律的に使用状況に応じて容量を減らしたり処理マシンを増やすよう要求したりすることが可能になり、CloudOps チームのスピード、拡張性、生産性を高めることができます。

    チームには、自分のエネルギーは時間と同じく尊重されるべきものだと考えるよう奨励しましょう。結局のところ、十分なエネルギーやモチベーションがなければ、どれだけ時間があってもタスクは完了しません。多くの成功を収めた CEO が実践するもう 1 つのベストプラクティスは、エネルギーの低下を避けるために、活動の順序を慎重に検討することです。1 日のうちに、何でもいいので回復のための時間を確保するようにしましょう。

マインドセットを変え、チームを変える

CEO は会社を作ることも壊すこともできます。技術者のスキルと知識も同じです。成功を収めた CEO のビジネス手法を模倣して自分なりのビジネス手法を構築しようとすると、残念ながら、ビル・ゲイツ氏やティム・クック氏の本を読むより時間も労力もかかります。

ですが幸いなことに、最高の CEO に備わっている特徴はわかっています。おそらく、皆さんもこうした特徴のいくつかはすでに備えていることでしょう。CEO を成功に導いている考え方と実践している内容を理解して採り入れれば、IT チームの成功につながります。

AppDynamics で大局を見る

偉大な CEO は、大局を踏まえた考え方をすることで知られています。そして AppDynamics もまた、IT チームが大局を見るのに役立ちます。AppDynamics のフルスタック オブザーバビリティを導入すれば、これまで以上に詳しく IT エコシステムを把握できるようになります。ビジネスへの影響という観点からデータを確認してみてはいかがでしょうか?今すぐ弊社までご連絡ください

 

門脇 拓弥

2022年度にAppDynamics事業の一員としてCiscoにjoinしました。主にCiscoならびにAppDynamicsのパートナー企業様へのテクニカル面での支援を担当しています。