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Enterprise Full Stack Observability – シスコ 5G ショーケースで実施可能なデモ


2022年5月9日


本記事では、Enterprise Full Stack Observability の概要と 5G ショーケースでご覧いただけるデモをご紹介します。

はじめに

ここ数年でエンタープライズアプリケーションの仕組が大幅に変化して、オンプレミスやクラウドを自由に使うことができるようになっています。また大企業では複数のシステムが集約され、分散化された冗長構成が見直され、インフラ整備が進みつつあります。コンテナやマイクロサービスに代表されるように、システムの分散化が加速するに従い、IT 管理者が管理する領域が広がり、システム全体の状況をすばやく把握することがより困難になってきています。また、クラウドの多くはインターネットを使用しているため、ブラックボックスとなる箇所が増加し、問題の発生から復旧までにかかる時間が増加する傾向にあります。

Full Stack Observability とは?

フルスタックオブザビリティ (FSO) は、アプリケーションやインフラ、ネットワークと言ったさまざまな階層をすべて可視化し、M-E-L-T (Metrics, Event, Log, Trace) から発生イベントの相関関係性を洗い出し、問題の発生原因を特定し対処を行うまでの一連の動作を、連携された1つの管理プラットフォームで実行できるようにします。

IT 管理者は動作状態を包括的に把握できるので、MTTR (平均修復時間) を高速化してエンドユーザーへの影響度を軽減できます。

以下がフルスタックオブザビリティとして必要な項目です。

  1. エンドユーザー、アプリケーション、ハイブリッドクラウド、DNS、CDN、ISP などのパフォーマンスデータを1か所で視覚化
  2. アプリケーションとビジネスのパフォーマンスデータをネットワークとインターネットのパフォーマンスメトリックと相関させて、根本原因をすばやく Visibility (可視化), Insight (洞察), Action (行動) と結び付け、インシデントに優先順位を付けして MTTR の短縮を実施
  3. 今後、加速するオンプレとクラウドを組み合わせたハイブリット環境でのリソースの最適化

 

フルスタック観測性

フルスタック観測性

 

Cisco Full Stack Observability ソリューション

シスコのフルスタックオブザビリティは、アプリケーションの可視化や洞察に加えてコンピュータインフラに対しても洞察を実施します。これにより、システムの全体の健全性を把握することができ、問題が発生した際の原因の特定を素早く行うことができます。中心となるコンポーネントとしては AppDynamicsThousandEyesIntersight があり、それぞれの役割は以下のとおりです。

  • AppDynamics (アプリケーションエリア)
    オンプレミス、クラウドを問わず、包括的なアプリケーションの性能管理 (APM) を提供します。トランザクションを End-To-End で可視化し、アプリケーションのコードレベルまで分析することで、予兆の検知、障害の早期発見に貢献します。
  • ThousandEyes (ネットワークエリア)
    ThousandEyes は専用のエージェントソフトウェアをインストールしたデバイス間や SaaS ソフトウェアに対して試験を実施でき、その結果をクラウドコントローラで情報収集して可視化します。従来の監視ツールでは見えないインターネット経路、クラウドサービスをアクティブに監視することで、シスコの他製品との連携により瞬時に障害原因を特定し、エンドツーエンドでネットワークを見える化します。
  • Intersight (コンピューティングインフラエリア)
    オンプレミスからクラウドを含むハイブリッドマルチクラウド環境を共通のフレームワークで一元管理して最適化します。この製品が持つ workload optimizer は、AppDynamics のデータを取り込むこともでき、最適なインフラリソースのリコメンデーションを提供してコスト削減を実現にも貢献します。

 

シスコのフルスタックオブザバビリティ

シスコのフルスタックオブザバビリティ

 

5G ショーケースでご覧いただけるデモ

 

  • ネットワークパスのパケットロスの可視化
    ThousandEyes のダッシュボードによる情報の一元化をご覧いただけます。また問題が発生しているポイントを発見し、対象デバイスからの通信問題がいつ発生し、復旧した時間の情報を蓄積しているデータベースから確認できることを紹介します。
  • AppDynamics+ThousandEyes による End-to-End の可視化
    ThousnadEyes の専用エージェントと HTTPサーバ (AppDynamics のエージェントをインストール済み) 間のネットワークのパフォーマンス (レスポンスタイム) を測定し、閾値を超えたら ThousandEyes クラウドコントローラーから API を使って AppDynamics のクラウドコントローラーへアラートを送信します。アラートを受信したアプリケーション担当者は、 AppDynamics の UI を利用して、問題の原因が分析できることを紹介します。
  • VoIP パケット(RTP ストリーム)の可視化
    ThousandEyes の専用エージェントでは疑似的に VoIP パケットを使った試験が可能です。エージェント間で VoIP パケット(RTP ストリーム)による音声品質の試験を実施して、MOS (Mean Opinion Score) 値による評価値をご紹介します。

 

今後もデモ内容につきましても新しく追加を予定しております。ぜひ、シスコ 5G ショーケースへお越しいただけたらと思っております。

 

シスコ 5G ショーケースの詳細はこちら:
www.cisco.com/jp/go/5gsc

 

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