Cisco Japan Blog
Share

AppDynamics Dash Studio (Beta) による直感的なアプリケーション性能監視ダッシュボード作成


2021年5月25日


はじめに

シスコのオブザーバビリティ (Observability, 可観測性)・ソリューション, AppDynamics では監視ダッシュボードを作成において,現在2つの UI (User Interface) を提供しており,その一つがバージョン 4.5.16 以降 preview 版となっている Dash Studio です。
本投稿では,Dash Studio の概要についてご説明いたします。

Dash Studio の特長

Dash Studio では以下の機能が提供されており,従来のダッシュボード機能と比較してより直感的に,短時間でダッシュボードを作成可能です。

  • 直感的なウィジェット配置ガイド機能により,より簡単にレイアウトが可能
  • 表示変更,サブタイトル追加,複数表示時間帯におけるアプリケーション性能メトリック比較が容易
  • 変更作業は常に自動保存,Undo / Redo に対応
  • 編集中のウィジェットにリアルタイムにデータをプレビュー表示
  • ADQL(AppDynamics Query Language)popup_icon による柔軟なデータ抽出に対応
  • レスポンシブデザインに対応,PC/Mac だけでなく,スマートフォン,タブレット等様々な画面サイズのデバイスへの表示が可能
  • ThousandEyespopup_icon から各種メトリックを抽出,同一ウィジェット内で AppDynamics 性能指標と比較表示可能

 

 Dash Studio の利用例

2021年3月に発表された Dash Studio の新機能として,ThousandEyes とのより密接な連携機能が挙げられます。

以下の例では,右下の時刻歴グラフにおいて,以下の2性能指標が比較表示されています。

  • AppDynamics により計測された,バックエンド・アプリケーション・サーバ (Payment Processor) における平均応答時間 (Avg Response Time)
  • ThousandEyes により計測された クライアント (Agent) からアプリケーションサーバ (Server) までの遅延 (latency)

5:00 付近で双方のグラフの値が急上昇していることから,この2つの性能指標の相関が非常に高いことが見てとれます。

AppDynamics Dash Studio

AppDynamics Dash Studio (preview)

このサンプルダッシュボードに関する,より詳細な説明動画(英語, 5:46)は以下のリンクからご覧いただけます。

Dash Studio における ThousandEyes 統合手順

Dash Studio において,ThousandEyes メトリックを統合するには以下の手順が必要となります。

  • ThousandEyes OAuth Bearer Token の取得
  • AppDynamics コントローラ上で ThousandEyes Integration を有効化

 

ThousandEyes OAuth Bearer Token の取得

ThousandEyes 上で Account Settings – Users and Rolespopup_icon の User API Tokens – OAuth Bearer Token にて Create をクリック,表示された Token をコピーします。

AppDynamics コントローラ上で ThousandEyes Integration を有効化

  • AppDynamics コントローラの右上,歯車アイコンから Administration メニューを開く
  • Integrations – ThousandEyes タブを選択
  • Enable ThousandEyes Integration スライダーをクリック,On にする
  • Authorization Token に Bearer <Token> という形式で ThousandEyes OAuth Bearer Token をペースト
    (Bearer とトークン間には空白一文字が必要)

以上の手順で,Dash Studio において,ThousandEyes 性能指標を統合することが可能となります。

まとめ

今回は,現在 preview 版となっている Dash Studio 機能について解説させて頂きました。従来のダッシュボード機能では ThoudsandEyes 上で作成されたダッシュボードを AppDynamics ダッシュボードに統合することが可能でしたが,今回追加された新機能により,個別の ThousndEyes メトリックも柔軟に統合できるようになり,End-to-End アプリケーション性能監視に有用な機能かと考えます。
Dash Studio を実際にご利用頂いた際にお気づきの点がございましたら,Dash Studio 左下にある,Provide Feedback in Dash Studio ボタンより,ご意見,ご要望をお聞かせ頂ければ幸いです。

 

Tags:
コメントを書く