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Cisco CloudCenter Suite はマルチクラウド管理のチャンピオン


2019年3月5日


Tuan Nguyenこの記事は、Cisco CloudCenter 担当テクニカル マーケティング エンジニア Tuan Nguyen によるブログ「Cisco CloudCenter Suite: Your Multicloud Management Championpopup_icon(2019/1/29)の抄訳です。

 

数日後には、1 億人を超える視聴者がスーパー ボウルに沸きます。米国版のワールド カップとも言うべきイベントのスーパー ボウルで視聴者は、満足のいく体験ができることを期待し、もっぱら応援チームの勝利に注目しています。テレビで観ている視聴者は、練習やトレーニングにチームや各選手がどれほどの時間を費やしたかを気にかけないでしょう。視聴者の唯一の関心は、応援する選手たちが素晴らしく活躍し、トロフィーを掲げる瞬間を見ることです。勝利に至る困難な道のりについて視聴者が深く考えることはまずありません。

しかし実際には、優勝の裏舞台には長年の努力があるのです。たとえば、人材(マネージャ、選手、コーチ、サポート スタッフ)、チームワーク(連携)、規律(計画の実行)といった特定のフレームワーク コンポーネントを計画して実行に移します。多少の運も必要です。

今日のクラウドに対する消費者の期待も、こうしたスポーツ ファンの期待と似ています。消費者は、クラウド プラットフォームを導入し、イノベーションの加速、拡張性の改善、運用コストの削減といった多くの利点を引き出しています。複数のクラウド サービスを同時に採用し、各サービスが提供する独自のメリットを活用する傾向が強まっています。しかし、ハイブリッド クラウドのワークロード管理であれ、マルチクラウドによる分散型アプリケーションであれ、クラウドの用途は単に消費者の目的を達成する手段にすぎません。

組織に真に重要なのは、優勝チームの視点を採り入れることです。マルチクラウドのアプローチによるメリットを真に実現するためには、パブリックとプライベートの両方を含めた多種のクラウドに対応できるクラウド管理プラットフォーム(つまりフレームワーク)が必要だからです。最高クラスの完成度を達成しつつ、必然的に伴う複雑さを取り除くことができる製品が必要なのです。

新たに発表された Cisco CloudCenter Suitepopup_icon はまさにそのニーズを満たします。他のツールがそれぞれ個別に、特定のクラウドのみを対象に行っていたことを、複数のクラウドに単一のソリューションとして対応できます。

Cisco CloudCenter Suite は、統合された一連のソフトウェア モジュールにより、イノベーションを加速します。クラウド全体でインフラストラクチャとアプリケーションの設計、展開、最適化を可能にするフレームワークを提供し、組織がコストとコンプライアンスの目標を達成できるように支援します。また、ワークフローの自動化、アプリケーションのライフサイクル管理、コストの最適化、クラウド全体でのガバナンスとポリシー管理を可能にすることで、マルチクラウド管理を簡素化します。

Cisco CloudCenter Suite は、モジュラ型、かつセルフサービス、Kubernetes をベースとしたソリューションです。マイクロサービス アプリケーションの管理を実際には行うことなく、あらゆるメリットを得ることができます。この構成は次のとおりです。

  • 連携して機能する次の 3 つのモジュールにより、マルチクラウド管理を簡素化できます。
    • Workload Manager:インフラストラクチャとアプリケーションのマルチクラウド管理により、お客様のオンプレミスおよびパブリック クラウド環境の設計、展開および最適化を支援します。Workload Manager では、組織の目標に沿ったガバナンス ポリシーを確立して可視化と制御を一元的に行うことで、マルチクラウドの成熟度を高められます。
    • Cost Optimizer:オンプレミスおよびパブリック クラウドでのお客様の消費パターンを分析してクラウドの総支出(コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、およびクラウド サービス)を可視化し、コストに関するレポート作成と修正を行います。また、コスト最適化戦略を明確に示し、過剰なプロビジョニングを最小限に抑えることで、クラウドのワークロード インスタンスを最適な規模に調整します。
    • Action Orchestrator:簡素化されたオーケストレーションとワークフローの自動化を実現します。これにより、スイート内だけでなく、広範な種類のアダプタと標準インターフェイスを介して外部的にもシームレスに統合できます。これはビジネス プロセスの簡素化と人的ミスの削減につながるほか、技術的な統合およびビジネス プロセスに関連する繰り返しの作業が不要になります。
  • Suite Admin:CloudCenter Suite におけるすべてのモジュールの中央管理ポイントです。クラウド アカウントの管理、マルチテナント、ライセンス、監視とロギング、ロールベースのアクセス制御、ユーザ認証、およびシングル サインオンの統合といった共通サービスを提供します。
  • Suite Installer:自己展開、自己管理型のインストーラです。これにより、あらゆる環境(VM、OpenStack、オンプレミスおよびパブリック クラウド)で Kubernetes ベースの CloudCenter Suite をインストールするプロセスに対応できます。

CloudCenter Suite は、オンプレミスかクラウドかを問わず、マルチクラウド環境全体でユビキタスなエクスペリエンスを実現し、スケーラブルかつ短期間でのアプリケーションの開発と展開に集中できるよう支援します。アーキテクトは設計時に、多階層アプリケーションの依存関係をアプリケーション プロファイルとして構成できます。また、多くのシスコ製品とその他のエコシステム ソリューションにわたって提供される数多くの設定済み統合を活用して、シスコが進めるクラウド テクノロジーを基盤に据えることもできます。その後消費者が、アプリケーションとインフラストラクチャのポリシーで構成された、確立済みのガバナンス フレームワークを使用することで、マルチクラウドの複雑さが解消された状態でプロファイルを展開できます。アプリケーションは、運用チームへの移行を簡素化できる方法で、プライベートおよびパブリック クラウド全体に一貫して確実に提供されます。また、消費者とオペレータの両方が、最も経済的な消費機会を創出する推奨エンジンを通じて、場所を問わずにインフラストラクチャとアプリケーションを最適化できます。

CloudCenter Suite の柔軟なライセンスモデルにより、組織からの要件とプライス ポイントに最も合った購入オプションを選択できます。このオプションでは、3 つのサブスクリプション ベースのライセンス構成をオンプレミス型または SaaS として利用可能です。これで、大企業だけでなく中小企業も、トップクラスのマルチクラウド管理機能の利点を享受できます。

では、CloudCenter Suite はどのようにしてクラウドの消費者と IT オペレータに「短期間での利点」をもたらすのでしょうか。チームにとっての利点は次のとおりです。

  • クラウド戦略に従って場所を問わずにアプリケーションを提供することで、イノベーションの加速と市場投入までの時間短縮に集中できます。
  • 複数のクラウドの管理が容易になるため、プロバイダー独自のメリットを活用できます。
  • プライベートおよびパブリック クラウドの使用状況をモニタリングすることで、アプリケーションのパフォーマンスを損なうことなくクラウドの総コストを削減できます。
  • 複雑なビジネス プロセスを自動化することで、手動で作業に費やす貴重な時間とリソースを節約できます。

優勝チームが最も力を発揮できるのは、共通の目標を達成するために、各メンバー固有の技術がシームレスに連携するときです。それと同じように、CloudCenter Suite はマルチクラウドのエクスペリエンスを統合し、各クラウド プロバイダーが提供する「技術」からお客様が最大の価値を引き出せるように支援します。

Cisco CloudCenter Suite の詳細についてはこちらをご覧ください。

 

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