Categories: Cisco DNA

アジアの企業にとっての「The Network. Intuitive.」の意味

この記事は、ソフトウェア&ネットワーク トランスフォーメーション担当マネージング ディレクター Brink Sanders によるブログ「The Network. Intuitive. What does it mean to companies in Asia?(2017/6/28)の抄訳です。

ここ数年のモバイル デバイスとデータの進化は過去のあらゆる予想を上回っており、その速度はまったく落ちていません。今日、コネクテッド デバイスは 170 億台存在しており、2021 年にその数は 270 億になると予想されています。これは世界人口の 3 倍の数です。このことは、ユーザとビジネスにとってよい変化であることは間違いありませんが、ハイパーコネクティビティにより、企業にとっては望ましくない課題も出てきました。特に、これらすべてのデバイスを速度とセキュリティを維持しながら管理するという難題です。

仮に、増加の一途を辿るユーザとデバイスを接続する唯一の要素であるネットワークが、同じような速度と技術進歩で進化してきたなら、これは問題にはならなかったでしょう。信じられないかもしれませんが、95 % のネットワーク オペレーションは未だマシンごとに手動で行われています。

さらに、利用されないままになっているネットワーク データについても考えてみてください。世界最大のデータ ソースの 1 つがほとんど活用されていないときに、それを本当に「データ エコノミー」と呼ぶことができるでしょうか。

直感的なネットワーク:見て、学習し、予測し、自動化する

ネットワーキングが新たな時代を迎える中、シスコはデジタル対応ネットワークへの移行を主導するという重要な責務を担っています。世界の 80 % のデータはシスコのネットワーク上で送受信されているという事実を踏まえれば、この途方もない資産の潜在能力を解き放ち、ビジネスを一層効率的で安全、そして革新的なものにするという役割に適任なのは、シスコを置いてほかにありません。

このすべての鍵となるのは、可視性です。ネットワークを流れるデータについては、1 バイトに至るまで「誰が、何を、いつ、どこで、どのように」という情報をいつでも参照できます。しかし多くの企業は、それを自動化のためのコンテキストとして活用できないのはもちろん、アクセスすることさえできていませんでした。これこそが、シスコの新しい直感的なネットワークにより実現されることです。つまり、すべてを見てそれに基づいて処理する能力です。見ることができるものは、学習し、予測し、自動化できるからです。基本的に、大規模な機械学習は、「干し草の中の針」でも見つけられるほどスマートです。その対象が、ユーザに影響を与えるネットワーク問題であっても、潜在的な脅威であっても変わりません。

ガートナーの 2017 年の予測によると、現在のところ 0 % ですが、2020 年までには企業の 10 % が目的主導型のネットワーク設計や操作ツールを使用するようになるということです。シスコは、デジタル ネットワーク アーキテクチャ(DNA)、今回発表された業界初の SDA(SD-Access:Software-Defined Access)、そしてハードウェアおよびソフトウェアに関するその他のイノベーションにより、このアプローチでの初期の取り組みを主導しています。今回の発表の詳細については、こちらをご覧ください

このイノベーションに関しては、発表以来、すでに多くのことが説明されていますので、ここでは、アジアの企業にとってこのイノベーションが重要である理由に絞って解説します。取り上げたい点は 3 つあります。

モバイル ユーザとデータに関するアジア太平洋地域の優位性

膨大なユーザとデバイスの管理は、世界のこの地域では特に切実な課題です。2020 年までに、グローバル ユーザは 55 億人、そのうちアジア太平洋地域のユーザは 30 億人に達し、インドネシア、中国、インドがその先頭を行くことになると見込まれています。これは、全世界のモバイル トラフィックの 47 % ということになり、他の地域をすべて合わせてそのほぼ半分となります。

こうした状況において、SDA は非常に強力なツールとして機能します。SDA は、ユーザ、デバイス、モノのアクセスをポリシーベースで自動化する機能であり、構成、プロビジョニング、トラブルシューティングなどのアクティビティを企業が自動化することを支援します。これらのすべてのタスクは何ヵ月もかかるわけでなく数分で済むものですが、それを自動化することは、時間と資金を節約し、ビジネスの価値をさらに高めるイノベーションや他のアクティビティに振り向ける助けになります。

ユーザとデバイスの数が多ければ、当然、さまざまな問題が生じてきます。現行のツールでは、それらの問題を修正するのに IT 担当者の勤務時間の 75 % が費やされています。IT 担当者が、基本的な問題の根本原因を休むことなく探し続け、多くの時間をネットワークの変更とトラブルシューティングに費やさざるを得ないのであれば、IT 部門がデジタル化のニーズに応えることなど、ほとんど不可能です。シスコは、この状況を変える、Network Data Platform とアシュアランスを発表しました。機械学習を活用し、シスコのカスタマー サポートのインテリジェンスを統合するこのソリューションを使用することで、IT 担当者は、すばやくデータを相関させて問題の原因を特定できるだけでなく、問題を予測し、予防できます。

市場で大きく飛躍するチャンス

アジア太平洋および日本(APJ)の企業は、ネットワークの運用に年間約 110 億米ドルを費やしています。現在の手法が、手作業に依存しており、ミスを誘発しやすく、時間もかかるという観点からこのコストについて考えてみれば、イノベーションと迅速な市場投入が成功の鍵を握る現代ビジネスにおいて、デジタル ネットワークの推進がどれだけのメリットをもたらすかは、自ずと明らかです。

率直に言って、ネットワーク変革は簡単な取り組みではありません。規模が大きい企業にとってはなおさらです。たとえるなら、大型機が巡航高度で急旋回しようとするようなものです。顧客、サービス、デバイス、どれをとっても遅延は許されません。したがって、移行は確実に遂行できる必要があります。

この観点からすれば、アジア太平洋および日本(APJ)には、実際には市場で大きく飛躍する優位性があると言えます。同地域の多くの国々では、ネットワークの成熟度はまだ初期段階にとどまっています。これは企業にとって、はるかに高速なイノベーションを実現するためのチャンスを意味します。デジタル アプローチへの移行を遅らせる複雑なレガシー ネットワークによって足を引っ張られる心配がそれほどないからです。

アジア地域はサイバー攻撃を受けるリスクが最も高い

2016 年のアジア太平洋地域は、他の地域と比べて特に多くのサイバー攻撃を受けています。実際のところ、2016 年はランサムウェア ファミリの成長率が 752 % という途方もない数字となり、金銭的な損失は 10 億米ドルにも達したという記録的な年でした。

アジアの企業にとって、他の理由はそれほどではないとしても、少なくともセキュリティは、ネットワークをデジタル化する強力な動機となるはずです。アジア地域のネットワークが特に脆弱である理由としては、ネットワークの成熟度が足りないという点だけでなく、市場の複雑さも挙げられます。ベンダーや製品が多すぎて連携できていないために、ネットワークを保護するよりも、逆にネットワークを危険にさらすことが多くなっているのです。

この領域では、シスコは他のベンダーとはまったく異なる角度から取り組みを進めており、ネットワークを流れるすべてのデータを利用し、ネットワークのみが提供できる可視性を活用するという統合アプローチを採用しています。この方法でシスコはセキュリティをはるかに簡単かつ効果的なものにしています。これは現在実現できる最も効果的な方法です。

脅威が巧妙さを増すとしても、シスコは悪意のある攻撃者の常に先を行く新しい機能をさらに追加していきます。たとえば、新しく発表された Catalyst 9k は、ほぼ 100 % の正確さで暗号化されたトラフィック内の脅威を検出できます。これには機械学習と、シスコのみが独自に提供できる、ネットワーク上のすべてのフローの可視性を利用しています。また SDA では、シスコが数年前から言及してきた、実装しやすいネットワークのセグメント化を実現しています。アジアでのデバイスと攻撃ポイントが増加の一途を辿る中、ついに、ネットワークをほんの数クリックでセグメント化できるようになったのです。これにより、信頼できるものと信頼できないものとを分離し、WannaCry ランサムウェアなどの攻撃の影響を最小限に抑えられるようになりました。

シスコの新しい発表の詳細については、以下のサイトをご覧ください。

シスコの Web サイト

チャック・ロビンスのブログ投稿 [英語]

ニュース リリース [英語]