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Cisco Collaboration Cloud について


2014年12月22日


Jonathan Rosenbergこの記事は、シスコ フェロー兼バイス プレジデントである Jonathan Rosenberg によるブログ「What Is the Cisco Collaboration Cloud? popup_icon(2014/11/17)を意訳したものです。


本日行われたCollaboration Summitpopup_iconにおいて、シスコは、IX5000popup_iconProject Squared クライアントpopup_icon、および Cisco Collaboration Cloud という非常にすばらしい製品を紹介しました。3 つ目の製品は私個人にとって非常に重要なものです。私は、シスコに来てからというもの、Cisco Collaboration Cloud に多くの時間とエネルギーを注いできました。

この製品は実際どのようなものなのでしょうか。一言で言うと、Cisco Collaboration Cloud は、Project Squared クライアントに使用されるサーバ側のソフトウェアですが、それだけではありません。市場は今クラウドとモバイルに関して大きく変化しています。この市場の変化に対応するテクノロジープラットフォームに大きく賭ける必要があることを、シスコはわかっていました。Cisco Collaboration Cloud、略して C3 は、これらの大きな賭けの 1 つなのです。

インテレーション

最初に、クラウドで優れたユーザエクスペリエンスを実現するソフトウェアプラットフォームが必要でした。さらに重要だったのは、ユーザエクスペリエンスを継続的に進化させ、改善することができるプラットフォームの構築でした。実際、1度目の挑戦で部屋の中で椅子に座り、製品のデザインや出荷方法を考え、物事を完璧に行うというのは非常に困難なことです。Steve Jobs でもない限り、フィードバックに基づいて何度もやり直す必要があります。

現在市場で最も優れたクライアントエクスペリエンスを実現するクラウドプラットフォームでは、毎日クラウドに新しいソフトウェアをプッシュするという作業が素早く何度も繰り返されています。これを実現するのは容易ではありません。この作業には、ヒットレスアップグレード(アップグレードの実行時にダウンタイムがないこと)の機能を持つソフトウェアが必要です。また、テストから導入までのすべてにおいて大量の自動化が必要です。

そして、シスコはそのすべてを実現させました。インテレーションは、Cisco Collaboration Cloud の基本理念です。しかし実のところ、最新のクラウドソフトウェア設計において、インテレーションには投資額を抑える効果があります。

セキュリティ

次に必要だったのは、優れたユーザエクスペリエンスを提供するプラットフォームですが、このプラットフォームには、IT を満足させる十分なセキュリティ機能を持たせる必要がありましたので、この点についても対応しました。C3 プラットフォームの中核として「エンドツーエンドコンテンツ暗号化」と呼ばれる機能を組み込みました。エンドツーエンドコンテンツ暗号化を使用すると、クライアントは部屋に追加されるすべてのメッセージ、すべての写真、およびすべてのドキュメントをアップロードする前に暗号化します。クライアントは、クラウドからコンテンツを受信するときに、暗号化形式でコンテンツを受信し、その後ローカルで復号化します。このため、コンテンツは常に暗号化形式で保存されます。また、コンテンツはクラウドを通じて処理されるどの時点においても非暗号化形式で傍受されることもありません。これで、IT はコンテンツの強力なセキュリティを確保することができます。セキュリティは、Cisco Collaboration Cloud の基本理念です。

統合

IT がクラウドサービスを採用する上でもう 1 つ問題となるのは、多くの IT が、特にコラボレーションサービスにおいて最終的に孤立し、既存のオンプレミスベースのインフラストラクチャには統合されないという点です。この問題を解決するために、Cisco Collaboration Cloud のもう 1 つの基本理念を統合としました。この統合は、オンプレミスソフトウェアとサービス、パートナーソフトウェアとサービス、および C3 ソフトウェアとサービスを革新的な方法で結合する機能を意味します。Cisco Collaboration Cloud はオンプレミスの Active Directory と統合されることで、シングルサインオン(SSO)やディレクトリの同期が可能になります。ユニファイド コミュニケーションにも統合したので、当然、シングルナンバーリーチ(SNR)の機能をクラウドで使うことができます。また、SIP と XMPP の相互運用性を C3 の最高の機能にするために、その他の統合もサポートしています。

エコシステム

最後に、パートナー、管理者、コンサルタント、カスタマーサポートなどを含むシスコのお客様にとって非常に重要な、通常のコラボレーションエコシステム内で正しく動作するプラットフォームが必要でした。これを実現するため、クラウドのもう 1 つの理念をエコシステムとしました。エンドユーザクライアントと同様の優れたユーザエクスペリエンスを備える、パートナーおよびエンタープライズ管理者向けのワールドクラスの管理ポータルを構築しました。このポータルを通じて、パートナーや管理者は、洞察、分析、容易な設定やセットアップなどにアクセスできます。たとえば、パートナーは数回クリックするだけで簡単にトライアルを作成し、顧客の進捗状況を監視することができます。

最後にまとめると、新しい Cisco Collaboration Cloud は、次の市場の変化においてシスコのコラボレーションを促進する優れたプラットフォームです。Cisco Collaboration Cloud は、単に Project Squared クライアントで使用されるだけではありません。クラウドに関連するすべてのサービスのエクスペリエンスを改善するために必要な作業を迅速に繰り返し行うことができます。IT に優れたレベルのセキュリティを提供し、統合によって、IT の既存のソフトウェアやサービスと連携します。また、ビジネスグレードのコラボレーションを促進するエコシステム全体をサポートします。

ただし、これはまだほんの始まりに過ぎません。全貌が見えてくるのはこれからです。

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