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ブレード サーバの課題を解消しシンプルな運用を行うには


2013年5月17日


皆様はじめまして。私はユニファイド コンピューティング事業データセンタ アーキテクチャという部門に所属し、日々お客様に対しデータセンタ インフラストラクチャの提案活動を行っています。ネットワーク技術によってサーバ ストレージを効率良く接続すると共に、セキュリティ・負荷分散などのネットワークサービスや今後の技術ロードマップなどを含め幅広い提案ができるよう心掛けています。物理環境・仮想環境が複雑化する中、システムはできるだけシンプルが良いと常々考えています。

そこで今回はブレードサーバの課題例をあげ対応策をご紹介したいと思います。

 

良く耳にするブレードサーバの課題例

皆様ご存じのようにブレード サーバは、スペース効率が良いため統合集約に向き、拡張性、管理性、配線の容易性など様々な利点があるのですが、一度ブレード サーバを導入・運用しているお客様であってもその後のサーバ追加の際にはラック マウント サーバを使いたいと言われるケースがあります。
お客様に理由を聞くと、「ブレードサーバのファームウェア更新が…」という答えが返ってきます。

例としては、バグ対応でのファームウェア更新の際や新規ファームウェアを必要とするブレードを追加する際にブレード シャーシ全体の停止が必要になるケースがあるということです。このためシャーシを複数用意してシャーシ単位で運用を分けるなどの工夫をされているケースもあります。

このような懸念があるものの利点のほうが上回りブレードサーバを活用されているお客様は多数いると思いますが、導入を迷われているお客様が存在するのも事実です。

 

ブレードサーバの課題を解決するアーキテクチャとは

まずシスコが考えたのは構成をシンプルにするということです。通常ブレード シャーシに存在する管理モジュール、LAN スイッチ、FC スイッチを外部の装置のほうに集約し、ブレード シャーシからはそれらを省略するというアーキテクチャです。ブレード シャーシ自体には管理モジュールはないためファームウェア更新の際にブレードシャーシ全体の停止が必要ということはこれによってなくなります。
(ブレード単位でのファームウェア更新が可能です。)

blade-servers-simple-operation-fi1

また外部の集約装置(これを Cisco UCS 6200 シリーズ ファブリック インターコネクト と呼びます)が冗長構成になっていることにより、統合された管理部分のファームウェア更新は切り替えを行いながら実施できますので、縮退運転にはなりますが、この切り替えの際の通信への影響は 1秒以下となります。さらに Cisco UCS ではシャーシ内でのファームウェア バージョンの混在をサポートしています。(詳しくはこちらpopup_iconをご参照ください。)

Cisco UCS でのファームウェア管理

 

ファームウェア管理をシンプルに

シスコの考えたサーバアーキテクチャでは徹底的にコンポーネントが簡素化されているためファームウェア更新対象数が少なくなるという利点もあります。そして、サーバシステム全体のファームウェア管理を単一のマネージャで一元管理できるというのもシンプルな点です。

Cisco UCS でのファームウェア管理

また、従来からの手動操作による一元的なファームウェア更新に加えて リリース 2.1 popup_iconからは Auto Install という自動的なファームウェア更新機能が追加されました。

Auto Install 機能ではインフラストラクチャ用およびサーバ用にそれぞれ更新ファームウェアを選択するのみで、UCS マネージャが管理するシステム全体に対して一括し自動で更新を行うことができます。

個々のシステム単位にファームウェア更新を順次行う場合には手動での更新が適しますが、全体的なメンテナンス時間が確保できる場合であれば、簡単なアクションで全体へのファームウェア更新が完了します。

Auto Install 機能の特徴は次回にまたご紹介したいと思います。

 

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