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(実験室) CE8.0 新機能ご紹介: Intelligent Proximity や Multistream もサポート

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Cisco TelePresence SXMX シリーズには、「TC(TANDBERG Codec)」と呼ばれるソフトウェアが搭載されています。昨年11月、この TC の次世代のソフトウェア「Collaboration Endpoint 8.0 」がリリースされました。今回はこの新しいソフトウェアについて解説します。

TC ソフトウェアから CE ソフトウェアへ

TC ソフトウェアは 2008年にインテグレーター向けコーデック「Cisco TelePresence Codec C90用として TC 1.0 がリリースされて以来、様々なビデオ会議システムに搭載されてきたソフトウェアです。多種多様の AV インテグレーションにフォーカスして開発されたため、豊富な機能やカスタマイズ機能を提供します。その一方で、「直感的に使う」という観点ではいくつかの課題があり、会議室とのインテグレーションをよく検討する必要がありました。

TC ソフトウェア

TC ソフトウェア

そこでシスコでは、TC ソフトウェアの資産を継承しつつ、誰でも簡単に、いつでもインテグレーションなしに簡単に利用できることを目標に、「CE(Collaboration Endpoint)」という次世代ソフトウェアを新たに開発しました。

CE ソフトウェア

CE ソフトウェア

CE 8.0 の新機能

2015年 1月に投稿したブログ記事では、 TC 7.3 の機能拡張をお伝えしました。CE8.0 のリリースノートには、新機能として下記の機能が紹介されています。

  • Cisco Intelligent Proximity 正式サポート
  • Multistream
  • SX20 : TRC6 と新しい OSD
  • 新たな解像度サポート

これらの項目のうち、重要な項目について、順番に解説していきます。

Cisco Intelligent Proximity 正式サポート

主な対応機種:SX10, SX20, MX200G2, MX300G2, SX80, MX700, MX800,MX800D

以前ご紹介したモバイル端末での共有資料の閲覧機能です。会議のなかで共有している資料を手元のモバイル端末(Apple iOS/Google Android)で閲覧できるというものです。この機能が CE 8.0 で正式サポートになりました。

proximity-2d

また Windows や Mac から資料共有を開始するためのソフトウェアが配布されています。

Cisco Intelligent Proximity を利用すると、VGA/DVI ケーブルなしに資料を共有・表示できます。これで「大事な会議で VGA 変換コネクタを忘れた!?」という事態を防ぐことができます。

proximity-3aCisco Intelligent Proximity のソフトウェアは超音波で端末を探索し、実際は Wi-Fi 経由で HTTPS を使ってデータ通信を行います。音波は会議室の外には届きませんので、会議室の中にいて社内 Wi-Fi に接続できている会議参加者だけが資料表示・共有することができます。

proximity-5d

Multistream

主な対応機種:SX20, MX200G2, MX300G2, SX80, MX700, MX800, MX800D

デュアル スクリーンの Cisco TelePresence である SX80、MX700、MX800 Dual と Cisco TelePresence Server を組み合わせることで、通話相手の 2 拠点目を 2番目のディスプレイに大きく表示できるようになりました。以前は資料共有表示はできても、多地点接続時にディスプレイ毎に拠点表示をすることができませんでした。

multistream-1a

なお、TelePresence エンドポイント側がシングル スクリーンの場合には、資料共有時に参加者を一覧表示できます。

multistream-2a

SX20: TRC 6 と新しい OSD

主な対応機種:SX20

Cisco TelePresence SX20 では、CE8.0 を利用した場合に選べるコントローラが「Touch 10」と「TRC 6」のみとなります。旧来の「Touch 8」や「TRC 5」リモコンを利用し続ける場合には、TC 7.3 を利用する必要があります。 TRC 6 リモコンは SX 10 と共通のリモコンで、 OSD(画面表示)も CE 8.0 から共通になりました。

SX20-CE8

新たな解像度のサポート

WUXGA 資料共有

主な対応機種:SX80, MX700, MX800, MX800D

資料共有の入出力に WUXGA(1920×1200)がサポートされるようになりました。

Full HD 資料共有

主な対応機種:SX10

資料共有の入出力に Full HD(1920x1080p)がサポートされるようになりました。


 

以上が CE 8.0 の新機能のご紹介となります。CE シリーズでは、これからも TC  シリーズの資産を継承しつつ、利用者に優しい「ビデオ会議」にフォーカスしたデザインと機能を追加していきます。

Authors

岩岸 優希

テクニカル ソリューションズ アーキテクト

コラボレーションアーキテクチャ事業

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