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やわらかいインフラ for SP-運用高度化編 (2) – 労働人口の確保

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ブログシリーズ「やわらかいインフラSP運用編」の第1回では、サービスプロバイダー向けの「やわらかいインフラ」のアーキテクチャと構成要素を詳しく紹介しました。読者の皆様から多くの反響をいただき、インフラの柔軟性と適応力が現代の運用現場でどのように役立つのかについて多くの関心が寄せられていることを実感しました。

今回は、「労働人口の確保」に焦点を当て、やわらかいインフラがどのように人材不足の課題を解決に導くのかを探っていきます。ネットワークの複雑化が進む中で、運用の現場では熟練者の確保がますます難しくなっています。この課題に対処するために、シスコのやわらかいインフラが提供するソリューションについて解説します。

現状の課題

生産年齢人口の減少に加えて生産年齢人口比率の減少に伴い、通信インフラの運用現場では、人材不足が大きな問題となってきています。運用業務は日常的な維持管理から大規模障害まで多岐に渡ります。ところが多くの現場では繰り返し作業に追われ、エンジニアが成長しづらいという現状があります。加えて勤務時間も不透明な部分が多く、技術者にとって市場価値を見出せない一因となっています(図1)。

人口統計

図1:人口統計 [1]

人材不足が招く具体例として考えられるのは、地方の局舎での故障時における現地対応です。現在の運用では、保守や故障時にはネットワークのスキルを持っている現場員の稼働を確保することが重要になります。

今後、ネットワーク技術者が不足すれば、適切な運用体制の維持が困難になる可能性があります。

未来への準備

やわらかいインフラは、ただ技術を革新するだけでなく、運用の現場に新たな活力をもたらし、技術者が誇りを持って働ける環境を作り出します。

例えば、今まで保存するだけだったログを機械学習させることで、障害の検知や未来の故障予測に利用できるような環境が提供されます。これにより、今までのネットワーク運用の現場にはなかったデータサイエンティストという新たな分野が生まれ、技術者の価値が高くなるようなチャレンジが提供されます。技術者のモチベーションが上がれば、サービスプロバイダーは2030年に向けてより強固な基盤を築くことができるでしょう。

次回のブログでは、ネットワーク運用におけるレガシー装置の問題とその影響についてお話しします。お楽しみに!

参考文献:

[1] (2018). 2050 年までの経済社会の 構造変化と政策課題について. 参照先:
https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/2050_keizai/pdf/001_04_00.pdf

 

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Authors

嶋 勝也

Customer Experience Consulting Engineer

Customer Experience (CX)

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