シスコのカスタマーエクスペリエンス(CX)・プロフェッショナルサービス部門の社員 3 名にシスコで働くことを選んだ理由、仕事で大切にしていること、やりがい、普段の 1 日の過ごしかたなどについて聞きました。就職活動でシスコを検討している皆さまはぜひ参考にしてください。
なぜシスコだったのか
シスコに入社するまでの経歴と、入社の理由を教えてください。
冨樫:もともと新卒で通信事業者(サービスプロバイダー)に入社し、その後システムインテグレーターを経て、今から 17 年前にシスコへ入社しました。CX の前身であるアドバンスドサービスに配属され、それから現在に至るまで一貫してサービスプロバイダー向けの技術サービスのデリバリを担当しています。
シスコ製品は昔から有名でしたし、以前の職場でも触れることが多くありましたが、それが転職の動機ではなく、積極的に転職活動をしていたわけでもありませんでした。ルーターのメーカーであるシスコがコンサルティングサービスの部門を拡大しているという話を聞き、当時の日本ではとても珍しい取り組みだなと興味を持って、まずは話を聞いてみようと。面接官のエキスパートと話したら刺激を受けて、それで転職を決断しました。
高島:新卒でシスコに入社して 4 年目になりました。現在、セキュリティ技術サービスを担当しています。東北大学大学院でセキュリティを研究する中で、周辺領域のネットワークも学んでいました。
当時は情報セキュリティ人材の不足が課題となっており、その中でシスコではサイバーセキュリティスカラシッププログラムを行っていました。それに参加したのがきっかけで、シスコへの就職を意識するようになりましたね。また、「Cisco Live!」という海外イベントに参加したときに大きなインパクトを受けたことや、当時打ち出していたフレーズ「今つながれば、世界は変えられる」にかっこよさを感じたことなど、ポジティブな印象が積み重なって、シスコを受けてみようと思いました。
そんなふんわりとした動機ということもあり、「シスコ」「コンサルタント」という言葉に華々しい感覚を持っていました。ところが実際にプロジェクトを経験すると、すごく泥臭いことが多く、それはギャップでしたね。何もわからないから、当然コンサルなんてできるわけもなく、製品の実機を使って細かく確かめて、知識を積み重ねて、それでようやくお客様と話ができるようになりました。最初は苦労もありましたが、知識や経験が増えてきた今は面白く感じています。
鴨野:新卒入社 2 年目で、コラボレーション製品技術サービスを担当しています。東京大学大学院で人工知能に関する研究をしていました。
入社動機を一言で説明すると、シスコが大切にする「多様性を認め合い、互いに尊敬し受容しあう」カルチャーに共感した、です。世の中で上がっている声を無視せず企業として社会問題へしっかりと向き合う姿勢をシスコは取っており、それに感銘を受けました。社内にはこの価値観を大切にしている人が多くいるのだろう、私もその一員になりたい、と思って入社を決めました。
仕事で大切にしていることと感じるやりがい
今、どのような仕事をしていますか。仕事で大切にしていることは何ですか?
冨樫:サービスプロバイダーのシステム開発部門やネットワーク運用部門のお客様に、エンジニアとして技術サービスを幅広く提供しています。お客様の立場にたって考えることを重視しており、ユーザーの状況を推察して会話や行動するように心掛けています。一方でシスコのビジネスを成功させることも重要ですので、その 2 つを両立させることを強く意識しています。
またチームリーダーとしては、プロジェクトメンバーがパフォーマンスを最大限に出せるような環境を用意し、実行できるようにすることが大切な役目だと思っています。
高島:セキュリティの製品をご購入いただいたお客様に向けて設計や構築の支援を行っています。また、製品をより良く使えるための最適化支援も私の役割です。
お客様向け、社内向けを問わず、この仕事では「伝える」ことが求められ、その品質がエンジニアのレベルを表し、周りからの信用に直結していると考えています。「はっきりしないことでも、限りなく情報の精度を高めて話せるようになりたい」、それが最近の自分のテーマです。
鴨野:私は音声、ビデオ、会議に関するソリューションやエンドポイントを扱うチームで、導入計画や実際の導入・運用支援などに携わっています。
仕事で大切にしているのは、お客様の立場に寄り添うことです。コラボレーション製品はお客様の日々のコミュニケーションに必須なものなので、例えば機器を変更する際は迅速に行い、かつ変更後も安全性が確保されていなくてはなりません。
また、IT 部門だけでなくエンドユーザーに使っていただくことも多いので、技術に詳しくなくても理解しやすい説明を考える必要があります。まだ至らないところもありますが、任せるところは任せてもらいつつ、先輩方のカバーを受けながら日々取り組んでいるところです。
どんなときに、やりがいを感じていますか?
冨樫: シスコにはネットワーク規模が非常に大きいケース、アーキテクチャが複雑なケース、世界で実績が少ない最新技術を採用するケース、といったネットワークシステムの開発プロジェクトビジネスが多く存在しています。大変な部分もありますが、このようなプロジェクトにチャレンジできることにやりがいを感じています。
高島:シスコの特色の1つは、何年目であろうと十分に裁量をもらえることです。2 年目の春から 1 つの案件を任され、4 年目の現在は小さなプロジェクトをメインエンジニアとして進めたり、大規模プロジェクトのサブリーダーを担ったりしていて、やりがいを感じています。
鴨野:私はまだプロジェクトに入って 1 年も経っていませんが、それでも成果をちゃんと認めてもらえているところです。例えばプロジェクト終了後やプロジェクト外の活動について、チームのメンバーやマネージャーから「鴨野さんの○○が助かりました」「鴨野さんの○○が評価されていたよ」などと褒めていただくと、さらに役に立てるように頑張ろうと身が引き締まります。そして、その評価は給与にも反映されていると感じます。
シスコとコンサルティングエンジニアの魅力
シスコの良いところは何でしょうか?
冨樫:働く時間や場所が個人に委ねられていることです。今はどの会社でも在宅勤務が広がっていますが、シスコは約 17 年前から在宅勤務制度があって、自分の都合に合わせて働くことが可能でした。元からそのような文化があった中、Web ミーティングツールの進化やパソコンやネットワークの性能向上によって、さらに働きやすくなっています。入社前は「外資系企業だし、実は夜中まで働いているのでは?」と疑う気持ちもありました。しかし実際は 18 時を過ぎると皆がどんどんと仕事を終えていきます。
また、シスコのビジネスは分野が広く、世界中の卓越した人たちと一緒に働けて、ずっと刺激を受け続けられること、成長したいと思えることも、この会社の良さだと感じています。
高島:人間関係がフラットなところです。上下関係がなくて、相手がシニアの先輩でも理論とソースがあれば合理的に会話できます。正しいことが感情で潰されるような、理不尽なことはありません。
それから、淘汰されやすい製品ではなく、市場のスタンダードに近い製品に触れることが多いので、習熟度を積み上げて成長していきやすいと感じています。
鴨野:ボランティアやトレーニングといったイベントが多いことです。どちらも参加募集のメールがよく発信されていますし、興味深いものばかりです。プロジェクトの合間にボランティアやトレーニングを行えば、息抜きになるだけでなく、普段関わらない社員と話す機会にもなります。
コンサルティングエンジニアの良いところは何でしょうか?
冨樫:技術だけでなくビジネススキルも身に付けていて、それらを実際に仕事の中で日々実践できることが良いと思っています。研究職ではないので技術自体の追求には限界がありますが、その代わりに既存の技術を活用して、社会にとって重要なインフラの開発運用ビジネスに日々貢献できています。サービスの品質を向上したり新しいアイデアを考え続けたりしてお客様の期待に応えるのは確かに大変ですが、貴重な経験をしているとも感じています。
高島:私は基本的に有償サービスの提供を担当しているので、対価に見合った価値の中でどのように満足度を最大化するかを考えており、それが面白いです。
また、契約書に基づいて対等に価値を交換するので、お客様から理不尽な要求を受けることがなく、お互いに良い関係で仕事ができるところは良いと思っています。
鴨野:コンサルティングエンジニアという 1 つの職種の中にもグラデーションがあって、エンジニアとして技術に注力する人、プリセールスで営業と一緒に活動する人、コンサルティングに重きを置く人と多種多様です。私はまだ 2 年目なので、いろいろ経験しながら自分の興味を知り、自分の働き方を選んでいけるところが良いなと感じています。
普段の 1 日の過ごしかた
仕事の日は、どのようなサイクルで過ごすことが多いでしょうか?
冨樫:私の場合、一部の顧客対応を除き、ほとんどリモートワークで、9 時から仕事を始めます。まずパソコンに向かってメールやチャットなどを確認します。
仕事の内容は、技術調査や、お客様向けと社内向けの必要なドキュメントの作成やレビューです。ラボにある検証設備にリモートアクセスして作業することもあります。ミーティングやお客様との打ち合わせもリモートを想定しての開催が多いです。
お昼休みなどに、できるだけ散歩してリフレッシュする時間を作っています。仕事の悩みが急に解決したり、アイデアが浮かんだりすることが何度かありました。これまで通勤時間にかかっていた時間を有効活用できています。
高島:朝は 30 分ほど散歩して、その後だいたい 8 時台から 9 時前半に仕事を始めます。昼休みは 1 時間ぐらい取って、自分でごはんを作って食べます。
午後は長いので、余裕があれば途中で 30 分前後の散歩をしていますね。18 時から 19 時には仕事を終え、その後はよほど急ぎの用事がない限り、スマホで仕事のメールを見たりはしません。金曜の夜には翌週のタスクを洗い出して優先度づけもしておきます。
鴨野:私は 9 時ごろに仕事をスタートします。CX はプロジェクト外の活動が盛んなので、プロジェクト以外の活動の準備や、ネットワークや英語などを学ぶ時間に充てることが多いです。
昼休みは 12 時から 13 時に取ります。午後はプロジェクトの仕事が中心で、技術検証や社内外のミーティングを行っています。18 時ごろには業務を終えますね。日中にはリフレッシュの時間を取らず、仕事が終わってからジムに行きます。
休暇は取りやすいですか?
冨樫:まず、有給休暇とは別に Day for me という会社の休日や、ボランティア休暇などが設けられているなど、休みが多い会社だと思います。
高島:プロジェクトの裁量があるので、お客様と合意しておけば自分の都合で休みやすいです。有給休暇を取ると白い目で見られるようなことはないですね。
鴨野:1 年目からしっかり有給休暇が与えられています。マネージャーも含めて周りも長期休暇を取っているので、新人でも有給休暇を取りやすいです。
キャリアプランを描き実現するための体制と風土
ご自身の思い描いているキャリアに対して、会社からどのようなサポートがありますか?
冨樫:上司との 1 on 1 が毎月1回、30分ほどあります。人によっては 2 週間に 1 回のことも。これからどうしたいのかを聞いてくれるので、入ってみたいプロジェクトを伝えることができ、チャンスを広げられます。
鴨野:若手である私はマネージャーと話す機会が多いのですが、何をしたいのか、どうなっていきたいのかをよく聞かれるので、おのずと自分のキャリアを意識することになります。
それから、スキルの幅を広げてキャリアをサポートするトレーニングが充実している印象があります。例えばテクニカルなスキルだと、シスコの技術はもちろんのこと、Linux や仮想化技術も学ぶ機会が設けられています。ソフトスキルはスピーチや問題解決のトレーニングなどです。どれも参加資格は設けられていないので、誰で気軽に参加でき、興味があるスキルを習得していけます。
新卒研修についても教えてください。
鴨野:まずは組織理解や社会人の基本的なマナーのトレーニングがあります。その後、技術面で CCNA や CCNP といった資格を取得するトレーニングが行われます。
研修が終了した 8 月ごろから部署 OJT が始まります。実際のプロジェクトの業務を行うのですが、1 つではなく複数のプロジェクトに関わる機会をもらえるので、見識を広められます。
就職活動中のみなさんへ
最後に就職活動中のみなさんへ、メッセージをお願いします。
冨樫:CX の組織では「私たちの成長でお客様の成功を創る」というビジョンが、言葉は変わりながらも伝統となっています。これに共感できる方とぜひ一緒に働きたいと思っています。
高島:就職すると学生の自由な立場ではなくなるので、他の会社や業界を深く知ることが難しくなります。そのことを自覚して、インターンなどで興味のある分野に潜入してみることをおすすめします。
鴨野:シスコは手を挙げることが重要視されています。もしシスコで働いてみたいと感じていたら、学生時代から興味のあることにどんどん手を挙げてみてください。働きがいがある企業ランキングでも1位になるなど、制度や環境が非常に整っている会社です。ぜひ来てください。