この記事は、Cisco Collaboration の SVP/GM である Sri Srinivasan によるブログ「Rocket Fuel for High-Performance Teams: File Storage and Sharing Integrated with Webex Collaboration」(2019/2/21)の抄訳です。
断言してもいいのですが、ビジネスは情報で動いています。情報の質が高く、その流れが速いほど、市場の変化とお客様のニーズに素早く対応できます。
とはいえ、単に情報量が多ければいいというわけでもありません。一般的な企業では、Microsoft Office 365 のような生産性向上スイートから Salesforce や ServiceNow などの特定業務向けツールまで、およそ 34 種類の SaaS アプリケーションが使用されていると推定されています。そして、これらのアプリケーションのほとんどすべてが情報の孤島群となっており、連携して機能しません。IT チームにとって最も好ましくない事態は、情報の孤島がさらに増えることです。その反対に、IT チームは、生産性に悪影響を与える余分な手順を排除したいと考えています。
情報が点在していると、従業員の生産性も低下します。お客様の課題を解決したり商談をまとめたりするときなど、何らかの所定プロセスを完了するには、2 ~ 3 種類またはそれ以上のアプリケーションを使用する必要があります。
誰かがアプリケーションから情報を収集して、その情報を関係者に伝えなくてはなりません。その後の議論は、また別の場所で行われます。意思決定よりも情報収集により多くの時間が費やされていることが多いように思われます。
Cisco Webex は、こうした情報の孤島群をつなぐハブの役割を果たします。お客様はチームでコラボレーションを進める際に、シスコの統合、API、ボットを活用することで、必要なときに必要な場所で情報を得られ、意思決定により多くの時間を費やせるようになります。
ファイルストレージとファイル共有:Webex コラボレーションとの統合
ファイルストレージシステムやファイル共有システムを導入している企業は、ドキュメントを使ったコラボレーションを効率化することで、大幅な生産性向上を実現できます。さらに、これらのツールをコラボレーションソリューションと統合すれば、生産性が飛躍的に上がります。
現在、Cisco Webex Teams は、独自のファイル共有・ストレージ機能に加え、Microsoft OneDrive と SharePoint Online との完全な統合機能を提供しているため、単一のエンタープライズ向け総合コンテンツ管理ソリューションとして利用できます。今後は、G Suite、Box、Dropbox との同様の統合も予定されています。この統合機能を通じて、既存のファイルストレージ・共有ツールを業界トップクラスの Webex 製品と連携させることにより、エンタープライズクラスの完全なチーム コラボレーション ソリューションが実現します。
エクスペリエンスの統合
チームのワークフロー全体にわたり、コラボレーションを通じて情報を紡ぎ合わせていくには、まったく途切れることのないエクスペリエンスが必要です。そのためには、テクノロジーの存在を感じさせずに、チームが目の前の課題に取り組めるようにする必要があります。Webex Teams には、非常に安全で使いやすいファイル共有機能が最初から組み込まれています。そしてこの使いやすい機能を Microsoft Office 365 ユーザも利用できるようになりました。ユーザは Webex Teams のワークスペースから直接、OneDrive と SharePoint Online に保存されている最新ファイルの共有、編集、取得を行えます。ファイルが無秩序に増えたり、バージョンが混乱することはもうありません。Webex Teams を利用すれば、アプリケーションを切り替えることなく、全員が最新バージョンで作業を行えます。メッセージのやり取り、会議、画面共有、ホワイトボードなどの優れた機能もそのまま利用し続けることができます。
ライブデモ:Cisco Webex Teams with Microsoft OneDrive
投資価値の最大化と複雑さの解消
今日、IT 担当者は既存の投資を最大限に活用しながらソリューションの複雑さを抑える必要に迫られています。この統合を利用すると、完全に一体化された非常にシンプルなエクスペリエンスをエンドユーザに提供できるだけでなく、IT 管理者にとっても大きなメリットがあります。導入コストはかからず、信じられないほど簡単にセットアップできます。加えて、柔軟性とセキュリティを強化するための豊富な機能が用意されています。
たとえば、IT チームはどの Office 365 テナントを統合するかを選択することができます。つまり、ユーザが個人で利用しているファイル共有アカウントを無断で接続できないようになっており、Office 365 で設定しているエンタープライズファイル共有権限とデータ損失防止(DLP)ポリシーがそのまま使用されるためコンプライアンスを維持できます。
また、最高レベルの制御を実現するために、Webex Teams のファイルストレージ機能を無効にし、導入済みのエンタープライズ ファイル ストレージ サービスを通じてすべてのコンテンツを転送するように設定することもできます。新規に作成したファイルとフォルダは、Webex Teams から直接 OneDrive と SharePoint Online にアップロードできます。シスコは、アプリケーションを切り替えなくても済む作業環境の実現に全力で取り組んでいます。
情報でビジネスが動く今
シスコは、お客様が使用されているアプリケーション、デバイス、情報をつなぐことにより、シームレスで生産性の高いエクスペリエンスを実現できるよう、機能の連携に尽力しています。もっとも、機能の向上自体は最終的な目的ではありません。シスコの目標は、お客様がさらに速く動けるよう、すべてのワークフローにおいて適切な意思決定を下せるようになることです。私たちの取り組みは、まだ始まったばかりです。
受賞歴のある Webex Meetings と Webex Teams をまだ利用していないお客様にとって、ファイルストレージとファイル共有の統合が実現した今は絶好の機会と言えます。