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子育て卒業ワーママがちょっと俯瞰して見るシスコでの働き方Vol.3 –  2019 働きがいのある会社世界 No.1

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おめでとう!2019年の働きがいのある会社世界 No1-#1 Best Place to Work in the World

この受賞のニュースは、私がシスコに入社後そのカルチャーに感動した事を再び思い出させます。

2010年にシスコに入社して 3ヶ月ほどたったある日の夜、それまでもシスコの社内がなんとなく働きやすいと感じていましたが、「あ、これだったのか!」と気づかされました。

その1日は、
朝起きて、家で在宅ワークをして、当時中学生の娘の学校近くでママ友とランチして、保護者会に出席して、帰宅して在宅ワークをして、夕飯を娘と一緒に食べて、夜に仕事を再開。
IT 業界で働くワーキングマザーな私にとって、以前の職場でも同様のツールと制度を利用させていただいており、この働き方自体はずっとできていました。

なのに、
なぜシスコではすごく働きやすいと感じたのか。

その答えは私にとって意外にもシンプルでした。

ツールや制度ではなく、一度も『すみません』を使わない 1日を過ごすことができたこと、それだけでした。そしてそれが私にとって、働きやすく、そして働きがいを感じる1日であったと実感しました。

以前の職場では

前日に、
「すみません、明日は保護者会なので在宅をします。」
当日朝、始業開始と共に、
「すみません、以前よりお伝えした通り、本日保護者会なので、在宅にて業務を開始します。13時ー15時は保護者会のため対応できません。ご了承ください。」
スマホで受け取るメールへの返信へは、
「すみません、本日在宅しております、後ほどご連絡します。」
チャットでの返信には、
「すみません、本日保護者会で在宅で…、お問い合わせの資料のリンクはこちらです。何かありましたらまたチャットにてご連絡ください。」
翌朝、
「昨日は保護者会で在宅にしており、すみません。」

この『すみません』は会社や上司から言わされているものではなく、私自身が『すみません』を使うことを選んで使い、またその『すみません』は、子供の用事であることの言い訳を伝えるための枕詞として使っているに過ぎず、私自身は軽い挨拶くらいの気持ちで使っている言葉でした。
当時の同僚はきっと私の『すみません』を期待していなかったでしょうし、また「いちいち『すみません』なんて言わなくてもいいのに・・・。」と感じていたかもしれません。

シスコで働き、一度も『すみません』を枕詞に使う必要のない自分自身に気づき、そして過去に自分で発していた『すみません』で自身がいかに疲れていたか・・・ということに気づかされたのです。

私はなぜ『すみません』と言う必要があったのでしょうか?

就業時間内の在宅ワークが一般的なワークスタイルとして浸透されておらず、在宅することが特別であったため、介護や、育児中の両親、必要な行事、など特別な理由がある場合に使う、救済ソリューションという位置付けだったのでしょう、そのため「私だけが特別な権限を使って『すみません』」となっていたのだと思います。

シスコでは、私が入社した 2010年にはすでに、在宅勤務規定が定められており、業務の成果がオフィスと同等それ以上になる場合に在宅をオプションとして選択して良い。ただし上司の同意が得られない場合を除く。とあり、在宅は業務の成果を上げる働き方のオプションであり、当時社員の 80%以上いたモバイルワーカーであれば誰でもいつでも使うことができました。(現在は、ほぼ全員がモバイルワーカー)

そしてその制度とそれを認め合う社内文化はシスコのカルチャーとして定着しており、働くママだけでなく、例えば 20代の独身男性が業務の効率化を求めて在宅をすることが選択できていました。それは業務についての効率が上がると各自が判断してのことで、育児や介護に関する理由をつける必要がないのです。そのため、いちいち『すみません』という必要はありませんでした。在宅やリモートの方が効率が上がると判断しての選択ですから。

また、会議の予約には全てリモート参加者がいる前提としており、Cisco Webex Meeting のリンクが添付されていました。そのため事前に主催者へ「すみません、△時の○○会議に、私はリモートで参加します。Webex Meeting のリンクまたは会議番号を教えていただけませんか?」と伝える必要がないのです。リモートからの参加者は時間になったら会議のスケジュールに添付されているリンクボタンをクリックして参加すればいいのです。

誰もが業務の効率化を前提に当たり前に在宅をし、当たり前にリモートから会議に参加する。これが、働くママの『すみません』の数をどれだけ減らせるか。

一度、想像してみてください。

過去に私はずっと『すみません』と軽く言い続けていました。当時、私自身それ自体が苦しいと思ったことはないのです。でも『すみません』と言わなくていい環境へ移った時、それまでの何気ないその言葉が自分自身を萎縮させ負荷を追わせていたことを知りました。

面接の前に 2 分間両手を上げてバンザーイと一位でゴールテープを切った時のポーズをとると、面接が成功するという研究結果をAmy Cuddy さんの TED スピーチから学びました。心から態度は生まれるが、態度からも心が生まれるというものです。

毎日何気ない『すみません』を常に口にしている人が、その人が持つ 100%の能力を日々発揮できるでしょうか?きっとできないということは誰もが想像がつくはずです。

その人が持つ 100%の能力が発揮しやすい職場環境が、その人にとっての「働きがいのある職場」に通じるのだと思います。

私が体験した一例は、働くママの立場としての、在宅やリモート会議の参加に関わることですが、実はそれだけでは不十分で、働くママだけでなく多様性のある多くの異なる仲間の気づきを共有しその価値を理解し合う Inclusion & Collaboration(I&C)カルチャーが整うことで、誰にとっても働きがいのある環境に近づくのだと信じています。そして誰にとっても働きがいのある会社は多くの気づきが共有されそしてイノベーションが加速され、結果的に会社にとって大きな利益をもたらすのだと信じています。

9年前のある一日をきっかけにそのことに気づかされた私は、この事実をもっと全国の働く人たちが気付けば、日本全国にもっと働きがいのある会社が増えると思い、また私たち自身がさらによりよく進化し続けるためにと、Inclusion & Collaboration アンバサダーのFlexible Work Practices(柔軟な働き方の実践) の活動に情熱を傾けてきました。

そして私が感銘を受けた素晴らしいシスコのカルチャーが、2018年に働きがいのある会社日本No.1に、そして2019年の働きがいのある会社世界No1-#1 Best Place to Work in the World として認められたことはとても感慨深いことです。

今日の働きがいのある会社はもう過去のもの、シスコはさらにもっと素晴らしい働きがいのある会社として、信じられないような未来の形を届ける架け橋となれるように、国内外の多様性ある仲間と共に Inclusion & Collaboration でイノベーションし続けると信じています。

親愛なるシスコ、世界1位おめでとう!
そして、悩める働くママを目覚めさせてくれてありがとう!

*冒頭の写真は 2015年 Cisco Rock Ambassadors のメンバーとの写真。
世界中から集められた 30名のアンバサダーとは、現在も毎年各国の1位選定を Cisco Webex Teams のチャットスペースで報告し合い、今回の世界1位の喜びも共有しました!

Authors

吉田 留津子

Business Development Manager , Flexible Work Advisor

コラボレーション営業部

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4 コメント

  1. 主婦歴20年経って働き始めた会社RedacでWebex Meetingを使っている事を最近発見し、このブログの発見とシンクロして気分爽快です。
    シスコの社員皆様の笑顔と良い波動がWebex Meetingを使う度に伝わってきます様にという思いが湧いてきました。働きやすい環境づくりは難しく考える前に実行。会社で働く事を楽しいと思える萎縮しない環境は、身体をストレッチするように心もストレッチ。脳の萎縮も緩和されて、きっと効率良い流れができてプライベートも仕事も充実した生活がおくれるようになるのかもしれません。
    実は簡単なのでは無いか?必要以上に「すみません」と言わないで済む職場環境づくり。
    Best Place to work in the world おめでとうございます。

    • 吉田 留津子

      新見さん
      ご自身のご経験と共感の共有ありがとうございます。
      20年ぶりの業務再開は楽しみと緊張と様々な思いが入り混じる、きっと人生において貴重な経験となりますね!なかなかできる経験ではないですし、是非新見さんの立場での感想を共有いただけると幸いです。私の良い学びになります。

      >働きやすい環境づくりは難しく考える前に実行

      は本当にそうだと思います。長い時間考え尽しても答えが出た時には時代が変わってしまうので(笑)、会社が一体となり随時改善してゆけば、多くのフィードバックで進化が加速するかと思います。

      >実は簡単なのではないか?必要以上に「すみません」を言わない環境づくり。

      ある先進的な取り組みをされている地方の社長様より個別に本ブログへのコメントをいただいたのですが、社内で早速「すみません」を「ありがとう」に変える取り組みを展開しました。とのことでした。本当に素晴らしく、流石だと思いました。気づきを、即アクションに変えつづければ、きっとそんなに難しくないと思います!

      気づきを共有くださり、ありがとうございます。

  2. 感銘を受けました。私はラグビー大好き人間です。幸いにも一生に一度のW Capがこの日本で開催され、素晴らしいラガーマンの活躍が身近に観戦できる(テレビですが)事が愉しくて溜まりません。今回のレポートを拝見して、ラグビー界での常用句である、One for all,All for one がおもいうかびました。状況に応じた柔軟な職場環境や活動にこそ、活力ある成果がえられることを。これからの活躍を期待しています!

    • コメントありがとうございます。
      「一人は皆のために、皆は一つの目的のため」は確かに通じるものですね。
      今回の日本ラグビーのように、それぞれのポジションは多様でありつつもそれぞれが自律しかつメンバー同士が信頼できているチームだからこそ、強くチーム一体となり「勝利」という目的を一段一段達成し、結果としてベスト8位の偉業を成し遂げた。と言えるかと思いました。
      そしてその偉業は感動という体験を日本中に広げ、「勝利」以上の効果をもたらせたかと思います。
      気づきを共有くださりありがとうございます。