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自信を持って提案できる!20年来のパートナーが頷いた、シスコのセキュリティの強み(後編)

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前回の記事では、ユニアデックスのマーケティングコミュニケーション本部 戦略企画推進部 部長 八巻秀欣氏に、現在両社で推進中のセキュリティビジネスの現状と販売戦略についてお聞きしました。後編となる今回では、ユニアデックスの新しいマネージドサービスやセキュリティビジネス、今後のAI 時代を見据えた営業活動のあり方についてうかがいます。(聞き手は、シスコ スケールビジネス事業 執行役員 石黒圭祐)

 

ユニアデックスが開始したユーザー選択型マネージドサービス

八巻氏 現在はユーザーの調達意識が、「買う」から「使う」に変容しています。そうすると、欲しい価値は「機能」ではなくあくまで「使えること」なので、機能を提供する箱自体は何でもよくなっています。

石黒 その通りですね。

八巻氏 そこでユニアデックスが次のビジネスの柱にしようとしているのが、マネージドサービスの「GASSAI(がっさい)」です。サービスをお客様ごとに個別提供していると、どうしても提供価格が高くなってしまいます。そこで「これだけ使えればいい」という選択権をお客様側が持って必要最低限の価格でご利用いただけるように、必要とされるサービス群を体系化し、GASSAIを始めました。

サービスにはクラウドやネットワーク、デジタルワークプレイス、セキュリティなどの複数のカテゴリーがあって、レディメイドの状態で提供されているサービスのコンポーネントを組み合わせて購入いただく形となります。今はまだ我々の運用サービスを組み替えている段階で、本格的なサービスの建て付けはこれからというところではありますが、来年までにはサービスを充実させ、GASSAIを次のビジネスの柱に育てていく計画です。

 

石黒 GASSAIのターゲット層はどのあたりになるのでしょうか。

八巻氏 業種は絞らず、規模的には中堅中小企業ですね。当社の既存顧客層はビッグアカウントが多いですが、現状ではそういった組織がGASSAIを活用するような形にシフトしていくには時間がかかるでしょう。新規顧客を獲得したいという思いもありますが、それよりシステムのサイズ感も予算感も比較的コンパクトなお客様の方が採用してもらいやすいという意図の方が強いですね。

石黒 自分たちで100%カスタマイズしたいという企業が存在する一方で、カスタマイズができなくても良いと思うお客様もいらっしゃいます。それは妥協でなく選択ということなので、まさに時代に合ったサービスだと思います。

 

 

八巻氏
お客様が選択権を持って必要最小限の利用ができるマネージドサービスを新たに提供しました。

 

石黒
まさに時代にあったサービスですね。

 

サービスとマーケティングを支えるシスコの存在感

八巻氏 GASSAIのような新しいサービスをリリースするに当たって、サービスの中身も当然そうですが、マーケティングの仕方も重要になってくると思っています。認知度を高めることもそうでし、実績をPRして市場における評価やポジションを獲得したりすることも大事です。サービスを形成するコンポーネントには当然ながらシスコのような知名度や信頼のあるベンダーさんの製品やサービスを組み込んでいくわけですが、お客様に対してはそれが何かでなく、どんな価値となるかを理解していただき、選んでいただくことがスタートとなります。そういう意味では、当社の新しいサービスが市場に認知され、これからの選択肢の一つとして土俵に上がるよう、マーケティングの側面でも精力的に働きかけていくことも重要だと考えています。
マーケティングといえば、先の協業プログラムをきっかけに、シスコの皆さんからは本当に沢山のことを学ばせてもらっていて、感謝していますよ。

石黒 当社にですか?それはどんなことでしょうか?

八巻氏 今シスコとは、セキュリティ領域でジョイントマーケティングを推進していますが、マーケティングの素人である我々に色々と教えてくれるんですよね。知らなかったことを教わり、それを知ったうえで試してみると、知識が経験になります。まさに私たちがマーケティングで今目指しているところは、それらのマーケティング施策を、再現性をもって「やれている状態」にすること。マーケティングのプロになることです。社内の人間も話していますが、当社では複数のメーカーとビジネスをご一緒していますが、その中でシスコは協業ビジネスの専任の方がついてくれるので、距離感が近い。おかげさまで、マーケティングという意味でとても成長させてもらっています。
石黒さんとはセミナーも共催しましたが、外にも内にもシスコの存在感を出していくことが重要だと思って取り組んでいます。

石黒 ブログでの発信もそうですが、私自身が販売パートナーの皆さんと一緒に活動している様子を、販売パートナー企業の中の方々に見ていただくことはとても大事だと認識して日々取り組んでいます。社会や市場そのものを販売パートナーの皆様と拡大していくことに、シスコとしてのミッションを持っておりますので、そこに言及していただけることは、私としても嬉しく思います。

八巻氏 「セキュリティ」という、シスコが必ずしもデファクト スタンダードではない領域でどう勝っていくのか、その取り組みを横で見るだけでなく一緒にチャレンジしているのは私にとってもいい経験です。さらにそれを社内に理解してもらう事も大切なことなので、今の活動はとても楽しいです。

GASSAIでは箱の中身よりも価値を提供することが大事というコンセプトですが、市場で良い製品が提供されていたらそれをお客様にお伝えし、「使いたい」と思っていただくための活動をすることは重要なので、継続してご一緒したいと思っています。

八巻氏
複数メーカーとビジネスをご一緒していますが、シスコは特に距離感が近いと感じていますし、成長させてもらっています。

 

石黒
販売パートナーの皆さんと一緒に活動することに注力しているので、そこに言及していただいてとても嬉しいです。

 

ネットワーク+セキュリティの知見でAI時代のリーダーを目指す

石黒 セキュリティに注力していくにあたり、お客様に提案するためには営業・エンジニアなど様々なメンバーが知識やスキルをつける必要がありますが、具体的にどのような活動をされていますか。

八巻氏 ネットワーク構築の次には、セキュリティ対策が必要ですからね。そこで当社では、ネットワークのリプレースにセキュリティをアドオンし、「必要なものを載せましょう」と提案できるように推進しています。

石黒 実際に、ルーターのリプレースからつながるSSE(Secure Service Edge)の Secure Access の売り上げが急成長してきています。ネットワークビジネスの周辺から入っていくという戦略は、私も有効だと思います。

八巻氏 ただこの先もっとハードルが高いのが、AI ビジネスですね。

石黒  そこでもセキュリティは避けて通れませんよね。AIの話を持っていったときに、ネットワークとセキュリティがわかっている人材を確保しておけば全部案件が獲得できると言っても過言ではないでしょう。「こういうAIを使いたい時は、これくらいの帯域幅とネットワーク設計と、セキュリティを担保する必要があります」と提案をする局面がもうすぐ来るはずです。

実際、LLMだけがAIという時代ではもうなくなってきています。たとえば監視カメラの映像解析や顔認証のように、そこまで大きなGPUリソースを使わなくても実現できるAIが増えていますよね。そうなると、オンプレでも動かせることや、店舗にサーバーを置かずにネットワーク内のGPUを活用するといった形で、AIがどんどん民主化、小型化・分散化されていくでしょう。

先日、まさにそこに向けた製品として Cisco Unified Edge を発表しました。コンピュート、ストレージ、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティを1つの筐体に統合したエッジ最適化のためのプラットフォームです。
本当にAIが必要なのは中小企業です。IT人材不足の中でいかに生産性を高めていくか、そのためにAIをどのように活用するか、これがポイントになります。AI活用とマネージドサービス活用、この2点が今後の日本企業の生産性を向上させる鍵となると考えています。

八巻氏 新しい製品には私もとても興味を持っています。それによって、ネットワークの全面リプレースもあるかもしれません。GASSAIに関しても、AIビジネスも入ってくる予定なので、そこで構成する大きな候補としてシスコが出てくるでしょうね。

 

 

石黒
営業・エンジニアの皆さんはセキュリティ製品をどのように提案しているのですか。

 

八巻氏
ネットワークのリプレースの際にセキュリティをアドオンして必要なものを入れましょうという提案を積極的に行っています。

 

 

東京駅から徒歩1分の多目的共創スペース「ACT+BASE」

石黒 最後に、今回の対談の場所でもあるこのスペースについて教えてください。

八巻氏 「ACT+BASE(アクトプラスベース)」といって、東京駅から徒歩1分の場所に立地していて、BIPROGYグループとしてお客様も呼べて、社員も活用することができるという自由なスペースになっています。元々有楽町に外部の方々を招くことを前提とした共創スペースを構えていたのですが、企業のブランディングも兼ねてさらに自由に、「やってみたいをやってみる」ことができる場所を作ろうということで、今年5月に移転オープンしました。

石黒 東京駅から1分というロケーションで、常にセミナーができる場所を確保できているのは羨ましいです。

八巻氏 100人クラスのセミナーもできるので、これからシスコとのタイアップ企画でも活用していきたいと考えています。

石黒 是非やりましょう。

石黒 最後に私からもひとつ宣伝をさせてください。このたび、シスコ監修のセキュリティの本を出版しました。日本初のCCSTサイバーセキュリティ対策書です。

 

Cisco Certified Support Technician(CCST)サイバーセキュリティ認定は、テクノロジー分野のキャリアを目指す人が、エントリレベルのサイバーセキュリティの概念とトピックに関するスキルと知識を証明するものです。
サイバーセキュリティの基礎が分かりやすく説明されており、着実に合格を目指せます。ぜひご活用ください!

 

 

 

 

 

八巻さん、本日はありがとうございました。

Authors

石黒 圭祐

執行役員

スケールビジネス事業統括

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