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The Plan for Possible:再生可能な未来をつなぐ

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この記事は、Healthcare & Chief Sustainability Office の SVP & Chief Sustainability Officer Mary de Wysocki
によるブログ「The Plan for Possible: Connecting a regenerative future」(2023/7/20)の抄訳です。

世界 95 か国に 83,000 人以上の従業員を擁するグローバル テクノロジー リーダーであるシスコにとって、人権を守り、インクルージョンとダイバーシティ、および公正性を促進し、脆弱なコミュニティを支援しながら地球を保護する形で事業を運営することは非常に重要です。

環境保全に対するシスコの総合的なアプローチには、事業の運営方法や、サプライヤとの関わり方のほか、お客様や地域社会が環境に与える影響を軽減し変化する世界に適応する方法も含まれています。

今日、世界はかつてないほどつながっています。しかし人々は、人と人とのつながりや健康な自分、健全な地球環境といったものとの、新たな形の「分断」に悩まされています。

シスコは企業として独自の強みを活かし、すべての人に対してインクルーシブな未来を実現できるよう取り組んでいます。とはいえ地球が健全でなければどのような未来も実現することはできません。そのためシスコでは持続可能な未来だけではなく、再生可能な未来にも注力しています。再生とは「害を与えない」というだけでなく、社会システムや環境システムが修復され、成長する能力を育てることも含まれます。

今年の 6 月は世界各地で記録的な暑さ(英語)に見舞われました。地球の温度上昇を産業革命前と比較して 1.5°C 未満に抑えなければ、悲惨な結果を目の当たりにするでしょう。気候の変化によって、洪水などの自然災害が発生し、深刻な気象現象が頻発するほか、厳しい干ばつの長期化や食料不足も悪化する可能性があります。

では、地球の温度上昇を 1.5°C 未満に抑えるにはどうすればよいでしょうか。端的に言うと、2050 年までに温室効果ガス(GHG)排出量をゼロにする必要があります。それが難しく聞こえるとしたら、実現が本当に困難だからです。しかし科学的には、いま早急に行動すれば実現できると言われています。

持続可能な未来を築くには、化石燃料への依存から脱却し、100 年分の汚染に対処するほか、世界中のコミュニティに経済的機会を提供しながら、人間の活動を地球の自然環境にも合わせていかなければなりません。

シスコは、そのような未来が可能であり実現に貢献できると考えています。シスコでは次のような取り組みをしています。

  • 手頃な価格のクリーンエネルギーで世界に電力を供給し、スマートグリッドとスマートビルディングのデジタル化を支援しています。
  • 廃棄物を出さない設計で使用済みのものを再利用して製品を製造しています。
  • テクノロジーを駆使して自然を保護し、モノのインターネット(IoT)を利用して世界の種の多様性を保護しています。

これがシスコの次世代の環境保全戦略「The Plan for Possible」です。

今後 10 年間でその歩を進めることは、将来の世代にとって非常に重要です。シスコはこの課題に対処するために環境戦略を整備しています。

 

優先事項 1:クリーンエネルギーへの移行

再生可能エネルギーで世界に電力を供給するには、送電網において、分散化された多様なクリーンエネルギー源を結びつけるための最新のデジタル インフラストラクチャが必要になります。ただし、世界に電力を供給すると同時に、コネクテッドエコノミーによって使用されるエネルギー量も削減する必要があります。本優先事項の一環として、シスコは 2040 年までにバリューチェーン全体でネットゼロを達成(英語)するという目標を設定しました。これはサプライヤとお客様の両方によるエネルギー使用も対象となります。

目標達成の方法

  • エネルギー効率の革新を牽引する
  • クリーンエネルギーを採用し、送電網をデジタル化する
  • お客様、パートナー様、サプライヤと協力してエネルギー転換を促進する

シスコが影響を与えた例

 

優先事項 2:循環型ビジネスへの進化

資源を採取し最終的に廃棄する経済から、製品や投入した資源の新たな用途を見出す循環型経済へと移行の時期を迎えています。シスコでは製品の耐用年数を延長し、継続的なサービスを提供するために事業の転換を目指しています。

目標達成の方法

  • 製品の価値を拡大して環境への影響を低減させるビジネスモデルを活用し拡張する
  • 環境科学に適応するためのテクノロジー創生へ投資する
  • 世界最大の電気通信デバイス企業としての役割を活用し、自然に優しいデジタル バリューチェーンを擁護する

シスコが影響を与えた例

  • 2025 年までに新しい製品とパッケージのすべてに循環型設計の原則を採用
  • お客様が使用しなくなったハードウェアを無料で返却できるシスコの回収および再利用プログラムを提供
  • Green Pay 循環型 IT 決済ソリューションを構築し、お客様と再販ビジネスに向けた価値を向上
  • Cisco Refresh でデバイスを再製造し、ビジネスと地球に対する価値を再生

 

優先事項 3:回復力のあるエコシステムへの投資

経済の発展には、安定した環境とインクルーシブな社会が不可欠です。シスコのバリューチェーンは、財政面でも環境保護の面でも回復力のあるエコシステムから恩恵を受けています。再生可能な技術やワークフォース、自然そのものに投資し、人間と自然が気候の変化に対応できるようになることは共通の利益になります。

目標達成の方法

  • コミュニティが現実の気候に適応できるようにする
  • 再生可能な経済のためのスキルと人材を育成する
  • シスコの技術を展開し、エコシステムと種の多様性を保護して回復させる
  • 人工知能(AI)、IoT、ブロックチェーンを活用し、エネルギー効率の高いインフラストラクチャを基盤とする再生モデルを推進する

シスコが影響を与えた例

 

ガバナンスを強化して可能性を高める

シスコでは、持続可能性を事業運営に組み込んでおり、組織全体からの支持を確保しながら、科学の進化に適応したいと考えています。シスコの価値に対して人々の信頼を維持する唯一の方法は、公平性と持続可能性を総合的に追及することです。

地球の健全性を維持しながら何ができるかを追求することで、未来の世代が必要とする未来の気候を実現しながら、デジタル時代への移行を加速できます。

 


 

環境に対するシスコの取り組みの詳細については、
ESG レポートハブをご覧ください。

 


 

* 2025 年度までに、シスコの部品、製造、物流サプライヤの 80% に GHG 排出量の絶対的な削減目標を公的な目標として設定します。この数字は、2022 年度時点で、78% に達しています。
** Cisco Foundation(英語) の取り組み

Authors

高橋 敦

執行役員

サービスプロバイダーアーキテクチャ事業担当

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