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シスコ派遣記 Season5 EP4 自治体における対面業務の非対面化

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感染症拡大の影響により昨年春頃から在宅勤務を続けていることで、テレワークの利点だけでなく、それを自治体で活用する具体的な状況を考えるようになってきました。また、制度の運用にあたって注意が必要だと感じる点も多々あります。それらを、1月21日にシスコが開催した「次期自治体ネットワーク強靭化ウェビナー」の中でプレゼンしましたので、今回は担当したセッションのうち、「窓口業務の非対面化」について主にお伝えします。

テレワークの事例と窓口業務の将来像

職員が新型コロナウイルスに感染した自治体の中には、庁舎やその部署を一時閉鎖する事態が発生しています。一自治体内部で完結する業務であれば融通が利くかもしれませんが、国に提出しなければならない書類の期限が閉鎖期間中に到来する場合や、住民の保健福祉に係る窓口業務は、閉鎖中でも継続しなければならない業務です。

前者の書類仕事は自宅から庁内のネットワークにアクセス可能なテレワーク環境があれば、ある程度業務が継続できますが、後者の窓口業務の多くは住民とのコミュニケーションが求められる業務であるため、非対面でのコミュニケーション方法により業務を継続する方法を考えなければなりません。

非対面でのコミュニケーションという点では、メールや電話による方法が思いつきますが、これらの方法が対面よりも不便で意思疎通が不十分になりがちであることは、言うまでもないと思います。この課題の解決に向けた自治体での取り組みについて、まずご紹介いたします。

COVID-19 感染拡大防止対策に伴うテレワーク拡大のコミュニケーション課題を Cisco Webex で解消

町田市役所様では、テレワーク時のコミュニケーション課題を解決するため、CiscoWebex を導入されています。同市は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、テレワーク対象職員を従来の50名から全職員に拡大し、出勤者を半分にする体制を敷きましたが、電話とメールを主体としたコミュニケーションでは業務継続が不安という課題を抱えられていました。解決策として挙がったのが Web 会議サービスですが、セキュリティが確かで市民の理解が得られやすいこと、国や東京都も採用実績があることなどから、Webex を導入いただいています。

ご検討を開始して約1か月の短期間で展開が完了し、運用においては常時接続によりコミュニケーション環境を向上させたほか、テレワークのストレス解消効果もあったと評価をいただいています。また、新卒採用の際にも利便性と先進性をアピールすることで、今後の応募者増加が期待できると、人材確保面での効果も予想されています。

テレワークの事例と窓口業務の将来像

住民に来庁いただき対面で実施している窓口業務の一部についても、Webex のような Web 会議サービスがあれば非対面でも継続が可能です。まず、既に導入されている自治体も多々ありますが、インターネット上から予約を受け付け、その後、利用者はスマートフォンやパソコンから、職員は職場に設置した会議端末や PC、若しくは庁舎閉鎖中は自宅の PC から Web 会議を実施するという形です。既に日本年金機構様やハローワーク様の一部では、窓口対応を非対面により実施し、従来は窓口で対応していた手続きを遠隔で完結しています。

自治体では、試験的に窓口業務を非対面化するにしても、処理件数が1日数十件もある業務や住基との連携が必要な業務等は、ハードルが非常に高くなってくると思います。そのため、相談件数や採択件数が少ない補助金支給業務等の相談対応に試験的に導入して、利用者双方の反応を伺ってみるのが、第1歩目としてのハードルが低いのではないかと考えています。

 

以上が、ウェビナーでプレゼンした内容のうち、窓口業務の非対面化についてお話しした部分です。プレゼン全体にご興味のある方は、下記の URL からウェビナーの録画をご覧ください。

 

〇ウェビナーの開催概要とプログラム

https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/solutions/industries/government/webinar-guide.pdf

〇講演録画と資料(登録が必要です)

https://engage2demand.cisco.com/LP=25511

 

Authors

新原 達也

インターン

公共事業事業推進本部

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