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コラボレーションへの対応

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Kim Austinこの記事は、コラボレーション ソリューション マーケティング担当 Kim Austin によるブログ「Catching Up with Collaborationpopup_icon(2016/7/7)の抄訳です。

Collaboration Technology Group(CTG)について言えることがあるとすれば、じっとしている人はいないように見えるということです。常に何か新しいものが出現したり、準備中だったり、計画されたりしています。しかも CTG では複数の製品分野を取り扱っているため、まるで嵐が吹き荒れているように感じることもあります。表面的には、新しいことが次々と雪崩のごとく押し寄せているかのように見えるかもしれません。しかし、これこそが「継続的提供」モデルなのです。

シスコが行っていることはすべて、進化し続けるためです。つまるところ、製品のリリース サイクルは、「サイクル」の体を成さなくなってきているのです。シスコの製品チームは製品提供のスピードを上げるため、次の 2 つのことを併せて行っています。

  • アジャイル開発手法の導入
  • 「製品第一」ではなく「プラットフォーム第一」のアプローチの採用

シスコは以前、より多くの製品を迅速に、かつ時期を早めてお届けするとお伝えしていました。また、これまでにないパートナーシップの機会を設けるともお伝えしていました。シスコはその約束を守ります。

シスコでは提供モデルや開発ペースを見直し、お客様により多くの利点を提供できるようになりました。シスコの焦点はこれまでと同様、コミュニケーションをシンプルかつよりインテリジェントで直感的にし、お客様が業務に集中できるようにするということにあります。

ここ 2、3 ヵ月のあわただしい変化の中で、つい見逃してしまったこともあるかもしれません。以下にまとめましたのでご確認ください。

同業他社とのコラボレーション

API には製品の連携において、迅速なカスタム接続など、数多くのメリットがあります。クラウドベースの API を使えば、同業他社と協力して、その製品との接続をすばやく実現できます。最近の例としては、IBM と Apple の 2 件があります。

IBM とのインテリジェントなコラボレーション:シスコと IBM は互いの総合的な専門知識を集約し、コラボレーションの向上に向けて協働しています。これは、すべてのチャネルにおける商談を統合することで行います。シスコのコラボレーションと生産性におけるテクノロジーを、Watson の認知知能と連携させようとしています。

IBM とシスコはオープン クラウドの力を活用して主要なアプリケーションを組み合わせ、オープンな統合プラットフォームを共同構築しようとしています。これによって把握、理解できるのはドキュメントにとどまりません。Watson は構造化されていないデータやコンテンツ、ワークフローを分析できるようになります。

詳細は、Jens Meggers  氏他による IBM とシスコの共同事業popup_iconについての記事をご覧ください。クラウド コラボレーションやコミュニケーション ツールにおける協業事例を紹介しています。

Apple との協業によるビジネス エクスペリエンスの改善:シスコは昨年 Apple との提携を発表して以来、同社と密接に協働しています。Apple は、iOS 10 の導入に伴い、新機能や API の統合によって大きな可能性をもたらされると発表しました。iOS 10 が公開され、ビジネスにおけるエクスペリエンスを改善するための取り組みの一部をお伝えできるようになりました。

  • iPhone や iPad がシスコのワイヤレス ネットワークと通信する方法を最適化して、デフォルトで接続できるようにし、アプリ(特にリアルタイム アプリ)のパフォーマンスを改善
  • お客様の IT チームがネットワーク上でビジネスクリティカルなアプリを優先できる「追い越し車線」を創設
  • iPhone と iPad で VoIP を実現Cisco Spark アプリを iOS 10 にインストールすると、アドレス帳の連絡先をタップするだけで瞬時に VoIP コールを開始できます。他に手順は必要ありません。

詳細は、Rowan Trollope 氏他によるシスコと Apple の共同事業popup_iconについての記事をご覧ください。モバイル エンタープライズのスピードアップに向けた協業事例を紹介しています。

どこでも Cisco Spark を

新しい Teams 機能から拡張された API セットに至るまで、Cisco Spark は継続的な開発に向けたシスコの取り組みを示す格好の例となっています。お客様の業務におけるコラボレーションの重要性を考えると、機能は準備ができ次第利用できる方が理にかなっています(たとえばチョコレートチップ クッキーが焼き上がったら、誰かの許しを請うのではなくすぐに食べたいと思うのと同様です)。

Teams新しい Teams 機能は、これまで Cisco Spark ユーザからあったリクエストのうち、最も重要な 3 つに応えるものです。

  • 「追加されるべき会議室を見つけたい」
  • 「話すべき人を見つけたい」
  • 「自分の会議室を整理したい」

誰でもチームを作成して、そこにユーザを追加することができます。チームは、あるトピックに特化した会議室をいくつでも持ち、使用することができます。チームのメンバーであれば誰でもこうした「チーム会議室」を作成できます。チーム メンバーはすべてのチーム会議室を確認し、覗いてみたり、参加したり、退室したりを自由に行えます。新しいユーザがアプリを起動すると、ただちにチームメートや関連するディスカッションが確認できます。

APICisco Spark の API や SDK は開発者に提供されるツールpopup_iconです。このツールを使って、コラボレーション エクスペリエンスを、連携、拡張、カスタマイズに向け変革することができます。API や SDK は、ほとんど常に進化していますが、以下に最近の追加機能や更新の例を示します。

  • People APIが更新され、Unified Communications Manager で新しいユーザを動的に作成できるようになりました。
  • Messages APIが更新され、メッセージの書式設定で新たに Markdown がサポートされるようになり、またローカル ファイルもアップロードできるようになりました。
  • 新しい Teams API  は、チームの作成、およびチームの会議室のプロビジョニングを自動化し、ユーザ オンボーディングの新たな方法を提供します。

クラウド ビデオの拡張:あらゆる規模の会議室で、ビデオ会議が利用できます。インフラストラクチャへの投資は不要です。有償の Cisco WebEx および Cisco Spark のお客様は、事実上ビデオ会議室システム ポートフォリオ(SX、DX、および MX シリーズ エンドポイント)全体を有効にし、Cisco Spark に登録できるようになりました。これにより簡単に、かつ高いコスト効率でパーベイシブ ビデオを利用できます。現時点では、オーストリア、ベルギー、カナダ、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス、米国のお客様にご利用いただけます。今後 1 年間で利用できる国を増やして行く予定です。

オンプレミス ポートフォリオの更新

Cisco Collaboration Systems リリース 11.5popup_icon は、シスコが常に進化し続けていることを裏付けるものです。主要な 3 つの分野において、多くの新機能、機能強化を提供します。

  • セキュリティとコンプライアンスを強化:規制遵守と資産保護の両立を可能にします。
  • 管理者およびユーザのエクスペリエンスを改善:導入、管理、運用にかかる時間を短縮します。
  • コラボレーションを拡張:クラウドで提供されるサービスを取り込むことで、組織の境界を超えたコラボレーションを可能にします。

リリース 11.5 の利点は、ユニファイド コミュニケーション ポートフォリオの複数の製品に及んでいます。たとえば、Cisco Prime Collaboration は主要な監視機能、分析機能を組み合わせ、 Business Edition 6000 および Business Edition 7000 のパッケージ ソリューション上に事前ロードされた形態で提供されます。

詳しくは、「Improving Premises-based Collaboration while Embracing Cloudpopup_icon」(クラウドを採用しつつプレミスベース コラボレーションを改善する) をご覧ください。

Cisco VCS および Cisco Expressway の機能が強化され、Spark Hybrid サービスに対応するようになりました。また、Microsoft Lync や Microsoft Skype などの混合環境での相互運用性も改善されました。一方、Hybrid サービスは Cisco Spark と Cisco Expresswaypopup_icon をつなげ、クラウド環境、オンプレミス環境両方の長所を活用できるようにします。

コラボレーション エンドポイント ソフトウェア 8.2popup_icon では、会議室およびデスクトップ ビデオ エンドポイントを横断した Cisco Spark 登録や機能の一貫性を促進するなどの機能強化を提供しています。CE 8.2 の主な機能は次のとおりです。

  • MX シリーズ、SX シリーズ、DX70、DX80 エンドポイントを横断した Cisco Spark 登録
  • コラボレーション エンドポイント ソフトウェアを DX70 および DX80 エンドポイントに拡張
  • SX10 でH.323 プロトコルをサポート
  • 管理者機能をより簡単にする機能強化

次のステップ

新しいペースに慣れましょう。重大なものからちょっとしたものまで、発表を聞き逃さないようにしてください。継続的な開発やリリースは、その過程で予期しないメリットを生み出すこともあります。ある役員の言葉を借りると、「まだまだ序の口」なのです。

 

 

 

Authors

岩岸 優希

テクニカル ソリューションズ アーキテクト

コラボレーションアーキテクチャ事業

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