毎年恒例のインターロップもいよいよ来週となりました。ネットワークの可視化をはじめとするネットワーク管理に関して、お客様と直接お話しさせていただける貴重な機会です。ところが毎年、せっかくいろいろと準備しているのに表面的な紹介しかできず、もどかしく思うことが多いのが現状です。今年は、ブログを見ていただいた方と少しでも込み入った(面白い!?)ディスカッションをさせていただくことを楽しみにしています。では、幕張メッセ会場のシスコ ブース(ブース番号:6C32)での展示の一部をご紹介します。
IOS ルータおよびスイッチの見える化機能をフル活用!
シスコの動態デモ ブース全体を取りまとめるルータは Cisco 4451 サービス統合型ルータ(ISR)、その配下の集約スイッチは Cisco Catalyst 3850 スイッチです。それぞれ、IOS は以下の最新バージョンで動作予定です。
- isr4400-universalk9.03.12.00.S.154-2.S-std.SPA.bin
- cat3k_caa-universalk9.SPA.03.03.03.SE.150-1.EZ3.bin
これまでこのブログのなかで、さまざまな「ネットワークの見える化」をご紹介してきました。もちろん、これらの機能が会場のルータおよびスイッチに設定されています。ですからシスコ ブースに来ていただければ、トラフィック量だけでなくその中身、TCP トランザクション性能、シスコ ブースから雲の向こうまでの UDP サービス品質など、かなりの内容をご覧いただけます。
■Cisco 4451-X サービス統合型ルータ
満を持して搬出を待つCisco 4451-X
Cisco 4451-X ルータ は Cisco ASR と似たアーキテクチャになっており、IOS-XE で動作します。コントロール プレーンとフォワーディング プレーンのハードウェアが独立していて、アプリケーション性能を最適化するためのコアも独立しています。そのため、他の ISR-G2(第 2 世代サービス統合型ルータ)と比べて、複数サービスを動作させたときの処理能力が非常に高く、安定した動作が可能な設計となっています。
Cisco 4451-X は、今年の4月に米国で行われた Interop Las Vegas 2014 でも「Best of Interop 2014 Awards」を獲得しています。Interop Tokyo 2014 のシスコ ブースで、ぜひご覧ください。
ここで Cisco 4451-X に設定している AVC(Cisco Application Visibility and Control)の一部をお見せします。これが実際にはどのような結果を表示するのか、楽しみにしていてください。
! flow record type performance-monitor LIVEACTION-FLOWRECORD-AVC match routing vrf input match ipv4 protocol match application name account-on-resolution match connection client ipv4 address match connection server ipv4 address match connection server transport port match services waas segment account-on-resolution collect ipv4 dscp collect ipv4 source address collect ipv4 destination address collect interface input collect interface output collect connection initiator collect connection new-connections collect connection sum-duration collect connection delay response to-server sum collect connection server counter responses collect connection delay response to-server histogram late collect connection delay network to-server sum collect connection delay network to-client sum collect connection client counter packets retransmitted collect connection delay network client-to-server sum collect connection delay application sum collect connection delay response client-to-server sum collect connection transaction duration sum collect connection transaction duration min collect connection transaction duration max collect connection transaction counter complete collect connection server counter bytes long collect connection server counter packets long collect connection client counter bytes long collect connection client counter packets long collect services waas passthrough-reason collect application http host
また、QFP(Quantum Flow Processor)コマンドも入力できます。ASR っぽいですね!
EN-ISR4451-stby#show platform hardware qfp active ? classification QFP classification information datapath QFP datapath information feature Feature specific information flow QFP flow information infrastructure Infrastructure information interface QFP interface information memory QFP memory information statistics Show global drop statistics system QFP system information
■ Cisco Catalyst 3850 スイッチ
同じく搬出を待つ Catalyst 3850
Cisco Catalyst 3850 スイッチは、その名前から Catalyst 3750 の後継機種のように思われるかもしれません。しかし、新しく設計された専用 ASIC が搭載されていたり、IOS-XE で動作しているなど、魅力的な製品となっています。また追加ハードウェア無しで全ポート Flexible NetFlow に対応可能という特長にも注目です。この製品は、昨年の Interop Tokyo 2013 Best of Show Award を受賞しています。Catalyst 3750 や 3560 をご利用のお客様は、シスコ ブース内の大事な箇所で動作している Catalyst 3850 を、ぜひ見てあげてください。
シスコ ネットワーク“見える化”コレクター – LiveAction
ルータやスイッチの“見える化”機能を束ねる GUI コンソールとして、Cisco Prime Infrastructure、Cisco Prime NAM に加え、LiveAction を動態展示します。
LiveAction は、非常にわかりやすいインターフェイスをもつ AVC コレクターで、MRTG(Multi Router Traffic Grapher)っぽい昔ながらの NetFlow コレクターとは大きく異なります。しかも、AVC 以外にも、 IPSLA やルーティング テーブルのスナップショットを取得できるなど、様々な機能を備えています。
例えば IPSLA では、Catalyt 3850 を IPSLA センダーとして、インターネット越しのルータ(IPSLA レスポンダー)までの UDP ジッタや予想 MOS 値を測定しています。SLA のないネットワーク越しに、音声を通す検討材料になりますね。
シスコ ブースで動態展示させていますので、気になる箇所を実際に触っていただくこともできると思います。説明員に頼んでみてください。
後篇では、企業向けポリシー コントローラー「APIC エンタープライズ モジュール」(参考出展)をご紹介します。