2024 年 3 月から 5 月にかけて APJC NetAcadRiders が開催されました。
※NetAcadRiders とは、シスコネットワーキングアカデミーが主催するインタラクティブなネットワーク技術コンテストです。アジア太平洋地域(APJC)20 カ国以上にあるネットワーキングアカデミーに所属する学生達が同時刻に同じ課題に取り組み、競い合います。
▶︎ Round 1:各アカデミーから選抜された参加者が、制限時間 90 分で 75 問の質問に回答。各国 3 人の代表が決まります。
▶︎ Round 2:選ばれた各国の代表 3 名が Packet Tracer というシミュレーションツールを使い、制限時間 90 分の中でスコアを競います。
※詳細はぜひ APJC NetAcadRiders のページをご覧ください。
今回は、Round1 で優秀な成績を納め日本代表になった、日本電子専門学校ネットワークセキュリティ科在籍の桐山 佳己さん、村井 潤さん、李 亮 誼さん、また 3 人のインストラクターである姜 怜和先生にお話を伺いました。
※ 3 人には日本代表として、約 20 カ国の代表学生が競い合うRound2 (APJC 大会)へも出場いただき、桐山さんは APJC 大会でも第 2 位という素晴らしい結果を残されています。
–はじめに、簡単な経歴と現在学校で学ばれていることを教えてください。
李さん:台湾の大学で日本語学を専攻していました。IT 業界、ゲーム業界に興味があったため、専門的な技術を学びたいと思い、日本に来日し、日本電子専門学校に入学しました。今はルータやスイッチの設定、ネットワーク全般を勉強しています。
村井さん:小さいころから PC に興味がありました。Minecraft のサーバを立てたことをきっかけに、自分も遊ぶだけでなく、サービスを提供する側になりたいと思い、日本電子専門学校に入学しました。現在はネットワークの勉強、Linux のサーバ構築、IT セキュリティ全般に関する授業を受講し、日々学んでいます。
桐山さん:小学生の時から機械をいじることが大好きでした。 中学 3 年生の時には、電気工事士の助手をさせてもらっていたこともあります。今は IT を必要としている全ての人が、いつでもどこでも自由に IT を利用できる社会を実現したいと考え、日々、ネットワークだけではなく、幅広い多くの知識を積極的に学んでいます。
インンタビュー中の 桐山さん(左) 村井さん(中)、李さん(右)
とにかく楽しかった!もう 1 回出場したい!!
–実際に NetAcadRiders に参加してみた感想を教えてください。
李さん: Round1、Round2 ともに、とても実践的な問題が多く、とにかく楽しかったです。特に Round1 では、出題された問題を解いていくことで、日々学習していることが頭の中で論理的につながっていくことが実感できました。
村井さん:特に Round2 が楽しかったです。自宅にサーバラックがあるぐらい機器を触るのが大好きで、Round2 の Packet Tracer を使ったシュミレータ問題では、問題を解決していき Ping が通った時の快感があり、本当に楽しかったです。
桐山さん:Round1、Round2 ともに、技術やプロトコルなどに関して、とても細かい箇所まで理解が求められていることを感じました。特に Round2 では、NAT(Network Address Translation)や ACL(Access Control List)OSPF(Open Shortest Path First)などを本当に理解していないと、解けないような問題が出題されていたことが印象的でした。無事に Ping が通った際にはとても達成感がありました。
3 人:とにかく楽しかった。もう 1 回出場したい!(わざと留年して、来年も出場したい!という声が学生の皆さんから上がりましたが、姜先生から丁重にお断りいただきました(笑))
Round1 の様子。世界各地の学生が、Webex でつながり、同じ問題を解いて競い合う
枠にとらわれず、楽しんでくれる学生に出場してほしい
–どのように出場学生の皆さんを選抜されたのでしょうか?
姜先生:今回出場した学生は 3 人とも、1 つの特定技術/科目だけを詳しいわけではなく、全ての科目をしっかりと学習し、自分の中に落とし込んでいる印象があります。また、授業の課題において、ミスを指摘すると、正しい答えをそのまま記入して終わりにするのではなく、とても悔しそうにして、自分が納得するまでしっかりと考え、訂正する姿が印象的な学生たちです。
この 3 人であれば、コンペティションの問題に対しても、既存の枠にとらわれず、途中で諦めることもなく、自由にのびのびと自分たちが納得するまでチャレンジしてくれるのではないかと思い声をかけました。
声をかけると 3 人とも快諾してくれ、出場するからには、順位にはこだわらず、とにかくこの機会を楽しんでほしいと伝えました。
3 人:楽しんでおいでと送り出してもらいましたが、過去の先輩達の受賞歴は聞いていたので、少しプレッシャーがありました(笑)
幅広い知識をもったエンジニアになる
–将来目指しているものを教えてください
李さん:来年からゲーム業界でインフラエンジニアとして働くことが決まっています。もともとゲームが好きで IT の勉強を始めましたが、これからはネットワークもわかるゲームエンジニアを目指し、まずは学生のうちに CCNA の取得を目指したいと考えています。
村井さん:インフラエンジニアとして、サーバとネットワークの両方の幅広い知識がある人間になりたいと思っています。
同姓同名なこともあり、村井純先生を超えるような人材になれるよう頑張りたいです。
※村井純先生:慶應義塾大学名誉教授。「日本のインターネットの父」と呼ばれている大先生です。
桐山さん:世界中の全ての人が IT の恩恵を受けられるような社会を目指し、その IT の便利さを届けられるエンジニアになりたいです。そのために、より高いレベルでネットワークに携われる会社で働きたいと思っています。
(シスコ 岡村:シスコ で一緒に働けることを楽しみにしています!(笑))
参加するだけで楽しめる大会、ぜひ積極的な参加を!
–今後の大会に参加を目指す学生の皆さんへメッセージをお願いします
桐山さん:NetAcadRiders は、本当に参加するだけで楽しめる大会です。学校の授業に少し物足りなさを感じている学生さんがいたら、絶対面白いから参加してほしいです!
村井さん:ネットワーク機器など、実機を触ることが楽しい!と感じられる人にはぜひ参加してほしいです。机上で勉強するだけでは経験できない、新しい発見や楽しさがある大会です。
李さん: 自分はオンラインゲームが好きという思いからはじまり、そのゲームを動かしているネットワークにも興味を持ち、今は IT システム全体に興味があります。まずはどんな小さい興味からでも構わないので、はじめてみることが大事だと思います。NetAcadRiders に出場することで新しい発見があると思います。ぜひ参加してみてください!
※インタビュー直前に弊社東京本社にて表彰式を開催いたしました※
表彰式には、シスコの CDA(Country Digital Acceleration)およびシスコネットワーキングアカデミーの責任者である SVP 兼 Global Innovation Officer の Guy Diedrich が参加し、トロフィーの授与とメッセージを学生の皆さんにお伝えさせていただきました。
※桐山さん、村井さん、李さん、インストラクターの姜先生、さらには船山校長をはじめとした多くの日本電子専門学校の皆様、表彰式とインタビューにご協力いただき本当にありがとうございました。
※学校法人電子学園 日本電子専門学校 様 https://www.jec.ac.jp/
1951 年創立。東京都新宿にある 3,000 名以上の学生が学ぶ工業系の総合学園。創立以来、ネットワーク・セキュリティ、AI、DX、IT・情報処理、Web・モバイル、CG・映像、ゲーム、アニメ、デザイン、電気・電子分野に昼夜間計 24 学科を設置。「一人ひとり、未来への約束。」をテーマにコンピュータ分野に興味をもつ若者たちを知識ゼロから目指す未来へ繋げていらっしゃいます。
※シスコ ネットワーキング アカデミー https://www.cisco.com/c/m/ja_jp/netacad.html
1997 年スタート。現在では世界 190 ヵ国以上で展開されている、IT およびネットワーク技術者の育成プログラムです。世界での参画校 は 1万 2千を超えており、これまで累計 2000 万人以上のデジタル人材が受講しています。日本でも 150 校の教育機関、各種団体で提供され、毎年 8000 名がこのプログラムを通して、就職やその後のキャリアに繋がるスキルを学んでいます。