この記事は、Cloud Networking for Cisco’s Nexus & ACI 製品担当バイスプレジデント Thomas Scheibeによるブログ「Cisco Nexus: Connect cloud-scale performance and sustainability」(2022/10/18)の抄訳です。
最初の Cisco 800G Nexus スイッチを発表
10月に開催された Open Compute Project(OCP)Global Summit には、高性能なインフラを構築および運用している著名なクラウドプロバイダー、コロケーション施設、企業、通信サービスプロバイダー、メディア、政府機関が参加されていました。シスコのお客様が一堂に会したわけですが、このカンファレンスのなかでシスコは、クラウド サービス プロバイダー(ハイパースケールのお客様と Web スケールのお客様)がさらにリッチなクラウドアプリケーションやサービスを提供し、性能、費用対効果、効率の向上をバランスよく実現しながらより持続可能なネットワーキングインフラを構築していくのに役立つブループリントを発表しました。
2022 年は、クラウドネットワーキング業界のお客様にとって革新的な年となりました。新しい 400G Nexus の登場をこのブログでご紹介したのは 6 月のことでした。それらの製品は現在すべて出荷されています。今週は、最初の 800G Nexus 製品が Nexus の豊富なポートフォリオに加わったことを発表いたします。Nexus 9232E は、800G のポートを 32 個備えた 1RU Nexus スイッチです。
800G のスイッチが必要なユースケースとは、どのようなものでしょうか?データセンターにおけるネットワーク構築のペースが加速し、規模も拡大していることは誰の目にも明らかとなっています。実際、次のようなデータが得られています。
- OCP のイベントが初めて開催された 2011 年に、全世界で作成および保存されたデータの総量は、2 ゼタバイト弱でした。2022 年には、100 ゼタバイト近くにまで増えると予測されています。
- 同様に、OCP の創設メンバーである Meta 社のサービスの利用者数(月間アクティブユーザー数(MAU))は、2011 年には 8 億 4,500 万人でしたが、現在は 30 億人近くにまで増えています。
人工知能/機械学習を利用したさまざまなユースケースがネットワーク運用チームやアプリケーションチームの間で採り入れられるようになってきています。人工知能/機械学習の機能は、ネットワークの変更結果をデジタルツインを利用して予測するうえで不可欠となっています。また、高度にカスタマイズしたアプリケーションの処理結果を現実世界やメタ世界でモデル化する際にも重要な役割を果たします。実際、2025 年までに、コアやエッジで作成される全世界のデータの 44% は、分析、人工知能、ディープラーニングを利用したものになると予測されています。エンタープライズエッジにデータを提供する IoT デバイスの増加もこれに一役買うものと見られています。
お客様は次のような重要な課題を抱えており、それらに対処できる革新的なソリューションを積極的に探しています。
- 厳しくなっていく電力環境/電力コスト環境に対処しながら、トラフィックやデータの増加に対応していくにはどうすればよいか?
- 現在利用しているインフラを賢明かつ持続可能な形で拡張していくことは可能か?
- 現在のクラウドネットワーク環境をサポートしながら、ネットワーク
帯域幅をさらに効率的に利用できないか?
シスコのクラウドネットワーキングがもたらすメリット
シスコは、こうしたお客様の課題を解決するために取り組んでいます。800G テクノロジーは、解決に向けたさまざまなステップの 1 つです。お客様はハイブリッドクラウドのネットワークインフラに関して、エクスペリエンス、経済性、持続可能性の各側面で優れた成果を挙げたいと考えています。シスコの新しい Nexus 800G 製品を導入すれば、Nexus クラウドネットワーキングがもたらす次のようなメリットが得られます。
- 高性能:Silicon One の 25.6T G100 ASIC による高いスループットとスマートなシステム設計によって、次世代のネットワークイノベーションとブレークスルーを実現できます。
- 柔軟性と俊敏性:ネットワーク オペレーティング システム、速度、フォームファクタ、オプティクスを柔軟に選択でき、ほぼすべてのユースケースに対応できます。
- プログラマビリティ:オープン API とプロトコルがクラウドネットワークに最適化された OS でサポートされています。
- 密度と拡張性:固定システムとモジュラーシステムの両方で、100G、400G、800G へと拡張していくことができます。
- エネルギー効率:112G Serdes テクノロジーを活用しており、ビットあたりの電力が大幅に改善されています。
- シンプルさ:高い管理性とオプティクスの下位互換性によって、少ない機器で拡張を実現できます。
導入方法
下のリソースで詳細をご確認ください。また、今後開催されるシスコ ハイブリッド クラウド ウェビナー(英語)にもご参加ください。
Cisco Nexus 9232E の新しいメリットや機能を詳しくご紹介しています
リソース
Cisco Nexus 9200 シリーズのご紹介 – ビデオ(英語版)
Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチ
Cisco 800G トランシーバデータシート:Cisco QSFP-DD800 トランシーバ モジュール データシート(英語版)