Cisco Talos はこのほど、Google Chrome の WebGPU 標準にエクスプロイト可能な解放済みメモリ使用(use-after-free)の脆弱性を発見しました。
Google Chrome はクロスプラットフォームの Web ブラウザです。Chromium は、Google やソフトウェア開発者がブラウザを構築するための基盤として使用するオープンソースのブラウザです。この特定の脆弱性は WebGPU に存在します。WebGPU は高速 3D グラフィックスなどの機能をブラウザで処理するための JavaScript API です。
TALOS-2022-1508(CVE-2022-2399)は、細工された Web ページをユーザーが Chrome で開くと発生し、それが原因でアプリケーションが解放済みメモリ使用の状態に陥る可能性があります。この状態を攻撃者が悪用し、別の方法を通じてブラウザを操作する危険性があります。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Google と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
影響を受ける製品である Google Chrome バージョン 102.0.4956.0(64 ビット)および 99.0.4844.82(64 ビット)をお使いであれば、できるだけ早く更新することをお勧めします。Talos では、このバージョンの Chrome が今回の脆弱性によってエクスプロイトされる可能性があることをテストして確認済みです。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、Snort ルール(59448、59449)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2022 年 07 月 14 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Use-after-free condition in Google Chrome WebGPU」の抄訳です。