Cisco Talos はこのほど、Microsoft Office Excel 2019 の ConditionalFormatting 関数に存在する解放済みメモリ使用 (use-after-free)の脆弱性を発見しました。
Microsoft 社は、一般に普及しているスプレッドシートの作成および編集プラットフォームに存在するこの脆弱性を、月例のセキュリティ更新プログラムの一環として公開してパッチを適用しました。月例のセキュリティ更新プログラムの詳細については、こちらをご覧ください。
TALOS-2021-1259(CVE-2021-40474)をエクスプロイトするには、標的が細工した Excel ファイルを開くように仕向けるのが前提となります。攻撃者はヒープ操作によってこの解放済みメモリ使用 (use-after-free)の脆弱性を完全に制御できるようになり、その結果、任意のコードが実行される可能性があります。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Microsoft 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
この脆弱性の影響を受けることが確認されているソフトウェア(Microsoft Office Excel 2019 x86、バージョン 2101、ビルド 13628.20448 および Office Excel 365 x86、バージョン 2008、ビルド 13127.21216)をお使いの方は、アップデートするようお勧めします。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、SNORTⓇ ルール(52417、52418)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2021 年 10 月 12 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Use-after-free vulnerability in Microsoft Excel could lead to code execution」の抄訳です。