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注目の脆弱性:WebKit における解放済みメモリ使用(use-after-free)の脆弱性

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WebKit ブラウザエンジンの GraphicsContext 関数には、解放済みメモリ使用(use-after-free)の脆弱性が存在します。悪意のある Web ページ内のコードにより解放済みメモリ使用(use-after-free)エラーが引き起こされ、情報漏洩やメモリ破損が発生する危険性があります。攻撃者は、ユーザを騙して細工された Web ページにアクセスさせる方法でこの脆弱性をエクスプロイトします。

Cisco Talos は情報開示方針に従って WebKit と協力し、今回の脆弱性が解決済みであり、影響を受けた利用者向けにアップデートが利用可能であることを確認しています。

脆弱性の詳細

WebKit WebCore::GraphicsContext 関数に起因する解放済みメモリ使用(use-after-free)の脆弱性(TALOS-2021-1238/CVE-2021-21779

WebKitGTK 2.30.4 で WebKit の GraphicsContext 関数が特定のイベントを処理する方法には、解放済みメモリ使用(use-after-free)の脆弱性が存在します。細工された Web ページにより、情報漏洩やメモリ破損が発生する危険性があります。この脆弱性を引き起こすには、被害者が悪意のある Web ページにアクセスするように仕向ける必要があります。

脆弱性に関する詳細は、アドバイザリ全文popup_iconをご覧ください。

脆弱性が確認されたバージョン

Talos は検証により、Webkit WebKitGTK バージョン 2.30.4 がこの脆弱性の影響を受けることを確認済みです。

カバレッジ

脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールで検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。

Snort ルール:57134、57135

 

本稿は 2021 年 06 月 02 日に Talos Grouppopup_icon のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Use-after-free vulnerability in WebKitpopup_icon」の抄訳です。

 

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