WebKit ブラウザエンジンの WebAudio API インターフェイスには、リモートコード実行の脆弱性が含まれています。悪意のある Web ページ内のコードにより解放済みメモリ使用(use-after-free)エラーが引き起こされ、任意コードを実行される危険性があります。攻撃者は、ユーザを騙して細工された Web ページにアクセスさせる方法でこの脆弱性をエクスプロイトします。
Cisco Talos は情報開示方針に従って WebKit と協力し、今回の脆弱性が解決済みであり、影響を受けた利用者向けにアップデートが利用可能であることを確認しています。
脆弱性の詳細
Webkit の AudioSourceProviderGStreamer に起因する解放済みメモリ使用 (use-after-free)の脆弱性(TALOS-2020-1172/CVE-2020-13558)
Webkit WebKitGTK 2.30.1 の AudioSourceProviderGStreamer 機能には、コード実行の脆弱性が存在します。巧妙に細工された Web ページにより、解放済みメモリ使用 (use-after-free)状態が引き起こされる可能性があります。
脆弱性に関する詳細は、アドバイザリ全文をご覧ください。
脆弱性が確認されたバージョン
Talos は検証により、Webkit WebKitGTK バージョン 2.30.0 がこの脆弱性の影響を受けることを確認済みです。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールで検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール:56126 〜 56127
本稿は 2021 年 03 月 03 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Remote code execution vulnerability in WebKit WebAudio API」の抄訳です。