節分を過ぎて多少良い方向へと進んでいるようにも見えますが、まだまだ新型コロナの渦中にあり予断を許さない状況が続いています。
そんな中、3月に神戸で開催予定だったパラ卓球、ジャパン・オープン大会の中止が発表されました。
昨年3月の大会も中止でしたので2年連続となります。
それ以降、パラ卓球の公式大会は全て中止となっていましたが、次の大会も現時点では全く未定。残念ではありますが、だからと言って下を向いている暇はありません。いつになるか分からない次に向けて、体調管理も万全に、しっかり積み重ねていきます。
そんな中、江戸川区広報誌 「広報えどがわ」(2021年2月1日号 no.1972)の特集記事の中で掲載いただきました。
江戸川区が取り組む「段差ゼロへの挑戦」という記事に、アスリートとしてではなく一車椅子ユーザーとしての出演でした。
裏話をすると、衣装はカメラマンさんからの指示もあり、ベージュのジャケットに決定。これはシスコの動画の際にも着用したものだったので、せめてパンツは印象を変えなければと思い、本音を言うと本意ではない、自分でも初めてのコーディネートで挑んだのでした(笑)
ここで取り上げられている「ゼロ段差」。車椅子や杖、ベビーカーを利用するからこそ気づける、また感じるもので、それは当事者にとっては不安やストレス、あるいは恐怖を感じるものでもあります。
車椅子で言えば、その段差の影響は「キャスター」と呼ばれる小さな前輪のタイプによっても異なります。大きく幅もあるキャスターであればその影響は多少小さくなりますが、機動性は落ちます。より機敏に、軽やかに動くためにキャスターはより小さく設置面も小さいほうが良い。けれどそれは逆に市中にある様々な段差や窪みの影響を受けるリスクが高くなり、路面からくる振動もより大きくなりますので身体への直接的な影響も生じてきます。付け加えると、砂利道など未舗装路や石畳はより困難、極端な話、走行出来ません。
ずいぶん前になりますが、今よりも大きなキャスターでお城や神社敷地内の砂利道を移動した際は良いトレーニングになりました(笑)
また歩道の段差があると、その先の傾斜を上る際に助走をつけられない為、当事者にしかわからないであろう負荷も生じます。
その点、この段差ゼロというのはすごくありがたいものです。以前訪れたヨーロッパではそれが普通なのだなと感じました。気候風土の違いもありますから、それが一概に良いものかどうかは分かりませんが、グローバルと言われる現代において、日本社会が注視するポイントの一つではないかとも思います。
このゼロ段差、江戸川方式がより早く、より広く国内に浸透していくことを切に願います。
当事者でなければ気づかないようなことはこの社会にはまだまだたくさん存在すると思いますが、パラ・アスリートとしてだけでなくひとりのチェアウォーカーとして、これからの社会に向けて何かしらのプラスになる情報発信を行っていきたいですし、そうしなければならないという自負を感じています。
その為には、表現方法の一つとして鬼滅の刃を勉強しなければと思ってみたり(笑)
実はまだ見ていなければ原作を読んでもいませんので、世代を超えた情報発信の為には必要不可欠かな?とも。
まずは徹底した感染対策と体調管理。そして技術とフィジカル、メンタル向上のためのトレーニング。
季節は春に向かっていますが、コロナ渦はまだまだ冬。
でも、「冬来たりなば春遠からじ」の思いで、前を向いてしっかり歩んでいきたいと思います。
みなさんも、感染対策、体調管理、そして花粉と、どうぞご自愛ください。