- Cisco Talos は長年にわたり、軍事関連文書を装った不正な Microsoft Office ドキュメント(Maldoc)を使うマルウェア攻撃の動向を観察し続けてきました。攻撃の狙いは、本格的な RAT を備えた Cobalt Strike ビーコンの拡散にあります。
- 問題の Maldoc を開いたエンドポイントでは悪意のあるマクロが実行され、高度にモジュール化されたマルウェアへの感染が段階的に進行します。
- 攻撃の標的は、南アジア諸国の軍組織および政府機関であると考えられます。
- ネットワークベースの検出技術も重要ですが、今回のような脅威に備えるには、エンドポイント保護と組み合わせて複数のセキュリティレイヤを実装することが不可欠です。
最新情報
Cisco Talos が最近発見した攻撃は、標的となるエンドポイントを段階的に感染させる手段として、カスタマイズされた Cobalt Strike ビーコンを使っています。攻撃に利用されている不正文書(Maldoc)のテーマが軍事であることから推測すると、標的になっているのは南アジア諸国の軍組織および政府機関であると考えられます。
仕組み
攻撃には高度にモジュール化されたドロッパ型の実行可能ファイルが使われています。Maldoc を使用して被害者のエンドポイントにマルウェアを投下することから、Talos ではこの実行可能ファイルを「IndigoDrop」と呼んでいます。IndigoDrop の役割はダウンロード URL から最終的なペイロードを取得して展開することです。現在までに Talos が特定している最終的なペイロードは Cobalt Strike ビーコンです。
本稿では、以下のトピックを含め、このキャンペーンで使われている Maldoc、IndigoDrop、Cobalt Strike ビーコンの中心的機能について説明します。
- Maldoc をベースとした連鎖的感染プロセス
- IndigoDrop の機能
- 感染の原因となるアーティファクトのダウンロードに利用される通信のメカニズムとインフラストラクチャ
- Cobalt Strike ビーコンの設定の詳細
詳細
攻撃者は次の方法で標的に攻撃を仕掛けます。
- 本物の文書に見せかけた不正文書で標的を誘い込み、マルウェアに感染させる。
- IndigoDrop を通じ、高度にモジュール化された連鎖的感染プロセスを使用して、最終的なペイロードをインストルメント化する。
- 既存の攻撃フレームワーク(Cobalt Strike)を利用して制御を奪い、標的のネットワークに常駐する。既存のフレームワークを利用しているため、攻撃者は独自のリモートアクセス型トロイの木馬(RAT)を開発する必要がありません。
最近発見された連鎖的攻撃プロセスのバリエーションを分析してみると、脅威が徐々に進化していることがわかります。進化の過程をたどっていくと、攻撃者が、検出を逃れて攻撃を継続するために、次々と新しい戦術や手法を取り入れていることがわかります。こうした動向を鑑みても、ネットワークベースの脅威検出だけでなく、システム動作分析やエンドポイント保護も組み合わせてセキュリティを重層化することが不可欠です。
Maldoc の分析
攻撃では、悪意のあるマクロを配信し、標的のエンドポイントで実行する方法として、次の 2 つの手法が使われています。
- 悪意のあるマクロを最初から実行可能な状態でドキュメントに埋め込む
- 外部にリンクされたテンプレートの一部として悪意のあるマクロをダウンロードし、元の Maldoc に差し込む
標的の誘い込みに使用される Maldoc
攻撃には政府機関または軍組織の内部文書を装った Maldoc が使用されます。たとえば、Talos が発見した Maldoc の一部は、インド空軍(IAF)の IT インフラの保護手順を記載したインシデント アクション プラン(IAP)文書を装っています。
Talos が発見した Maldoc には次のような名前が付けられています。
- doc:悪意のあるマクロが最初から埋め込まれています。
- docx:テンプレートを介して悪意のあるマクロが後から差し込まれます。
標的の誘い込みに使用される Maldoc の内容の例:
偽文書だけでなく本物の文書のコピーに悪意のあるマクロを組み込むケースも
Maldoc を使った標的特化型攻撃では、数ページ程度のおとりコンテンツが使用されるのが一般的ですが、この攻撃で使われている文書には、本物の軍事関連文章が約 64 ページ(15,000 語)分も流用されているため、真偽の見極めがかなり難しくなっています。また、Maldoc とまったく同じ内容を含む本物の文書も見つかっていることから、攻撃者は Web から本物の文書を入手し、RAT を仕込んで標的に配布している可能性が高いと考えられます
(本物の文書のハッシュ:0d16b15972d3d0f8a1481db4e2413a2c519e8ac49cd2bf3fca02cfa3ff0be532)。
悪意のある VBA の分析
本セクションでは、攻撃の実行に使用される悪意のあるマクロの分析結果について説明します。マクロには次の 2 種類があります。
- Maldoc に直接埋め込まれた悪意のあるマクロ
- 外部からダウンロードされて Maldoc に差し込まれる悪意のあるマクロ
これらのマクロは、次のようなアクティビティを実行します。
- Windows 実行可能ファイルにハードコーディングされたバイトを解析し、ディスク上のファイルに書き込めるバイトに変換する。
- 解析したバイトを実行可能ファイルに書き込み、次のように、現在ログインしているユーザの Startup ディレクトリに配置する。
%userprofile%\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\anything.exe - 悪意のある実行可能ファイル(第 2 ステージのペイロードになる IndigoDrop)をユーザの Startup ディレクトリに書き込んだ後、第 2 ステージのペイロードを実行せずにマクロの実行を終了する。
- 感染したエンドポイントでは、ユーザがログインし直すかシステムを再起動するまで第 2 ステージのペイロードは実行されません。
- 第 2 ステージのペイロードは、さまざまなタスクを実行するカスタムのドロッパ(IndigoDrop)です。
悪意のあるマクロのコード:
Maldoc の配信
本稿で公開している Maldoc の 1 つは、(2020 年 1 月 23 日に作成された)bit.ly の短縮 URL(hxxp://bit[.]ly/iaf-guidelines)で参照されています。この URL にアクセスすると、hxxp://tecbeck[.]com/IAP39031[.]docx にリダイレクトされます。
攻撃者は Maldoc をパブリックサーバに置くことが多く、スピアフィッシングメールを使って直接リンクまたは bit.ly リンクを標的に配信します。これは、メール添付ファイル内のマルウェアをスキャンするシステムによって検出されるのを回避するための措置と考えられます。
ステージ 2:ドロッパのバイナリ(IndigoDrop)
Maldoc によってディスクにドロップされる第 2 ステージのバイナリ「IndigoDrop」(Talos が命名)は、悪意のあるドロッパ(ローダ)です。カスタマイズされた Cobalt Strike ビーコン(最終的なペイロードとなる DLL)を外部からダウンロードして実行する役割を担っています。
詳細な分析に入る前に、IndigoDrop の動作の主な特徴をいくつか紹介しておきましょう。
- 高度にモジュール化された構造:一般に IndigoDrop には 3 つのロケーションがハードコーディングされています。後続のペイロードをダウンロードして起動するために使われます。
- この攻撃に使われる IndigoDrop では、攻撃者が運用するリモートロケーションと、pastebin[.]com などのパブリック データ ホスティング プラットフォームの両方が後続ステージのペイロードをホストするために使用されます。通常は、それらのリモートロケーションから最終的なペイロードがダウンロードされます(他の亜種も同様と考えられます)。
- 今回発見された攻撃では、ハードコーディングされたリモートロケーションから Metasploit シェルがダウンロードされていました。本稿では、この Metasploit シェルコードを「ステージ 2A」と呼んでいます(詳細は後述)。ステージ 2A は、ダウンロード元の場所では Base64 エンコード形式の文字列としてホストされています。エンドポイントで IndigoDrop が実行されるタイミングで Base64 からデコードされて 16 進数に変換されます。
Base64 でエンコードされた Metasploit シェルコード:
Base64 からデコードされた Metasploit シェルコード:
IndigoDrop の分析
ドロッパはエンドポイントで次のアクションを実行します。
- レジストリの Run キーを使用してエンドポイントに常駐する。
HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run | iexplorer = cmd /c <file_path_of_Dropper> /onboot -hide
例:
- ステージ 2A の Metasploit シェルコードをダウンロードして実行する。
- 感染対策チェック:現在のユーザ名、コンピュータ名、親フォルダ名、MAC アドレス、パブリック IP アドレスを、ブロックされている値のリストと比較して照合する。一致する値が見つかると、IndigoDrop は終了します(ブロックされている値については「IOC」セクションのリストをご覧ください)。
ステージ 2A:Metasploit(MSF)ダウンローダシェルコード
Metasploit シェルコードは、指定されたダウンロード元から悪意のあるファイルをダウンロードするために使われる、修正版のリバース HTTP ステージャです。多くの場合、シェルコード(ステージ 2A)は、pastebin[.]com などのパブリック ホスティング サイトに配置されています。
悪意のあるダウンロードファイルは通常、トロイの木馬が組み込まれた jquery[.]min.js ファイルです。この jQuery ファイルには、次のコードが含まれています。
- ファイルの先頭と末尾にある正規の JavaScript(JS)コード
- ファイル内の特定のオフセットに埋め込まれたさらに別のシェルコード(ステージ 3A)
Metasploit HTTP ステージャは、次のアクションを以下の順序どおりに実行します。
- 攻撃者が制御する、悪意のある IP アドレスに接続する。
- 悪意のあるファイル「jquery-3.3.0.min[.]js」を実行可能ファイルのメモリロケーションにダウンロードする。
- jQuery ファイルに埋め込まれた悪意のあるシェルコードにジャンプして、ステージ 3A の実行を開始する。
悪意のある jQuery ファイル:
jQuery ファイルを実行可能ファイルのメモリにダウンロードして、指定されたオフセットにジャンプするステージ 2A の Metasploit シェルコード:
ステージ 3A:デコーダシェルコード
悪意のある jQuery ファイルには、デコーダシェルコード(ステージ 3A)と最終的な Cobalt Strike ビーコン DLL が含まれています。ただし、ビーコン DLL は XOR でエンコードされています。デコーダシェルコードは、ドロッパプロセスのメモリ内で最終的なペイロードをデコードして実行する役割を担っています。
最終的な RAT ペイロードをデコードするデコーダシェルコード:
ステージ 3B:Cobalt Strike ビーコン
最終的な RAT ペイロードは、実際には Cobalt Strike ビーコンです。デコーダシェルコード(ステージ 3A)はビーコン DLL をデコードした後、DllEntryPoint ではなく、メモリ内の MZ の先頭にジャンプします。ローダルーチン(およびエクスポートされるサブルーチン)のアドレスを計算し、そこにジャンプすることが目的です。ローダルーチンは、ドロッパプロセスのメモリ内で Cobalt Strike ビーコン DLL の反射型 DLL 読み込みを実行します。
反射型ローダのアドレスを計算してジャンプする、ビーコンのベースイメージ以降のコード(ebx コールを使用):
ローダルーチンはメモリ内で DLL のセットアップ(インポートの再構築やベースリロケーションなど)を完了すると、ビーコンの DllEntryPoint(または DllMain)にジャンプし、最も重要な感染の最終ステージ(ビーコンの実際の RAT コンポーネント)を実行します。
実際に使用されている設定
Cobalt Strike ビーコンは、フレームワークの「.profile」ファイルで指定されている設定を使用します。設定では悪意のあるペイロード(ビーコンバイナリ)の以下のような特性が記述されています。
- C2 設定
- 通信プロトコル
- プロセスインジェクションの方法など
ビーコンバイナリによる攻撃では、正規の jQuery 要求を装ったプロファイルが使用されます。この攻撃で最も多く見られる設定は、次のとおりです。
- ビーコンタイプ:HTTP
- CnC URL リソースの場所:/jquery-3.3.1.min.js
- HTTP Post の場所:/jquery-3.3.2.min.js
- ユーザエージェント:Mozilla/5.0(Windows NT 10.0; Win64; x64)、AppleWebKit/537.36(Gecko などの KHTML)、Chrome/74.0.3729.157、Safari/537.36
- HTTP Get メタデータ:
Accept: text/html,application/xhtml+xml,application/xml;q=0.9,*/*;q=0.8
Host: code.jquery.com
Referer: http://code.jquery.com/
Accept-Encoding: gzip, deflate
__cfduid=
Cookie - HTTP Post メタデータ:
Accept: text/html,application/xhtml+xml,application/xml;q=0.9,*/*;q=0.8
Host: code.jquery.com
Referer: http://code.jquery.com/
Accept-Encoding: gzip, deflate
__cfduid - アイドル DNS IP:74[.]125.196.113 (google[.]com)
- 生成されるプロセス:
◦ %windir%\syswow64\dllhost.exe
◦ %windir%\sysnative\dllhost.exe - プロセスインジェクションの設定:
◦ ntdll:RtlUserThreadStart
◦ CreateThread
◦ NtQueueApcThread-s
◦ CreateRemoteThread
◦ RtlCreateUserThread
機能
攻撃に使用される Cobalt Strike ビーコンはさまざまな機能(コマンド)をサポートしています。以下に例を挙げます。
- インジェクションを通じ、標的のプロセスで任意のコードを実行する
- 感染したエンドポイントで任意のコマンドを実行する
- ファイルをダウンロード・アップロードする
- 他のユーザになりすます
- ファイルの列挙・コピー・削除・タイムスタンプ改ざんを行う
- Windows レジストリを変更・検索する
- 順応性のある jQuery CnC プロファイルを使用して正規のトラフィックを偽装する
感染は以下の連鎖的プロセスに沿って進行します。
Pastebin の使用:
この攻撃では、Metasploit ダウンローダシェルコード(ステージ 2A)のホスト場所として pastebin[.]com が極めて頻繁に利用されます。Pastebin でホストされるシェルコードは、ゲストアカウントで作成されたコードか、以下のアカウントを含む 5 つの登録済みアカウントによって所有されているコードのいずれかです。
- hxxps://pastebin[.]com/u/r_ajeevshikra
- hxxps://pastebin[.]com/u/ra_jeevshikra
- hxxps://pastebin[.]com/u/raj_eevshikra
- hxxps://pastebin[.]com/u/raje_evshikra
- hxxps://pastebin[.]com/u/rajeev_shikra
攻撃者が運用する Pastebin アカウント:
Pastebin でホストされている、Base64 形式でエンコードされた Metasploit ダウンローダシェルコード(ステージ 2A):
Python コンポーネント
この脅威では、Python ベースのモジュール(pyinstaller 実行可能ファイル)も発見されています。これらのモジュールは別のキャンペーンで使用されていたか、この攻撃を通じて Cobalt Strike ビーコンにより展開されたものと考えられます。Talos が発見した 2 つの Python モジュールには次の機能があります。
- システムの初期情報を収集して C2 サーバに送信する
- 感染したシステムからログイン情報を抽出してコンソールに出力する
Python モジュールのシステム情報収集機能:
もう 1 つの Python モジュールは、以下のログイン情報をエンドポイントから盗み出していました。
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Opera
- Mozilla Firefox
- Wi-Fi ログイン情報
攻撃に使用されるログイン情報窃盗モジュール(一部を抜粋):
攻撃の進化
Metasploit シェルコードをインストルメント化した後に最終的なペイロード(Cobalt Strike ビーコン)を実行するケースが複数の亜種で確認されています。
本セクションでは、攻撃の進化と、その過程で追加・変更された機能について説明します。
4 月(2018 年):ドロッパを使わない最初の亜種
最初に発見された亜種では、まだドロッパは使われていませんでした。脅威は、悪意のあるマクロを組み込んだ Maldoc により開始されます。ディスクにドロップされるペイロードは「.crt」ファイルです。悪意のあるマクロが「certutil」を使用して .crt ファイルをデコードし、後続ステージのペイロードとなるバイナリ(実行可能ファイル)を取得して、標的のエンドポイント上で実行します。
マクロが実行するペイロードは、ドロッパではありません。最初期の亜種は、中間段階のドロッパにより最終段階のビーコンをエンドポイントにダウンロードして実行するという流れをたどりません。
悪意のあるマクロがエンドポイント上でデコードして実行するバイナリは、SMB ベースの単純な Cobalt Strike ビーコンです。2019 年 9 月ごろまで Maldoc から同じ SMB ビーコンが見つかっています
2019 年 5 月:Cobalt Strike マクロ
2019 年 5 月ごろ、攻撃者は 、Cobalt Strike によって生成される VBA マクロベースのステージャのテストを開始します。連鎖的攻撃プロセスは、マクロを埋め込んだ Maldoc により開始されます。マクロには、ハードコーディングされた MSF ダウンローダシェルコード(ステージ 2A)を通常の 32 ビットプロセスに挿入するコードが含まれています。
rundll32.exe にシェルコードを挿入するマクロコードは、ローカル チーム サーバ 192[.]168.146.137/eKYS と通信して感染テストを実行します。
2019 年 9 月:テストサンプルと埋め込み MSF シェルコード
2019 年 9 月、攻撃者は、次段階(ステージ 2A)の新しいモジュールを組み込んだカスタムドロッパの実験・テストを開始します。新しいモジュールは Metasploit ダウンローダシェルコードです。シェルコードはテストサンプルに埋め込まれ、ローカル IP アドレスに接続して第 3 ステージのペイロード(ステージ 3x)をダウンロードします。この時期に発見されたドロッパが最初に発見された IndigoDrop の亜種です。
ドロッパ内でローカル IP に接続する Metasploit ダウンローダ:
9 月2019 年 9 月:サンプルと埋め込み MSF シェルコードが本格稼働
2019 年 9 月には IndigoDrop 攻撃の構造が定まり、IndigoDrop の拡散が始まりました。ドロッパは初期のテストサンプルをベースとしています(2019 年 9 月にも新しいテストサンプルが作成されています)。また、MSF ダウンローダシェルコードも同様に埋め込まれています。この段階からドロッパの仕様が変更され、攻撃者の運用するパブリック IP に接続して第 3 ステージのペイロードがダウンロードされるようになります。
2019 年 9 月:MSF シェルコードから Python ダウンローダに移行
2019 年 9 月の終わりごろから攻撃者の感染戦術が変わり、Python に加えて実行可能ファイルベースのダウンローダ/ドロッパが使われ始めます。
当時のドロッパは次の特徴を持つマルチステージドロッパでした。
- 実際のドロッパは悪意のある実行可能ファイルです。
- 埋め込み DLL を抽出してディスクにドロップします。
- その後、exe を使用して DLL を有効化します。
- DLL の役割は、攻撃者の運用するサーバから第 3 ステージのペイロードをダウンロードして実行することです。
- DLL はdll ライブラリを使用して最小限の Python コードを実行します。
以前のドロッパでは埋め込み型の MSF シェルコードが使用されていましたが、この時点のドロッパでは、攻撃者が制御または運用するサーバでシェルコードがホストされています。
Python ライブラリによって実行されるダウンローダの Python コード:
Base64 からデコードされた Python コード:
10 月2019 年://Pastebin の導入
2019 年 10 月には、MSF ダウンローダシェルコード(ステージ 2A)が pastebin[.]com でホストされるようになります。同時期に作成された IndigoDrop サンプルでは、レジストリと Windows の Startup フォルダを使用して別の感染コンポーネント(通常は「%userprofile%\AppData\Local\Microsoft\svchost.exe」)を常駐させる機能が追加されています。
Pastebin から MSF シェルコードをダウンロードする IndigoDrop:
2019 年 10 月下旬から現在:複数の Pastebin の使用と感染対策チェック
Pastebin が有用であると確信した攻撃者は、複数の Pastebin を使用して MSF シェルコードをダウンロードするように IndigoDrop の実装をアップグレードしました。Pastebin を複数使用するようになったのは、万一いずれかの Pastebin が削除されても残りの Pastebin をバックアップとして使用するためです。攻撃者は Pastebin が削除された場合のバックアップになるダウンロードサーバも運用し、Pastebin と組み合わせて使用しています。
最近の IndigoDrop インスタンスでは、連鎖的感染プロセスに(前述の)感染対策チェックも追加されています。
IndigoDrop サンプル内で Base64 形式にエンコードされた Pastebin と攻撃者のダウンロード URL:
下図に攻撃の進化の過程を示します。
まとめ
今回の調査結果から、攻撃者が複数のツールと手口を使い、非常に強力な連鎖的攻撃プロセスを実装している様子が伺えます。カスタムツール(IndigoDrop) からカスタマイズ可能な攻撃ツール(Cobalt Strike ビーコン)まで、多様な感染アーティファクトが使われています。攻撃者はパブリックサーバとプライベートサーバの両方で悪意のあるペイロードをホストしていますが、最近ではパブリックサーバのみを使う傾向が高まっています。
軍事書類を装った Maldoc(おとり)が使われるケースでは、文書の内容から、南アジアの政府機関や軍組織が標的とされていることが伺われます。また、Maldoc に本物のコンテンツが含まれていることから推測すると、標的の興味・関心を引くために、攻撃者が本物の公開文書をコピーして RAT を組み込んでいる可能性が高いと考えられます。
これまでに発見された亜種の分析結果からは、短期間で TTP を進化させられる攻撃者の能力の高さが伺い知れます。同じ攻撃者によるキャンペーンは、2018 年 4 月に初めて見つかってから今日に至るまで着実に進化し続けています。新しいモジュールや IndigoDrop の亜種を次々に考案してテストし、実用化している様子から見ると、攻撃者は極めて意欲的で俊敏な集団のようです。Cobalt Strike のような攻撃フレームワークを使用していることから、カスタマイズ可能な独自開発のアーティファクトでマルウェアの機能を急速に拡張しようとしていると推測されます。
今日のマルウェアによる連鎖的攻撃プロセスは、複数のステージや複数の運用エンティティで構成されているのが一般的です。アーティファクトやエンティティは、ローカルでホストされている場合もあれば、リモートサーバでホストされている場合もあります。たとえば本稿で取り上げた攻撃では、ローカルコンポーネント(IndigoDrop)の実行時にリモートサーバから複数のシェルコードがダウンロードされて、連鎖的攻撃プロセスがインストゥルメント化されます。したがって、ネットワークベースの脅威検出だけでなく、システム動作分析やエンドポイント保護も組み合わせてセキュリティを補完することが極めて重要と言えます。
カバレッジ
今回の脅威は、以下の製品で検出してブロックすることが可能です。
Advanced Malware Protection(AMP)は、記事中で説明したマルウェアの実行を阻止するのに最適です。次のスクリーンショットは、AMP がこの脅威からお客様を保護する様子を示しています。こちらから AMP を無料でお試しいただけます。
Cisco クラウド Web セキュリティ(CWS)または Web セキュリティアプライアンス(WSA)の Web スキャンは、悪意のある Web サイトへのアクセスを防止し、上述したような攻撃で使用されるマルウェアを検出します。
E メールセキュリティは、攻撃の一環として攻撃者が送りつける不正な電子メールをブロックします。
次世代ファイアウォール(NGFW)、次世代侵入防御システム(NGIPS)、および Meraki MX などのネットワーク セキュリティ アプライアンスは、今回の脅威に関連する悪意のあるアクティビティを検出します。
Threat Grid は、悪意のあるバイナリを特定し、すべてのシスコ セキュリティ製品に保護機能を組み込みます。
Umbrella(シスコのセキュア インターネット ゲートウェイ(SIG))は、社内ネットワークの内外で悪意のあるドメイン、IP、URL への接続をブロックします。
特定の環境および脅威データに対する追加の保護機能は、Firepower Management Center から入手できます。
オープンソースの Snort サブスクライバルールセットをお使いであれば、Snort.org で購入可能な最新のルールパックをダウンロードすることで、最新状態を維持できます。
Cisco AMP ユーザは、Orbital Advanced Search を使用して複雑な OSquery を実行し、エンドポイントが MedusaLocker などの脅威に感染しているかどうかを確認できます。類似の脅威に対応する OSquery の具体例については、以下をクリックしてください。
侵入の痕跡(IOC)
本稿で取り上げた脅威には、以下の IOC が関係しています。
Maldoc のハッシュ
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ドロッパのハッシュ
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Python モジュールの実行可能ファイル
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Cobalt Strike ビーコンのハッシュ
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ビーコンを含む、悪意のある jQuery ファイル
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Maldoc 配布 URL
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Cobalt Strike ビーコンの CnC URL
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IndigoDrop の感染対策チェック
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TyLbns
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本稿は 2020 年 6 月 22 日に Talos Group のブログに投稿された「IndigoDrop spreads via military-themed lures to deliver Cobalt Strike」の抄訳です。