Cisco Talos では Microsoft Excel でリモートでコードが実行される脆弱性を新たに発見しました。Microsoft 社は月例のセキュリティ更新プログラムでこの脆弱性を公開しています。この脆弱性は、Microsoft Office 2000 で導入された「MicrosoftÆ Office HTML および XML」形式を処理するコンポーネントに存在します。巧妙に細工された XLS ファイルにより、Use After Free の脆弱性が引き起こされ、リモートでコードを実行される可能性があります。Microsoft 社は今月のセキュリティ更新プログラムでこの脆弱性のパッチをリリースしています。詳細については、こちら をご覧ください。
Cisco Talos は情報開示方針に従って Microsoft 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
脆弱性の詳細
Microsoft Office Excel の WorksheetOptions コードの実行による脆弱性(TALOS-2019-0886/CVE-2019-1448)
Microsoft Office の mso.dll にエクスプロイト可能な Use After Free の脆弱性が存在します。この脆弱性を突いた XLS ファイルを開くと Use After Free が引き起こされ、リモートでコードを実行される危険性があります。攻撃者は、この脆弱性を狙った不正なファイルを攻撃対象者に送り付ける必要があります。
詳細は、こちらからアドバイザリ全文をお読みください。
脆弱性が確認されたバージョン
Talos の実施したテストでは、Microsoft Office Professional Plus 2016 x86 と Microsoft Office 365 ProPlus x86 がこの脆弱性の影響を受けることを確認しています。
カバレッジ
脆弱性のエクスプロイトは、以下の SNORTⓇ ルールにより検出可能です。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
Snort ルール:51123、51124
本稿は 2019年11月12日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Remote code execution vulnerability in Microsoft Excel」の抄訳です。