先日、 Interop Tokyo 2018 が終了いたしました。今年は新しい試みとして、「Cisco/Netrounds」という 2 社共同でのブースを出展しました。ブースにお越しいただきました皆様、どうもありがとうございました。
今回の Interop Tokyo 2018 では、ShowNet に Cisco NSO と Netrounds をコントリビュートしています。ここではその内容について簡単にご紹介いたします。
Netrounds
「Netrounds」とは、聞きなれない方も多いと思いますので、まずはこちらから紹介します。Netrounds はスウェーデンを拠点とした会社で、ネットワークの品質を可視化する製品を提供しています。この「Netrounds」という言葉は会社名と製品の両方を兼ねています。
製品のコンセプトはとても簡単で、下記 2 つコンポーネントで構成されています。
- NCC(Netrounds コントロール センター)
- TA (テスト エージェント)
ネットワーク内に TA を配置し、その TA 間や、TA とルータの間でテスト トラフィックを送受信します。このように、ネットワーク内に実際にテスト トラフィックを流し、品質をテストする手法を「アクティブ テスト」と呼びます。
この TA は、一般的なサーバだけでなく、IOS-XE オープンサービスコンテナ内にも配置できます。今回の Interop Tokyo 2018 では、ホール内に設置された各 POD に ISR4000 を配置し、そこに TA をインストールすることで、フルメッシュの監視を行いました。
Cisco NSO
次に Cisco NSO(Network Services Orchestrator)について紹介します。Cisco NSO は、マルチベンダーのネットワークをモデルによって抽象化し共通した API を提供することで、マルチベンダー ネットワークのオーケストレーションを実現します。これにより、ベンダーを気にしないネットワークの設定管理作業が可能になります。
今回の Interop Tokyo 2018 では、Cisco NSO を eBGP peering 設定に使用しています。
Cisco NSO はマルチベンダー製品に対応しているため、シスコの機器だけでなくサードベンダーの機器も管理し、共通した API を上位ポータルに提供しています。
Orchestrated Assurance
今回、シスコと Netrounds で共同のブースを出展いたしましたが、これは Orchestrated Assurance という共同のソリューションをご紹介するためというのも理由の 1 つです。このソリューションでは、ネットワークの設定作業を統一する Cisco NSO と、ネットワークの品質を可視化する Netrounds を組み合わせることで、ネットワークに対する新規サービス展開と品質監視を同時に管理することができます。
また、監視された品質に問題があれば、それをトリガに Netrounds からシスコ NSO に通知し、トラフィックを迂回するといったセルフヒーリングも実現できます。詳しくはぜひ Orchestrated Assurance の Web サイトでご確認ください。
参考リンク
IOS-XE オープンサービスコンテナ
https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/products/collateral/routers/asr-1000-series-aggregation-services-routers/q-and-a-c67-737653.pdf
Orchestrated Assurance (英語)
https://www.netrounds.com/oa/