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エージェント型 AI の最前線を切り拓く

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この記事は、Chief Product Officer ,  President である Jeetu Patel によるブログ「 Navigating the Frontier of Agentic AI 」( 2026年 6月 2日 )の抄訳です。

 

毎年、Cisco Live U.S. で、世界を支えている人たちと交流する時間を過ごしています。病院、送電網、銀行、航空会社、政府機関を支える IT チームや、午前 2 時に呼び出されるオペレータたち、1 日たりとも休まず活動し続ける敵と闘うセキュリティチームなどが参加しています。

今年はこれまで以上に差し迫った状況にあります。この 18 ヵ月間で、私たちの事業環境は過去 10 年間よりも急速に変化しました。そうした状況において、エージェント型 AI はあらゆる企業にとって重大な影響を及ぼしています。結局のところ、エージェントのすべてのアクションは、ルーティングの課題であり、信頼に関する判断であり、テレメトリのイベントとなっています。

シスコはその点に力を注いでいます。

 

ネットワーキングのスーパーサイクルに突入している

私たちは、インテリジェントなチャットボットの時代から、エージェントが人間の代わりに自律的に行動するエージェント型 AI の時代へと移行しつつあります。この変化は単なる段階的なアップグレードではありません。インフラを全面的にリファクタリングする必要があります。

多くの人は、今でも AI をソフトウェアのようにとらえています。それは正しくありません。SaaS アプリは、人がクリックするのを待っています。エージェントはそうではありません。エージェントは、推論、行動、フィードバックをマシンの速度で、途切れずに繰り返します。それにより、持続的なインフラ需要とトラフィックを前例のないレベルで生み出しています。

その結果、エージェント型 AI は単に計算処理能力やメモリに制約されるだけではありません。これまでにないような形で、ネットワークの制約を受けています。AI トラフィックに関するシスコの最新の調査結果がこれを具体的に示しています。エージェント型 AI が登場していない場合、企業の WAN トラフィックは今後 10 年間でおよそ 2.5 倍に増加すると予測されていました。エージェント型 AI の登場により、その数は約 9 倍に跳ね上がります。それですら、控えめな数字かもしれません。

単一のエージェント型タスクは、同等の作業を行う人間に比べて、450% も多くのトラフィックを生成します。そのうちの約 70% が推論です。また、現在、AI フローの 10% 近くが、ダウンストリームよりもアップストリームへより多くのデータを伝送しています(それに対し、一般的な Web トラフィックの場合は 0.5% ほどです)。これは、コンテキストが絶えずモデルに戻ってくるためです。

その違いが、ネットワーキングのスーパーサイクルを生み出しています。そして、ネットワークは現在世界中で構築されているあらゆる AI インフラストラクチャの中心なので、ネットワークと、それが接続するシステムを管理するためのまったく新しいアプローチが必要とされています。

 

Cisco Cloud Control の紹介

この記事では、Cisco Cloud Control をご紹介します。これは、シスコの製品ポートフォリオ全体におけるあらゆる IT 管理機能を単一の運用環境に統合した初のプラットフォームです。コンピューティング、データセンター ネットワーキング、オフィスネットワーキング、セキュリティ、オブザーバビリティ、コラボレーション、サードパーティとの統合を、1 回のログインで、1 つの共有ビューで実現します。設計の原則は、高度化を犠牲にすることなく、シンプルさを追求することです。

重要な点として、運用全体から得られる豊富なテレメトリ(ネットワーク、オブザーバビリティ、セキュリティ、コラボレーションなど)はすべて Cloud Control に集約されるため、人間とエージェントが、タスクを切り替える際にコンテキストを失うことなく、全資産を通じて同じ情報に基づいて作業することになります。

Cloud Control は単なる製品ではありません。シスコの現在の姿を表しています。この 2 年間で、この会社を再構築しました。私たちは、それぞれ独自のインターフェイスとデータモデルを持つ個々の製品の集合体から、すべての製品が互いの機能を強化し合うプラットフォームに移行しました。

真のプラットフォームと同様に、Cloud Control は既存のスタックと連携していて、すでに構築されているものを取り除くように求めることはありません。また、2 つの環境を内部に備えた、Cloud Control Studio と呼ばれるカスタマイズエンジンを通じて、オープンなエコシステムを活用できるよう設計されています。

独自のポリシーやワークフローに合わせたエージェントを構築する Agent Builder は、ネイティブなコネクタやオープンな Model Context Protocol(MCP)を通じて、AWS、Google、Microsoft、ServiceNow などのサードパーティ製ツールとエージェントを連携させることができます。さらに、App Builder は、OpenAI Codex をはじめとする組み込みのエージェント型コーディングアシスタントを使用して、自然言語のプロンプトからアプリケーションを作成および公開することができます。Studio で構築されたすべてのコンテンツは、その後 Cloud Control Marketplace に公開できます。

Cloud Control については、まだ学ぶべきことがたくさんあります。こちらをご覧ください。また、職場の最も重要かつ一般的なネットワークワークフローに、AgenticOps の新しい機能をどのように導入しているかについては、こちらでご確認ください。

Cloud Control は現在、米国で提供が開始されていて、今年後半には世界各国で提供される予定です。

 

Mythos がチャットに登場:すべてが変わる

インフラストラクチャで見られる変化よりもさらに抜本的な変化となり得る唯一の点は、AI がサイバーセキュリティに革命をもたらしていることです。AI が、従来のスキャンでは何十年も見つけられなかったものを数時間で発見できるようになれば、これまでの場当たり的なモデルは終わりを告げます。インフラストラクチャのセキュリティを確保するためには、まったく新しい運用モデルが必要です。

シスコは、Anthropic の Project Glasswing および OpenAI の Daybreak に、両プロジェクトの創設パートナーとして参加しました。なぜなら、私たちは唯一の成功できる対応は先手を打つことだと信じているからです。それは、敵が行動を起こす前に、自社製品に対してストレステストを実施するというものです。私たちは、世界最高性能の AI 脆弱性検出ツールを使用して、まず自社の問題を特定し、修正しています。そして、その強みを自分たちだけのものにしておくつもりはありません。最近オープンソース化された Foundry Security Spec を通じて、すべての防御担当者は、自社の AI を活用したセキュリティ評価において同等の厳格な基準を適用することができます。

Cisco Live では、Live Protect をはじめとして、新たな攻撃のペースに対応したツールや防御策の開発にどのように取り組んでいるかを紹介しました。これはシスコ製品のデジタル免疫システムとして機能し、補完コントロールを使用して、実行時に脆弱性が悪用されないよう保護します。パッチの適用も、再起動も、メンテナンス時間も必要ありません。

現在、N9000 シリーズ スイッチで利用可能となった Live Protect は、今後数ヵ月のうちにシスコのポートフォリオのさらに多くの製品へと展開される予定です。まずは、キャンパスおよびブランチ向けのスマートスイッチから導入を開始し、年内にセキュアルータの導入を予定しています。

最終的に、この新しい防御方式は Cisco Cloud Control においてリアルタイムで機能します。これは、Mythos 後の世界におけるコマンドセンターになります。脆弱性の全体像を把握し、セキュリティポリシーを管理し、Live Protect などの保護策を必要な時に導入できる一元的なプラットフォームです。

Live Protect や Hybrid Mesh Firewall から、現在組織内で稼働している AI エージェントを保護し、セキュリティ対策を施すまで、当社のすべてのセキュリティニュースをこちらでご確認ください。

 

プラットフォームの優位性が意味するもの

特定の製品に、シスコのアプローチが他と異なる点があるわけではありません。それらすべての根底にあるアーキテクチャにあります。シスコは独自のハードウェアを製造し、それを搭載するシステムを設計し、そこで動作するソフトウェアを開発し、これらすべてを包括的に監視するセキュリティとオブザーバビリティを提供しています。

開発するすべての製品は、互いの機能を強化し合うように設計されています。稼働するシスコ製品が増えるほど、プラットフォームの価値はさらに高まります。すべての製品を稼働する必要はありません。お客様の環境はベンダーが混在していて、今後もその状況は変わらないでしょう。しかし、シスコの仕事は円滑に機能させることであり、置き換えることではありません。

これこそが、私たちが言うプラットフォームの優位性が意味するところです。そして今週、それがどれほど強力になり得るかを目にしていることでしょう。

Authors

中村 光宏

セキュリティ事業

SE本部長

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