みなさん、こんにちは!
シスコでは、 2024 年 1 月に CDAN イベント「触れて、見て、手話 コミュニケーション」をテーマに社内イベントを開催し、約 30 名がオンサイトで参加しました。
CDAN とは?
CDAN とは、Connected Disabilities Action Network の略称。シーダンと読む。障がいのある社員や障がいがあるご家族を持つ社員が、会社と社会に適応しやすいインクルーシブな環境づくりを目的として設立された有志の社員コミュニティです。※ CDAN に関する詳細はこちら
イベント概要は?
このイベントでは、東京盲ろう者友の会 理事長の藤鹿一之様をお招きし、視覚と聴覚の両方に障害のある「盲ろう者」について学びました。ろう当事者で手話講師をされているシスコ社員 杉原大介さんの日本手話講座もはさみながら、参加者は視覚情報を遮断し「手書き文字」や「指点字」、「触手話」の疑似体験を通して盲ろう者の不安や困りごと、情報伝達の難しさ、コミュニケーション手段を知ることができ、有意義な 2 時間となりました。
「盲ろう者」は全国に約 1 万 4000 人
みなさんは、目と耳の両方に障害がある「盲ろう者」に会ったことがありますか?
盲ろう者とは、目(視覚)と耳(聴覚)の両方に障がいがある状態をいいます。オープニングで CDAN スポンサー竹内太郎さんからお話があったように、盲ろう者の方は全国に 1 万人以上いると推計されています。
盲ろう障害は、目と耳という人間の主要な 2 つの感覚機能に障害を併せ持つため、情報入手・コミュニケーション・移動など、さまざまな場面で困難が生じます。したがって、「盲ろう」という障害の独自性に応じた支援が必要になります。
認定 NPO 法人東京盲ろう者友の会「知ってください盲ろうについて」(2019 年, P2)
シスコ社員による手話講座
杉原大介さんは手話を第一言語とするろう者です。シスコでは本業のかたわら、日本手話教師センターで講師をされていらっしゃいます。まず最初に、杉原先生から、一般的な苗字である「田中」「木村」「山本」「佐藤」などの名前の表現を教わりました。
Webex ボードにはイラストが描かれ、簡単な挨拶「朝」「昼」「夕方」「夜」といった手話表現から「おはよう」「こんにちは」「おやすみ」、そして朝昼夜関係なく使える挨拶の手話を教わりました。年上の人に対しては少し肩をすぼめて表現をするなどのコツもあるそうです。
手話が 1 つの言語として認められていることをふまえて、「日本語対応手話」と「日本手話」の違いや、聴覚障害といっても、生まれつき聞こえない人、加齢、病気や事故などが原因で途中で聞こえにくい・聞こえなくなった人もいることから手話といっても 2 通りあり、いつ聞こえなくなったか、聞こえなくなってからどのようなコミュニケーションで生活してきたかによってその人が望むコミュニケーションが異なるということをお話されました。
見えなくて聞こえなくても社会参加ができる
そして、第二部は、東京盲ろう者友の会 理事長の藤鹿一之先生による講演です。
藤鹿先生の生い立ち、目だけでなく耳も聞こえなくなった 20 代後半の時に人生もう終わりだとひきこもり状態だった時に支援団体と出会い、人生が 180 度変わったこと、そのあとは海外旅行をはじめいろんなことにチャレンジできるようになったこと、全く見えず全く聞こえない状態では、移動がいかに困難か、また情報を入手することの難しさ、コミュニケーションの困難さがある中、通訳介助者のおかげで、社会参加が可能になるというお話をテレビ番組収録の際のエピソード交えて、時折、会場内に笑いが起きるほど、ユーモアな魅力もたっぷりにお話しされました。
そのあと、コミュニケーション体験として、参加者は 2 人 1 組になり、一人がアイマスクを着用して盲ろう役になって、もう一人は通訳・介助者役でアイマスクも着用しない、体験中は声を発しないというルールを設け、ゲーム感覚で触手話、指点字、手書き文字の体験をしました。
終始なごやかな雰囲気で進行し、最後は藤鹿先生に各自が触手話、指点字、手書き文字で挨拶をするという、2 時間があっという間に感じるほど充実した有意義な時間となりました。
以下、参加者の声をご紹介(一部抜粋)
“全盲ろうの方と初めてお会いし、指点字というコミュニケーション手段があることを知りました。”
“盲ろう者の方の文字を指で読み取る方法が初めて知りました。ピアノを弾いているようで、すごい才能に思えました。”
“手話講座では手話が日本語に根付いて作られていること、また表情含めて言葉なのだと知ることができ学びが多い時間でした。
“目も見えず、耳も聞こえない方は、情報を入手するのが非常に困難だということが盲ろうのゲームをやって、とても不自由であることが分かった。”
“盲ろう者の方の文字を指で読み取る方法を初めて知りました。
”盲ろう者の方々の疑似体験や手話講座に触れて、手話や指点字に興味を持つことができるようになりました。体験型のイベントでとても充実していました。”
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