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Interop Tokyo 2023 レポート(1) – モニタリング –

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2023年6月14日から16日まで幕張メッセにて、Interop Tokyo 2023 が開催されました。今年もシスコは ShowNet に全方位から貢献し、多くのシスコソリューションを活用していただきました。シスコからどのようなソリューションを提供したかについてはこちらをご覧ください。

今回はシスコからモニタリングソリューションとして提供した Cisco ThousandEyes と Crosswork Cloud について、実際にどのように活用していただいたかについて紹介します。

Cisco ThousandEyes

Cisco ThousandEyes はEnterprise Agentを Catalyst 9300、会場内に設置されたOpenblocksや仮想マシン、遠隔地のクラウドに展開することで複数ポイントからの経路の監視を実現させました。また Windows PC に Endpoint Agent をインストールして ShowNet の Wi-Fi 環境を随時監視することで、品質向上に役立つデータを取得します。このように ThousandEyes は、エージェントのアクティブ監視により、ShowNet からクラウド、そしてインターネットを隅々まで、ネットワークやサーバーの状況をリアルタイムに検出し、可視化させ、運用へ役立てています。

ShowNet では、下図のように ThousandEyes のエージェントをあらゆる箇所に設置しました。

ShowNet への ThousandEyes エージェントの設置箇所

ShowNet への ThousandEyes Agentの設置箇所

Interopの会期中は設置したエージェントから InteropのWebサイトやエージェント間で定期的にテストを実行することでサーバーだけじゃなく経路の監視を実施していました。下図では、ShowNet の Catalyst 9300 や HyperFlex 上の仮想マシン、Interop 展示会場に設置した Openblocks やクラウドから Interop のWebサイトへの監視を実施しています。赤い丸の部分ではパケットロスが多いことを示しており、赤い線は遅延が大きいことを示しています。このように Cisco ThousandEyes を活用することで単純な死活監視だけではなく、何か問題が発生した際に原因箇所を絞り込む時間の短縮に貢献しました。

エージェントからInterop HPの監視

 

さらに ThousandEyes ではアクティブ監視だけではなく、SNMP でデバイスの情報を収集することでパッシブ監視も実現しました。下図は Catalyst 9300 にインストールした Enterprise Agent が、ShowNet のネットワーク機器から SNMP によって情報を収集した際の GUI です。SNMP で収集した情報を元に、ThousandEyes が ShowNet のネットワーク図を自動で作成しています。ネットワーク図を作成するだけではなく、物理インタフェースの情報やデバイスの CPU 値等も監視することが可能で、アクティブ監視、パッシブ監視の両方を使用して網羅的な監視を実現しました。

SNMPによるデバイスのモニタリング

今回の新たな試みとして、従来のダッシュボードで監視している情報を可視化するだけでなく、OSS の可視化ツールである Grafana と連携した状態監視も実施しました。Grafana を活用することで各ユーザーがダッシュボードをカスタマイズして監視することが可能となり、さらには ThousandEyes 以外の監視ソリューションを利用している場合に、Grafanaで統合的な監視を実現できます。

ThousandEyesによる監視情報をGrafanaで可視化

ThousandEyesによる監視情報をGrafanaで可視化

Crosswork Cloud

Crosswork Cloud はインターネット経路およびピアリングトラフィックの分析・可視化ツールとして、Crosswork Network Insights と Crosswork Traffic Analysis という2つの SaaS サービスを提供しています。今回は Crosswork Network Insights についてご紹介します。

Crosswork Network Insight GUI

Crosswork Network Insights は、BGPmon の後継サービスで、世界各地の 600以上のルートコレクターからの BGP のアップデートをリアルタイムでモニタリングし、数秒以内に経路ハイジャックやルートリークなどの経路イベントをアラートします。また Path Topology ツールで、経路ハイジャック前後の経路伝搬状況を視覚的に確認・比較することもできます。経路データは 3ヶ月間蓄積されるため、様々な条件で、過去の重要なイベントを後から調査することが可能です。Interop の会期中は、右図のように ShowNet に関する BGP アップデートを可視化し、予期しない経路イベントを検知できるように備えていました。

 

以上、ShowNet モニタリングでの弊社ソリューションの活用内容についてご紹介しました。

Authors

Keita Shimada

Associate Systems Engineer

Japan Enterprise Sales

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