この記事は、Customer Solutions Marketing SVP である Rebecca Stone によるブログ「Simplify your network experiences: Insights from the 2022 Gartner® Magic Quadrant™ for SD-WAN」(2022/9/22)の抄訳です。
WAN プラットフォームをシンプルにして、現在と将来のエクスペリエンスをより良いものに。
「変化」という言葉は、私たちの現実そのものとなりました。私たちの働き方、暮らし方、つながり方は、これまでには考えられなかったペースで変化し続けているため、IT 部門がこれについていくのは非常に困難です。急速な進化により、IT エコシステムが断片化され、ますます複雑になっており、多くの場合持続可能ではありません。
組織としては、プラットフォームをシンプルにし、今日のユーザーエクスペリエンスをより良いものにすると同時に、将来のエクスペリエンスにも備えておきたいものです。では、そのためにはどうすればよいのでしょうか。
ネットワーキングに関して、IT リーダーはインフラストラクチャを総合的に見る必要があります。組織には、それぞれ独自のシステム、基準、課題があるため、すべての組織が他とは異なるネットワーキング ソリューションを必要としています。
シスコでは、パートナーやお客様と緊密に協力して、グローバルなサプライチェーンの問題、不確実な地政学的・経済的情勢、絶え間ないテクノロジーの移行に適応できるよう支援を行ってきました。パートナーシップのおかげで、シスコのロードマップと実行は早まりました。ただそれよりも重要なことは、お客様が独自の卓越したネットワーク エクスペリエンスを提供するための支援ができたことです。
シスコはこのたび、Gartner の 2022 年 Magic Quadrant SD-WAN 部門(旧 WAN エッジインフラストラクチャ部門)でリーダーに選出されました。また、2022 年 Gartner ® Peer Insights™ Customers’ Choice WAN エッジインフラストラクチャ部門にも選ばれています。シスコの SD-WAN ソリューションは、今年の Magic Quadrant で、あらゆる業種、あらゆる規模の組織の幅広いユースケースに対応できるとの評価も受けています。
“ネットワーキングを担当する I&O リーダーは、支店やリモートワーカーをアプリケーションや企業が拠点を置く別の場所に接続できる製品を選択しています。企業のサイトをクラウドワークロードに安全に接続するには、SD-WAN に加え、セキュア アクセス サービスエッジ(SASE)を選ぶことがますます重要になってきています”
— Gartner、2022 年 Magic Quadrant SD-WAN 部門
なぜ重要なのか
今日 IT 部門が下す決定のすべてが、将来のユーザーエクスペリエンスに影響します。そのためリーダーは、長期的な成功を念頭に置いて選択を行う必要があります。アナリストのランキングは、革新的なパートナーを特定するための有用なツールであり、意思決定にも役立ちますが、それだけを選択の根拠とすべきではありません。SD-WAN パートナーを選択する際には、ハイブリッドワーク、セキュリティ、俊敏性、このすべての機能を考慮することが重要です。
ソフトウェアを通じてエクスペリエンスをすばやく向上
ハイブリッドワークのエクスペリエンスを提供するうえで重要となるのは、インターネットのパフォーマンスとセキュリティであることに議論の余地はありません。IT 部門は、複数の地域に分散しているハイブリッドワーカーに、帯域幅を大量に消費する SaaS アプリケーションとクラウドワークロードでの高品質なエクスペリエンスを提供する必要があります。そのためには、インターネット全体を可視化しなければなりません。
絶え間なく変化する環境で生産性を高めるには、ソフトウェアを通じてシームレスに提供される新しいアプローチが必要です。ここで、過去数か月の事例を 3 件ご紹介したいと思います。
- ThousandEyes を Meraki および Viptela SD-WAN に統合し、インターネット、クラウド、SaaS 全体を広く可視化できる新たな方法を IT 部門に提供しています。
- 国家の支援を受けたセキュリティ脅威が増大したことを受け、Cisco Meraki SD-WAN チームがクラウドプラットフォームのパワーとリーチを活かし、数千のお客様のファイアウォール スループットを即座に向上させました。
- シスコと AWS との緊密なパートナーシップを活かし、AWS クラウド WAN との最初の SD-WAN 統合機能の 1 つを提供しました。これにより、マルチリージョンのクラウド展開が合理化されています。
適切な場所に前もって適切なセキュリティを
何百万人もの従業員があちこちに分散した場所で働いていることを考えると、そうした従業員をサポートするために、新しいテクノロジーとプロセスの導入に奔走する IT 部門の姿に思いを馳せずにはいられません。その背景には、不安定な地政学的出来事によって悪意のある活動が急増しているという事情があり、セキュリティがかつてないほど重要であることに改めて気づかされます。
ハイブリッドワークフォースと資産を保護するためには、従業員がどこで働いていようと、常に最新の俊敏なセキュリティ対策を自動的に適用する必要があります。IT 部門はセキュリティをますます重視するようになっており、接続とネイティブに統合すべきか、サードパーティの統合機能を活用すべきかの検討を行っています。
こうした状況を受け、Cisco SD-WAN ソリューションでは、SD-WAN 接続を高度なオンプレミスおよびクラウドセキュリティとネイティブに融合させています。シスコのセキュリティ機能を支えるのは、世界最大の民間脅威インテリジェンス組織である Cisco Talos です。既知および新興の脅威に対する迅速な検出と保護をインターネット規模で推進しています。
また、セキュア アクセス サービスエッジ(SASE)も、業界で勢いを増し続けています。シスコは今年 6 月、シスコと SASE にとっての大きなマイルストーンとなる、単一ベンダーによる統合型 SASE 製品 Cisco+ Secure Connect を発表しました。Secure Connect を使用すれば、従業員が重要なツールにどのような方法で接続していても、運用上の複雑さを軽減し、セキュリティを向上できます。Secure Connect は Cisco Meraki クラウドプラットフォーム上に構築されているため、セキュリティの脅威を最小限に抑えながら、複数のクラウドに分散するより多くのリモートユーザー、デバイス、アプリケーション、データを管理するというお客様の課題を解消するのに役立ちます。
進化する課題を解決するための継続的なイノベーション
最後になりますが、あらゆるネットワーク上のあらゆる場所であらゆるアプリケーションにシームレスかつ安全にアクセスできるようにするには、変化に関する新しい考え方を取り入れる必要があります。
将来のことを考えると、IT 部門は従来の SD-WAN に留まっているわけにはいきません。エクスペリエンスをさらに強化するための AI 活用や、セキュリティと接続が統合された、すぐに利用できる包括的なソリューションも視野に入れていく必要があります。
変化が当たり前となった複雑な世の中で、IT リーダーが唯一確信できること、それは、シンプルさがすべてだということです。
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Gartner 2022 Magic Quadrant for SD-WAN