Cisco Talos は最近、Hancom Office 2020 におけるエクスプロイト可能なメモリ破損の脆弱性を発見しました。
Hancom Office は、韓国のユーザーの間で人気のソフトウェアコレクションです。ワープロやスプレッドシートの作成と管理など、Microsoft Office と同様の製品が提供されています。
TALOS-2022-1574(CVE-2022-33896)は、ワープロソフトの Hword が XML ファイルを処理する方法に存在します。ユーザーを騙して細工されたファイルを開かせることで攻撃者がこの脆弱性をエクスプロイトし、ソフトウェアでメモリ破損エラーを引き起こす可能性があり、標的となったマシン上でのリモートコード実行につながる危険性があります。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Hancom 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
影響を受ける製品(Hancom Office 2020 バージョン 11.0.0.5357)をお使いであれば、できるだけ早く更新することをお勧めします。Talos では、このバージョンの Hancom Office が今回の脆弱性によってエクスプロイトされる危険性があることをテストして確認済みです。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、Snort ルール(60254、60255)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2022 年 10 月 07 日に Talos Group のブログに投稿された「https://blog.talosintelligence.com/2022/10/vulnerability-spotlight-issue-in-hancom.html」の抄訳です。