2022 年 6 月 15 日より幕張メッセにて、Interop22 Tokyo が開催されます。今年もシスコは最新の製品及び、ソリューションを ShowNet に提供しています。今年は、現地開催ということもあり、若手エンジニアがそれぞれの担当分野で精力的に作業を行っています。
事前レポートとして、今回提供しているシスコ製品のみどころを紹介します。
HotStage
ShowNet では、「HotStage」と呼ばれる環境構築期間があります。Interop22 イベントの約 2 週間前から始まる HotStageでは、現地の幕張メッセにてゼロから ShowNet の構築作業を行います。この HotStage 期間中に、ShowNet そのものの構築をはじめ、マルチベンダー間での相互接続試験や様々な検証が行われます。
シスコは、ShowNet の中心メンバーである NOC や一般公募のボランティアスタッフ(STM)の方々と協力しながら構築作業をサポートしています。 それでは、今年の ShowNet へ提供しているシスコ機器をダイジェストでお伝えします。
コア ネットワーク
ShowNet のバックボーンを支える機器として、エクスターナル接続の位置に NCS57C3 が設置され、対外接続を行っています。
3RU というコンパクトなサイズでありながらコントロールプレーンの冗長性を備え、1G~400G に及ぶ様々なインタフェースを使用可能な、大容量かつ低消費電力のデバイスです。ShowNet では実際に100G-SR や LR, 400G-FR4 や ZR+ といった各種インタフェースがマルチベンダ環境でリンクアップしている様子をご覧いただけます。
2022 年 2 月に発売された最新モデルである Catalyst9500X も展示しています。
1RU でありながら 100G, 400G といった広帯域な接続性をノンブロッキングで実現するために、シスコ製の高性能シリコンチップである Silicon One ASIC を搭載したエンタプライズ市場向け最初のスイッチです。
また、例年どおり、BGP のピアリング設定の自動化のために Network Services Orchestrator(NSO)が使用されています。
5G
Cisco Private 5G ソリューションは、今年の 2 月に新しく発表した、Wi-Fi と連携可能なローカル 5G のマネージドサービスです。端末や無線基地局単位で課金されるため、高額な初期費用のリスクを最小限に抑えながらローカル 5G を開始でき、リーズナブルに規模を拡大していただけます。Cisco Wi-Fi と連携することで、無線アクセスの技術種別によらずプライベートネットワークで使用する ID やポリシーを統合して管理することができます。
ShowNet 会場では、クラウド側にコントロールプレーン、会場には、データプレーン及び、vCU / vDU 及びアンテナが展示されています。アンテナ及び端末は、免許の関係上シールドテント内での展示となります。
Data Center
Cisco ACI およびそのデータセンタファブリック内の可視化、正常性確認および管理ツールとしてNexus DashboardInsight を展示しています。さらに今回は、ACI の Remote-Leaf と呼ばれる機能を利用し、離れたデータセンターにおいても Leaf スイッチを配置するだけで、まるで同一のデータセンター内にいるかのように管理およびポリシーモデルを適用することができます。
さらに、HCI ソリューションとして ”Cisco Hyper Flex Edge” を導入しております。
Hyper Flex Edge は、2 ノードから 4 ノードまで柔軟な拡張性をもっており、データ活用が期待されるエッジ領域のデータセンターを効率的に利用できます。Cisco Intersight と呼ばれる SaaS ソリューションにより、オンプレミスのデータサーバ群やクラウド上のリソースを一括して可視化、管理する機能を提供しております。
Media over IP
IP Fabric for Media ソリューションを今回は、提供しています。
IP ネットワークを介した映像・音声・メタデータといったライブ系メディアストリームをロスなく届けることのできる、放送の IP 化に向けたソリューションです。
ShowNet ではブースに設置されたカメラからの映像、中継車との相互接続、5G による中継など、複数の遠隔地同士の大容量・高速なメディア伝送を実現するネットワークとして活用されています。
クラウド、モニタリング、Wifi
Azure との接続,及び SASE ソリューションである Umbrella との接続に, Cisco SD-WAN を提供しています。
ShowNet 側では、Catalyst8500 が、Azure 側では、Ctalyst8000v が SD-WAN ルータとして、アプリケーション単位での通信の可視化、フルメッシュ構成による、Cloud 間の効率的な通信の実現、通信分離によるセキュリティーの確保、SaaS サービスにおける、ローカルブレイクアウトなどを実現しております。
Catalyst 8500 や、Catalyst9300、DC 内の Linux VM 上 Thousandeyes のエージェントを組み込み、Thousandeyes のダッシュボードから,物理的な WAN 経路可視化を実現しております。
今回のワイヤレスのコンセプトの 1 つとして、「高速 Wi-Fi ネットワークを支える,テクノロジと設計」があります。
シスコでは、無線 LAN コントローラーとして Catalyst9800、及び Catalyst9800L を 1 台ずつ、Catalyst 9120AX シリーズ及び Catalyst 9130AX シリーズを計 22 台程度設置しており、これらのアクセスポイントは、最新の Wi-Fi 6 や WPA3 にも対応しております。また、高密度な一部のポイントには、専用の 8×8 の外部アンテナも提供しております。
これらのアクセスポイントにはシスコ独自機能である RF ASIC が搭載されており、不正な AP の検知や干渉元の検知、他のチャネルへ移行する機能があり高い精度での検知が可能です。
これら無線 LAN 機器は、DNA Center から制御されています。
セキュリティ
セキュリティからは 3 つのソリューションをご提供しています。
SASE ソリューションである Umbrella、多要素認証+検疫ソリューションである Cisco Secure Access by Duo、クラウドセキュリティの Cisco Secure Cloud Insights になります。
Umbrella は、DNS レイヤセキュリティ、セキュア Web ゲートウェイ、クラウドデリバード ファイアウォールといった機能を提供しており、通信の種類にかかわらずすべての通信を保護、およびログに記録しています。
Duo は ShowNet 内の機器にログインする際に多要素認証と検疫機能を付加しています。
Secure Cloud Insights は、ShowNet で利用されているクラウド環境をセキュアに維持するための監視を行っています。
クラウド環境のアセットを検出および可視化したり、最近非常に多いクラウド環境の設定ミスの監視を行っています。
コラボレーション
ShowNet 設営中、そして会期中には、NOC 間のコミューニケーションに加えて、来場者とのコミュニケーションも、より円滑に出来るように今年も高性能・高品質なビデオ専用機の Webex デバイス、
Webex Desk Pro, Webex Board, Webex Room 55 を配置しています。
これらを利用することにより、ハイクオリティな音声・映像を使いながら更に柔軟な運用を可能にしてNetwork Operation Center のオペレーションに貢献しています。
最後に
皆様はどの分野に興味が湧きましたでしょうか。是非幕張メッセにご来場いただき、現地で機器をご覧ください。