本記事では、Cisco Private 5G ソリューションの概要と 5G ショーケースで公開しているデモを紹介します。
はじめに
世の中、特に日本ではローカル 5G が非常に盛り上がっており、各社が実証実験を進めています。シスコでも、自社製品とパートナー様製品を組み合わせ、フルオンプレベースのローカル 5G ソリューションをご提案してきました。 2022年2月3日、この製品ベースのソリューションに加え、Wi-Fi と連携可能なローカル 5G のマネージドサービスとして、Cisco Private 5G を発表しました!(「Cisco Private 5G」とは、日本国内で使われているローカル 5G と同義のソリューションとなります。)
Wi-Fi と 5G の融合
企業様向けのローカル 5G については、既存の無線 LAN や有線 LAN といったアクセス NW に加えて、新た 5G 無線をアクセス手段の 1 つとして提供することで、マルチアクセス環境をサポートさせていただく、というのがシスコの考えになります。
シスコがローカル 5G をソリューションとして提供する上で重要と考えているポイントは下記のとおりです。
- 使いやすいマルチアクセス環境を実現するため、複数のネットワークの ID を統合して一貫したポリシーを適用できるようにすること
- エンドの端末からアクセスネットワーク、コアネットワークにわたって運用管理を統合して行えること
- 5G というキャリア主導で規格化された複雑な技術を難しい専門知識を持たずとも手軽に運用できるようにするために、マネージドサービス (as a service) として提供すること
Cisco Private 5G ソリューション
本ソリューションの概観は下記の図のようになります。
5G 無線基地局とこれを制御するための最小限のコアネットワーク機能をローカルサイトにおき、これらのコンポーネントをクラウド上に配備した運用管理システムを使って運用、という構成になっています。注⽂、導⼊、運⽤を簡単に行えるようにするため、下記のような特徴を備えています。
- 無線やコアに関するソフトウェアはクラウドから自動でプロビジョニング
- 端末や基地局の数に応じたサブスクリプションの価格体系により、スモールスタートが可能
- 統合ポータルが用意されており、ローカル 5G を簡単に運用
- ローカル 5G と既存の企業網の ID やポリシーの連携
クラウド側での運用管理システムは、IoT 向けの基盤としてグローバルに実績のある SaaS である Cisco IoT コントロールセンターをベースに開発されており、サービス当初から IoT 分野で培った UX をご提供できます。
5G 無線基地局については、無線 RAN ベンダーとパートナーシップを結び、基地局を弊社コアネットワークおよびo運用管理システムと統合・検証した上で提供をさせていただく形態をとっています。
5G ショーケースでご覧いただけるデモ
弊社オフィスでサブ6, ミリ波両方の無線免許を取得し、シスコ東京オフィスに設置された 5G ショーケースで本ソリューションを展示しており、無線の状態から、統合ポータルの様子もご確認いただけます。Wi-Fi や ID・ポリシー連携などのデモは開発状況に合わせ、順次アップデートしていきます。なお、こちらの環境を使った POC についてもご相談を承ります。ぜひ 5G ショーケースにお越しいただき、みなさまと議論できることを楽しみにしています。
シスコ 5G ショーケースの詳細はこちら:
www.cisco.com/jp/go/5gsc