Cisco Talos はこのほど、DaVinci Resolve ビデオ編集ソフトウェアに 2 件の脆弱性を発見しました。これらの脆弱性により、攻撃者がアプリケーションのコンテキストでコードを実行する危険性があります。
DaVinci Resolve は Blackmagic Design 社のノンリニアビデオ編集アプリケーションで、複数のオペレーティングシステムに対応しています。いずれの脆弱性も DaVinci Resolve の DPDecoder サービスに存在します。
TALOS-2021-1426(CVE-2021-40417)はヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性です。アプリケーションでビデオファイルをデコードする際に必要な符号拡張が行われていないために整数オーバーフローが発生することが原因となっています。また TALOS-2021-1427(CVE-2021-40418)もコード実行の脆弱性です。UUID が正しくないためにオブジェクトメンバーが初期化されないことが原因となっています。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Blackmagic Design 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
影響を受ける製品(Blackmagic Design 社の DaVinci Resolve バージョン 17.3.1.0005)をお使いであれば、できるだけ早く更新することをお勧めします。Talos では、このバージョンの DaVinci Resolve が今回の脆弱性によってエクスプロイトされる可能性があることをテストして確認済みです。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、SNORTⓇ ルール(58716、58717、58749、58750)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Cisco Secure Firewall Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2021 年 12 月 20 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Vulnerabilities in DaVinci Resolve video editing software could lead to code execution」の抄訳です。