Cisco Talos はこのほど、Apple 社の macOS および iOS オペレーティングシステムに境界外読み取りの脆弱性を発見しました。この脆弱性により、メモリの機密コンテンツが漏洩する危険性があります。攻撃者は漏洩した情報を利用して他の脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。
この脆弱性は、デスクトップおよびモバイル オペレーティング システムで使用されている Apple 社の ImageIO ライブラリの DDS イメージ解析機能に存在します。
TALOS-2021-1414(CVE-2021-30939)は、細工された悪意のあるファイルを攻撃者が標的に開かせることでトリガーされます。この脆弱性がエクスプロイトされると、標的のヒープアドレスなどの情報が漏洩する危険性があります。攻撃者が脆弱なアプリケーションのコンテキストで漏洩データにアクセスできる場合は、さらなるエクスプロイトを実行するために漏洩した情報を悪用する危険性があります。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Apple 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
この脆弱性の影響を受けることが確認されているソフトウェア(Apple iOS 15.1、Apple macOS Big Sur 11.6.1)をお使いの方は、アップデートするようお勧めします。Apple 社は iPad OS 15 の最新リリースでもこの脆弱性が解決されたことを確認しています。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、SNORTⓇ ルール(58565、58566)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Cisco Secure Firewall Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2022 年 01 月 25 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Vulnerability in Apple iOS, iPad OS and MacOS could lead to disclosure of sensitive memory data」の抄訳です。