Cisco Talos はこのほど、Google Chrome にエクスプロイト可能な解放済みメモリ使用(use-after-free)の脆弱性を発見しました。
Google Chrome はクロスプラットフォームの Web ブラウザです。Chromium は、ソフトウェア開発者がブラウザを構築するために使用するオープンソースのブラウザです。この脆弱性は、Chromium のコアでメインの DOM を解析するレンダリングエンジン「Blink」に存在します。
TALOS-2021-1352(CVE-2021-30625)は解放済みメモリ使用の脆弱性であり、細工された Web ページをユーザーが Chrome で開くとトリガーされます。問題の Web ページが開かれた場合、解放済みメモリが再利用され、任意のコードが実行される危険性があります。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Google と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
影響を受ける製品である Google Chrome バージョン 92.0.4515.131(Stable)および 94.0.4597.1(Canary)をお使いであれば、できるだけ早く更新することをお勧めします。Talos では、このバージョンの Chrome が今回の脆弱性によってエクスプロイトされる可能性があることをテストして確認済みです。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、SNORTⓇ ルール(58001、58002)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2021 年 12 月 01 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Use-after-free condition in Google Chrome could lead to code execution」の抄訳です。