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注目の脆弱性:ZTE MF971R LTE ルータで発見された複数の脆弱性

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Cisco Talos はこのほど、ZTE MF971R LTE ポータブルルータに複数の脆弱性を発見しました。

MF971R はポータブル Wi-Fi ルータであり、LTE/GSM モデムとして機能します。今回発見された脆弱性はすべて、攻撃者が細工された HTTP 要求を送信することによりエクスプロイトされる可能性があります。 

TALOS-2021-1320popup_iconTALOS-2021-1321popup_icon はスタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性です。エクスプロイトされると、攻撃者が標的デバイスで任意のリモートコードを実行する危険性があります。これらの脆弱性をエクスプロイトするにあたって、攻撃者は TALOS-2021-1317popup_icon で説明されているリファラチェックをバイパスする必要があります。

TALOS-2021-1318popup_iconTALOS-2021-1319popup_icon はクロスサイト スクリプティングの脆弱性です。攻撃者はこれを悪用して、ブラウザで任意の JavaScript を実行する可能性があります。エクスプロイトするには、攻撃者の管理下にあって、悪意のある HTTP 要求をホストしている URL をユーザに開かせる必要があります。

また、攻撃者は TALOS-2021-1316popup_icon をエクスプロイトして、設定ファイルのエントリを上書きする可能性もあります。

最後に取り上げる TALOS-2021-1313popup_icon は、ルータの CRLF インジェクションの脆弱性です。この脆弱性は、ユーザがログインしていなくてもエクスプロイトできます。

Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針popup_iconに準拠して ZTE 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。

影響を受ける製品(ZTE 社製 MF971R ルータのバージョン wa_inner_version:BD_LVWRGBMF971RV1.0.0B01、wa_inner_version:BD_PLKPLMF971R1V1.0.0B06、zte_topsw_goahead – MD5 B2176B393A97B5BA13791FC591D2BE3F および zte_topsw_goahead – MD5 bf5ada32c9e8c815bfd51bfb5b8391cb)をお使いであれば、できるだけ早く更新することをお勧めします。Talos では、これらのバージョンの MF971R ルータが今回の脆弱性によってエクスプロイトされる可能性があることをテストして確認済みです。

今回の脆弱性のエクスプロイトは、SNORTⓇ ルール(57749 ~ 57752、57798、57799、57802、57803、57829)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。

 

本稿は 2021 年 10 月 18 日に Talos Grouppopup_icon のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Multiple vulnerabilities in ZTE MF971R LTE routerpopup_icon」の抄訳です。

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