Cisco Talos はこのほど、Ribbonsoft 社の dxflib ライブラリに、エクスプロイト可能なヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性を発見しました。エクスプロイトされるとコード実行につながる危険性があります。
C++ ライブラリである dxflib は QCAD や KiCad などのデジタル設計ソフトウェアで使用され、DXF ファイルを解析して読み書きを実行します。
TALOS-2021-1346(CVE-2021-21897)は、細工された .dxf ファイルを攻撃者がユーザに提供した場合に発生する脆弱性です。攻撃者はヒープベースのバッファオーバーフローを引き起こし、最終的には標的のマシンでリモートコードを実行する可能性があります。
Cisco Talos はシスコの脆弱性開示方針に準拠して Ribbonsoft 社と協力し、今回の脆弱性が解決されたこと、および影響を受けた利用者向けにアップデートが提供されていることを確認しています。
影響を受ける製品(Ribbonsoft 社の dxflib バージョン 3.17.0)をできるだけ早く更新することをお勧めします。Talos では、このバージョンのライブラリが今回の脆弱性によってエクスプロイトされる可能性があることをテストして確認済みです。
今回の脆弱性のエクスプロイトは、SNORTⓇ ルール(57971、57972)で検出できます。今後、脆弱性に関する新たな情報が追加されるまでの間は、ルールが追加されたり、現行のルールが変更されたりする場合がありますのでご注意ください。最新のルールの詳細については、Firepower Management Center または Snort.org を参照してください。
本稿は 2021 年 09 月 07 日に Talos Group のブログに投稿された「Vulnerability Spotlight: Heap buffer overflow vulnerability in Ribbonsoft dxflib library」の抄訳です。